2020年09月25日

『ビルマに見た夢』古処誠二

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ビルマに見た夢 [ 古処 誠二 ]
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 第二次世界大戦下、ビルマの山村地帯で兵站勤務に就く軍曹の西隈。現地の労務者をまとめてゆくなかで直面した、想定外の出来事とは。今を生きる私たちの胸を痛烈に衝く5編を収録する。『小説推理』掲載を単行本化。

 第二次世界大戦下、ビルマの山村地帯で兵站勤務に就く軍曹の西隈。現地の労務者をまとめてゆくなかで直面した、想定外の出来事…。日本軍はペストの予防接種を進めようとするが、部落の長老は頑なに拒む。そんな長老に対し、軍医見習士官が演説を打つ。その内容は、ビルマ人にとってあまりに辛辣で不敬なものであったが…。「仏道に反して」。ビルマ人は労務でもロンジーをはく。肉体労働には適さない腰巻きのようなその衣服、そして長時間の昼寝。労務者から昼寝を取り上げようとする西隈に、部落長が放った言葉とは?「ロンジーの教え」。今を生きる私たちこそ、痛烈に胸を衝かれる5編。

 本書は、第二次大戦下、ビルマ駐屯の軍曹と住民たちの日々の逸話を描いた小説集。西隈担当の兵站業務やビルマ人との交流も戦時下にしては緩やかに描かれています。物語はインバール作戦が始まる直前の現地の物語として5つの作品が収録されていますが、インパール作戦の悲惨さを知るだけに、悲しい作品集でもあります。

【満足度】 ★★★★
posted by babiru_22 at 16:00| Comment(0) | 今日の一冊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年09月24日

『発注いただきました!』朝井リョウ

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発注いただきました! [ 朝井 リョウ ]
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 キャラメルが登場する掌編、「ウイスキーっておもしろい」を伝えられる小説、「女性と香り」にまつわるミニエッセイもしくは小説…。企業からのお題をもとに書いた作品を、解説とともに収録する。

 『桐島、部活やめるってよ』でのデビューから10年。森永製菓、ディオール、JT、JRA、アサヒビール、サッポロビール、資生堂、JA共済など、様々な企業からの原稿依頼があった。原稿枚数や登場人物、物語のシチュエーションなど、小説誌ではあまり例を見ないような制約、お題が与えられるなか、著者はどのように応えてきたのか!? 「キャラメルが登場する小説」「人生の相棒をテーマにする短編」「ウイスキーにまつわる小説」「20を題材にした小説」など、短編小説14本、エッセイ6本。普段は明かされることのない原稿依頼内容と、書き終えての自作解説も収録された一冊。10周年に合わせて依頼された新作小説も収録。

 本書は、タイトル通り、様々な企業から“発注いただいた”小説やエッセイが全20作収録された作品集。森永製菓やJRA、サッポロビールなど名だたる大企業から課されたお題・原稿の依頼内容が公開されており、「aikoの楽曲を題材にした短編小説」「『こちら葛飾区亀有公園前派出所』と『チア男子!!』のコラボ小説」など、個性豊かな依頼に著者がどのように応えたのか、それぞれの完成作品と創作を振り返った解説も掲載されています。

【満足度】 ★★★★
posted by babiru_22 at 19:47| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年09月23日

『日本の少子化対策はなぜ失敗したのか?』山田昌弘




 世界で「反面教師化」する日本の少子化対策。家族社会学者である著者が、日本の少子化対策が失敗した原因を分析・総括するとともに、日本特有の状況に沿った対策は可能なのかをさぐる。

 家族社会学者である著者は、日本の少子化対策が事実上失敗に終わっているのは、未婚者の心と現実に寄り添った調査、分析、政策提言ができていなかったからだと考える。具体的には、欧米に固有の慣習や価値意識をモデルの前提にし、日本人に特徴的な傾向・意識、そして経済状況の変化を考慮しなかったのである。本書では失敗の原因を分析・総括するとともに、日本特有の状況に沿った対策は可能なのかをさぐる。

 本書は、統計分析やアンケート、インタビュー調査の成果というエビデンスに基づいて日本の少子化問題の実態をあぶり出したもの。少子化の原因についてを解説した内容ではありますが、原因は様々な要因があるでしょうが、今の日本の現状では少子化はある意味当然のことでもあるだろうし、国としての将来設計ができていないということが形として出ているとも思います。

【満足度】 ★★★★
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2020年09月22日

『日本ワインの図鑑』日本のワインを愛する会

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日本ワインの図鑑 [ 日本のワインを愛する会 ]
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 日本国内から厳選した100のワイナリーとおすすめの1本を紹介。基本的な知識として知っておきたい日本ワインの歴史やブドウの種類、日本ワインを嗜むときのマナー、ワインバーでの楽しみかたなども解説します。

 日本にある300軒以上のワイナリーから厳選した100本の日本ワインをブドウの品種、地域を詳しく解説。日本ワインの歴史や醸造方法、正しいテイスティングやマナーなどはじめての方にもわかりやすく紹介します。

 本書は、国内の厳選した100本のワインの特徴とワインを楽しく味わう基礎知識について紹介された一冊。ワイン初心者からワイン愛好家まで楽しめる一冊になっており、知っておきたい歴史やマナーなどについても解説されています。

【満足度】 ★★★★
posted by babiru_22 at 20:14| Comment(0) | 今日の一冊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『「日本が世界一」のランキング事典』伊藤賀一




 「平均寿命」のような日本人であれば当然知っている世界一から、「ビニール傘消費量」など意外な世界一まで、日本が世界に誇る「世界一のもの」をランキング化して紹介。さらに現在では世界一ではなくなったものも掲載。

 日本が世界に誇る「世界一のもの」を一冊にまとめました。「平均寿命」のような日本人であれば当然知っている世界一から、「ミシュランの星付き店舗数」「海外旅行の自由度(ビザなしで渡航できる国数)」といった意外な世界一まで網羅してランキングも掲載しました。さらには「自動車生産台数」のように現在では世界一ではなくなってしまったものも補足。読めば日本を誇らしく思え、新たな発見がたっぷりの352ページです。

 本書は、あらゆるジャンルに目配りしながら「日本が世界一」になっている項目をまとめたもの。世界最大や世界最古などについても補足されている他、「ザンネンな世界一」についてもリストアップしていますが、内容がかなりザックリしすぎていて、やや物足りないところもありましたが、雑学として面白かったです。

【満足度】 ★★★☆
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2020年09月19日

『日本マンガ全史 「鳥獣戯画」から「鬼滅の刃」まで』澤村修治




 草創期から現在に至る日本マンガの主要作家と、「のらくろ」「鉄腕アトム」から「進撃の巨人」「鬼滅の刃」まで、500点以上の作品を一挙紹介。日本マンガの歴史を「物語」として描き出す。

 マンガは日本の大衆文化の重要な一翼を担ってきた。古来あった戯画の伝統にせりふを加え、ポンチ絵や新聞マンガなどマスメディアの一部としても発達したことで、戦後、マンガ文化は大きく花開いて現在に至る。巨人・手塚治虫の功績、少年マンガ誌の隆盛、女性に向けて発展した少女マンガ、アニメ・映画とのコラボレーション。その表現方法と題材の広さ、深さは特筆に値する。「のらくろ」「鉄腕アトム」から最新作までを網羅。大衆エンターテインメントの代表、広大なマンガの世界を知ろう!

 本書は、日本マンガ史の膨大な流れを整理し、基本事項を新書版一冊内に収めたもの。12世紀の「鳥獣戯画」から現代の「鬼滅の刃」まで、日本のマンガの歴史を語った資料でもあり、巻末にはマンガの歴史年表もあります。

【満足度】 ★★★★
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2020年09月18日

『地政学 サクッとわかるビジネス教養』奥山真司

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サクッとわかる ビジネス教養 地政学 [ 奥山 真司 ]
価格:1320円(税込、送料無料) (2020/9/18時点)




 地政学を知ると、世界の姿が見えてくる。地政学で考える日本、アメリカ、ロシア、中国、アジア、中東、ヨーロッパの特徴を、オールカラーのイラストでわかりやすく解説。地政学の基本的な概念も紹介する。

 新型コロナウイルス後、中国がより台頭する!? イギリスにとってEU離脱がチャンスな理由。アメリカにとって超重要な沖縄基地。本当の世界情勢がわかる! 防衛のプロへも指南、地政学の第一人者が伝授!

 本書は、地理的に衝突が頻発する3大エリア(アジア・中東・ヨーロッパ)をめぐるパワーバランスについて、多様なカラーイラストで分かりやすく地政学として紹介したもの。世界情勢を理解するには、地政学が必須でもありますが、国際情勢の疑問が地政学で納得できる解説がされており、世界を知るための基礎知識としても読みやすかったです。

【満足度】 ★★★★
ラベル:地政学 奥山真司
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2020年09月17日

『できるテレワーク入門 在宅勤務の基本が身に付く本』法林岳之/清水理史/できるシリーズ編集部




 新しいワーキングスタイルとして注目を集めている「テレワーク」。テレワークのメリットやリスク、通信回線などの環境、Slack、Zoom、Teamsなどを用いるチャットやビデオ会議、共同編集の方法などを解説します。

 本書は、テレワークのメリットやリスク、通信回線やグループウェアなどの環境の準備や、クラウドストレージやチャット、ビデオ会議などのツールの実践方法など、テレワークに必要な基本的要素をひとつずつ分かりやすく解説したもの。初めてテレワークに挑戦する方に向けて、豊富な図解と画面写真で基本をかみ砕いて解説した書籍で、「ファイル共有」「チャットの活用」「オンライン会議」など、幅広いテーマを解説。それぞれツールも複数紹介しています。あくまでも入門書でもあるため、個人的には非常に物足りない内容ではありましたが、これからオンラインミーティングを始めようとする人には、参考になる一冊だと思います。

【満足度】 ★★★
posted by babiru_22 at 19:48| Comment(0) | 今日の一冊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年09月16日

『終の盟約』楡 周平

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終の盟約 [ 楡 周平 ]
価格:2200円(税込、送料無料) (2020/9/16時点)




 認知症になった親が死を望んでいたらあなたはどうしますか。認知症の父の突然死。医師同士による、ある密約。医師の兄と、弁護士の弟は、真相にたどり着けるのか。

 ある晩、内科医の輝彦は、妻・慶子の絶叫で跳ね起きた。父の久が慶子の入浴を覗いていたというのだ。久の部屋へ行くと、妻に似た裸婦と男女の性交が描かれたカンバスで埋め尽くされていた。久が認知症だと確信した輝彦は、久が残した事前指示書「認知症になったら専門の病院に入院させる。延命治療の類も一切拒否する」に従い、父の旧友が経営する病院に入院させることに。弁護士をしている弟の真也にも、事前指示書の存在を伝えた。父の長い介護生活を覚悟した輝彦だったが、ほどなくして久は突然死する。死因は心不全。しかし、あまりに急な久の死に、疑惑を抱く者もいて……。

 本書は、安楽死がテーマの作品で、認知症になったら家族に迷惑をかけることなく死にたいと望む元医師の死を巡る物語。認知症介護の過酷さと、命の選択の問題を突き付けてくる作品でもありますが、認知症の介護される側と介護する側の過酷な現実、終末医療の延命と介護について改めて考えさせられる作品です。

【満足度】 ★★★★
posted by babiru_22 at 16:36| Comment(0) | 今日の一冊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年09月15日

『チーム・オベリベリ』乃南アサ

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チーム・オベリベリ [ 乃南 アサ ]
価格:2530円(税込、送料無料) (2020/9/15時点)




 横浜の女学校に学ぶ鈴木カネ。兄の銃太郎は北海道開拓について考え、渡辺勝、依田勉三と「晩成社」を興した。女学校を卒業したカネは渡辺勝と結婚、オベリベリとよばれた帯広へ行くことを決意し…。『群像』連載を改稿。

 私たちの代が、捨て石になるつもりでやっていかなければ、この土地は、私たちを容易に受け入れてはくれない…。宣教師たちが開いた横浜の共立女学校に学ぶ鈴木カネは、父や兄にならって聖書の教えを受け、勉学に励んでいた。兄の銃太郎は、神学校で一緒だった渡辺勝、依田勉三と北海道開拓について考え始めている。彼らは勉三を中心に「晩成社」を興し、新天地へ向かう準備を進める。明治15年、23歳になったカネは女学校を卒業し、渡辺勝との結婚、そしてオベリベリとよばれる帯広へ行くことを決意する。

 本書は、史実に基づき、明治維新後の激動の時代に北海道・帯広の開拓に身を投じた渡辺カネの人生を描いた物語。約140年前に北海道十勝の原野へ渡った主人公らが、厳寒の帯広(オベリベリ)で自然と闘い開墾を進めるもののうまくいかず、絶望の中でも信仰を支えに立ち上がっていく姿が書かれていますが、開拓の困難さは勿論のこと、どのような境遇でも教育がいかに重要であるかについても物語として骨太の作品として描かれています。

【満足度】 ★★★★☆
posted by babiru_22 at 19:53| Comment(0) | 今日の一冊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする