2021年03月08日

『デスゾーン 栗城史多のエベレスト劇場』河野 啓

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デス・ゾーン 栗城史多のエベレスト劇場 [ 河野 啓 ]
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 彼はなぜエベレストに挑み続けたのか? 登れるはずのない最難関のルートを選んだ理由とは? 滑落死は本当に事故だったのか? 凍傷で指を失いながら七大陸最高峰単独無酸素登頂を目指した登山家・栗城史多の秘密に迫る。

 両手の指9本を失いながら“七大陸最高峰単独無酸素”登頂を目指した登山家・栗城史多氏。エベレスト登頂をインターネットで生中継することを掲げ、SNS時代の寵児と称賛を受けた。しかし、8度目の挑戦となった2018年5月21日、滑落死。35歳だった。彼はなぜ凍傷で指を失ったあともエベレストに挑み続けたのか? 最後の挑戦に、登れるはずのない最難関のルートを選んだ理由は何だったのか? 滑落死は本当に事故だったのか? そして、彼は何者だったのか。謎多き人気クライマーの心の内を、綿密な取材で解き明かす。

 本書は、第18回開高健ノンフィクション賞受賞作。2018年にエベレストへの登頂を目指している最中に滑落死した登山家・栗城史多について、かつて、彼のドキュメンタリー番組を制作した著者が、疑念を抱えながら、その最期を追ったノンフィクション。著者は、栗城史多の番組をプロデュースしようとし、栗城に係わった多くの人同様、彼に近づき、その元を去っていくが、栗城の死後、取材を進める中で、著者の栗城観が大きく変わっていく様子も含めて、人物像に迫る一冊です。

【満足度】 ★★★★☆
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2021年03月06日

『建て主たちのクレーム事典 50の実例で知る住宅トラブルのきっかけ』日経ホームビルダー編




 家づくりのプロと建て主のすれ違いはどこから生まれるか。住宅会社が建て主から受けたクレーム実話50ケースを、トラブル別に紹介する。『日経ホームビルダー』連載を再編集して単行本化。

 本書は、家づくりのクレーム実例を10タイプ別に50ケースを紹介したもの。建築工事でクレームにつながった事例とその原因、建設会社・工務店と建て主の行き違いのポイント、クレームの処理結果等が列挙されていますが、クレーム対処としては非常に参考になりました。クレーム内容では、工務店側には落ち度がなく、建て主側のわがままに思える場面も多く、顧客対応として工務店側の配慮不足を指摘する記事も相当数ありましたが、業者側も大変だと感じました。

【満足度】 ★★★★
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2021年03月05日

『灯台からの響き』宮本 輝

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灯台からの響き [ 宮本 輝 ]
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 本の間から、亡き妻宛てに30年前に届いたハガキを見つけた康平。そこに描かれていたのは、海岸線と灯台のように見える線画。妻の過去を知るために、康平は灯台を巡る旅に出る…。『北日本新聞』ほか掲載を単行本化。

 板橋の商店街で、父の代から続く中華そば店を営む康平は、一緒に店を切り盛りしてきた妻を急病で失って、長い間休業していた。ある日、分厚い本の間から、妻宛ての古いはがきを見つける。30年前の日付が記されたはがきには、海辺の地図らしい線画と数行の文章が添えられていた。差出人は大学生の小坂真砂雄。記憶をたどるうちに、当時30歳だった妻が「見知らぬ人からはがきが届いた」と言っていたことを思い出す。なぜ妻はこれを大事にとっていたのか、そしてなぜ康平の蔵書に挟んでおいたのか。妻の知られざる過去を探して、康平は旅に出る……。市井の人々の姿を通じて、人生の尊さを伝える傑作長編。

 本書は、東京・板橋の商店街で長年一緒に中華そば屋を切り盛りしてきた妻・蘭子に先立たれた62歳の男・牧野康平を主人公に、生きる気力を失ってしまった主人公が、ふとしたきっかけで灯台を巡る旅をする中で、自身の人生を振り返り、家族との関係、近所の幼馴染みや友人たちとの関係を見つめ直し、ゆっくりと自分を取り戻していく…という、初老に差しかかった男の「再生」の物語です。深みのある物語となっており、著者の作品は久々に読みましたが、主人公の再生物語であると同時に、素敵な家族愛が描かれた作品です。

【満足度】 ★★★★☆
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2021年03月04日

『タクジョ!』小野寺史宜

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タクジョ! [ 小野寺 史宜 ]
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 東京都江東区内の営業所に配属された新卒のタクシードライバー・高間夏子、23歳。個性あふれる先輩や同期、そして家族に励まされながら、仕事に、恋に、全力で走り回る姿を温かく爽快な筆致で描きだす。

 物語は、23歳の大学の新卒でタクシードライバーになった主人公のお仕事小説。展開が淡々として、起伏のある展開ではなかったものの、タクシー業界の裏側も描かれ、興味深い作品でもありました。

【満足度】 ★★★☆
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2021年03月03日

『たかが殺人じゃないか 昭和24年の推理小説』辻 真先

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たかが殺人じゃないか 昭和24年の推理小説 [ 辻 真先 ]
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 昭和24年、ミステリ作家を目指している風早勝利は、名古屋市内の新制高校3年生になった。そして暑い夏休みの最中、2つの不可解な事件に遭遇し…。17歳の少年と那珂一兵が解き明かす、哀しき真実とは。

 昭和24年、ミステリ作家を目指しているカツ丼こと風早勝利は、名古屋市内の新制高校3年生になった。旧制中学卒業後の、たった1年だけの男女共学の高校生活。そんな中、顧問の勧めで勝利たち推理小説研究会は、映画研究会と合同で一泊旅行を計画する。顧問と男女生徒五名で湯谷温泉へ、修学旅行代わりの小旅行だった…。そこで巻き込まれた密室殺人事件。さらに夏休み最終日の夜、キティ台風が襲来する中で起きた廃墟での首切り殺人事件! 2つの不可解な事件に遭遇した勝利たちは果たして…。著者自らが経験した戦後日本の混乱期と、青春の日々をみずみずしく描き出す。

 本書は、男女共学が始まった終戦後の愛知県を舞台に、少年少女が連続殺人事件に巻き込まれ、日本の民主」を進める進駐軍によって戦前とまるで違う価値観を押しつけられた子どもたちの戸惑いや怒りも交え、復興へと向かう地方都市を背景に、思春期に戦争を体験した生徒の境遇と複雑な胸の内が描かれるミステリ。時代背景が印象的で印象に残る作品です。

【満足度】 ★★★★
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『続・靴磨きの本』長谷川裕也

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続・靴磨きの本 [ 長谷川 裕也 ]
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 “磨きを極める”をテーマにプロの靴磨きテクニックを伝授。シャイナーなら知っておきたい知識から、靴の製法やスタイルまで、写真とともに解説する。革靴のトラブルカルテ集も収録。本体は背表紙なし糸綴じ。

 ロングセラーとなった『靴磨きの本』の刊行から4年。“磨きを極める”をテーマに掲げた第2弾がついに登場! よりディープに、よりマニアックに……世界一の靴磨き職人の磨きのテクニックはもとより、靴の製法やスタイル、革の種類や加工方法、さらには世界各国の靴磨き職人インタビューまで、靴好きなら知っておきたい知識を体系的にまとめた、日本全国のシューシャイナー必携の書。

 本書は、世界一の靴磨き職人が教えるテクニック、靴の製法やスタイル、革の種類や加工方法まで、靴好き必携の内容です。本を開いたまま靴磨きができるように、背表紙をつけずにページが180度開くコデックス装にもなっており、靴の構造や製法、そして靴になる前の革そのものの知識も満載で、本格的な磨きのテクニックは非常に参考にもなりますし、靴磨きの奥深さを感じる一冊です。

【満足度】 ★★★★
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2021年03月01日

『さらば愛しき競馬』角居勝彦

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さらば愛しき競馬 (小学館新書) [ 角居 勝彦 ]
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 日本ダービーをはじめ、内外の大レースを次々に制覇してきた名門・角居厩舎が解散する。希代の名伯楽が、数々の名馬と厩舎人を育て、多くの名騎手を見つめてきた経験を伝える。『週刊ポスト』連載を加筆修正し、再構成。

 開業3年目に菊花賞を勝って以来、日本ダービー、ジャパンカップからドバイワールドカップまで内外の大レースを次々に制覇してきた名門厩舎の解散発表には、誰もが驚いた。本書では稀代の名伯楽が、数々の名馬と厩舎人を育て、多くの名騎手を見つめてきた経験を余すことなく伝える。

 本書は、日本馬として初めてドバイワールドカップを制したヴィクトワールピサや、64年ぶりに牝馬のダービー馬となったウオッカの調教師として知られる著者が『週刊ポスト』での連載を大幅加筆した競馬エッセイ。どういう基準で騎手を選んでいるのか、オーナーとのコミュニケーション、レース選択のポイント、厩舎コメントに込められた思い、スタッフのマネジメント術……など、読み応えある競馬論です。

【満足度】 ★★★★
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2021年02月27日

『自分の頭で考える日本の論点』出口治明




 経済成長は必要か、ネット言論は規制すべきか…。ベンチャー企業の創業者であり大学学長である著者が、私達が直面する重要な論点を紹介しながら、自分はどう判断するかの思考プロセスを解説。知識と考える力が同時に身につく。

 玉石混淆の情報があふれ、専門家の間でも意見が分かれる問題ばかりの現代社会。これらを自分で判断し、悔いのない選択ができるようになるには、どうしたらいいのか。「経済成長は必要か」「民主主義は優れた制度か」「安楽死を認めるべきか」等々。ベンチャー企業の創業者であり大学学長、そして無類の読書家である著者が、私たちが直面する重要な論点を紹介しながら、自分はどう判断するかの思考プロセスを解説。先の見えない時代を生きるのに役立つ知識が身につき、本物の思考力も鍛えられる、一石二鳥の書。

 本書は、新型コロナ、LGBT、ベーシックインカム、少子化問題、移民問題、年金問題など、日本における様々な社会問題を解説したもの。様々な社会問題を改めて自分なりに考えるポイントも分かり、問題の概要と解説がとても分かりやすい一冊です。

【満足度】 ★★★★
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2021年02月26日

『新型コロナとワクチン知らないと不都合な真実』峰宗太/山中浩之




 新型コロナを冷静に、淡々と迎え撃とう。「知らないと不都合」なウイルス、ワクチンの知識に絞り、ウイルス免疫学の専門家と素人の対話を通して、自分の頭で考える手がかりを提供する。『日経ビジネス電子版』掲載を加筆。

 「新型コロナワクチン」の接種開始を前に、その効果とリスクを巡って議論が盛り上がってきました。ツイッターで5万人のフォロワーを持つ米国研究機関在籍の若手ウイルス免疫学者、峰宗太郎先生が、対話形式でとっても分かりやすく、そして時には辛辣に、新型コロナと人間の免疫系、そしてワクチンを巡るさまざまな問題について語ります。メディアやネットの情報に踊らされず、パニックを起こさず、冷静に自分の頭で判断するための科学的トピックが満載です。

 本書は、ウイルス、ワクチンの基礎から新型コロナ対策の考察、PCR検査の概要と限界、使い方に至るまで説明についてなど、新型コロナウイルスについて分かりやすく説明されています。またメディアの様々な情報とどう付き合っていくのか、自分で考える大切さについて非常に共感できましたし、ウイルスに関しての知識は読み応えがありました。

【満足度】 ★★★★
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2021年02月25日

『自衛隊は市街戦を戦えるか』二見 龍

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自衛隊は市街戦を戦えるか (新潮新書) [ 二見 龍 ]
価格:880円(税込、送料無料) (2021/2/25時点)




 戦車だけじゃ日本は守れない。「新しい戦争」に対応せよ! 時代錯誤の突撃訓練、独自の文化・銃剣道、銃の取り扱い方も知らない隊員たち…。「最強の部隊」を追求した元自衛隊幹部が明かす組織の内情と未来への提言。

 軍事費世界第8位、軍事力では世界第5位とも言われる日本。だが、陸上自衛隊の真の実力とは? サイバー戦に情報戦が加わった「ハイブリッド戦争」の時代に、自衛隊は何を目指すべきか。「最強の部隊」を追求した元自衛隊幹部が明かす組織の実情と本心からの提言。

 本書は、元陸将補の著者が、サイバー戦に情報戦が加わった「新しい戦争」の時代、主戦場は野外から市街地に移るとみて、陸自に戦法の変革を提言している一冊。著者自身が追求した、第40普通科連隊長在任時のエピソードを交えながら、自衛隊の装備・訓練、組織風土、人材育成などについて、問題点や課題を指摘し、真価を発揮する集団を作っていく道を探っていく内容で、読み手によっては意見も分かれるところとは思いますが、組織のあり方を考える内容でもあり、色々と考えさせられる一冊です。

【満足度】 ★★★★
posted by babiru_22 at 18:50| Comment(0) | 今日の一冊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする