2025年12月05日

『令和米騒動 日本農政失敗の本質』荒幡克己

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令和米騒動 日本農政失敗の本質 [ 荒幡克己 ]
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 小泉農相はスピード感のある対応を行っているが、コメ不足の本質的な問題は解決されていない。現場主義の研究者が問題の深層に迫る。

 令和日本を襲ったコメ不足。世論は政府の責任を問う声が強いが、その陰で忘れがちなのは、高温障害による二年連続の実質的な不作だ。この事実を無視して、政府の責任だけを強調することは本質を見誤る。米不足に対してスピード感のある対応がなされているが、問題解決には中長期的取り組みが不可欠だ。本書は政策立案の経緯を熟知し、生産現場のフィールドワークを繰り返してきた専門家が、危機を客観的かつ定量的に分析し、日本の米が直面している課題と解決への道筋を正確に伝える問題提起の書。

 本書は、令和日本を襲ったコメ不足とは何だったのか、日本の米が直面している課題についてを様々な観点から分析した一冊。なぜ店頭から米は消え、高騰したのかを丁寧に解き明かし、天災と人災の二つの側面から数字に基づいて分析しています。気候変動の現実と、それに追いついていない日本の農政や経済構造の歪みの問題課題を指摘し、農政について改めて考えさせる良書です。

【満足度】 ★★★★☆
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2025年12月03日

『もうけの仕組み ビジネスモデル大図鑑 404社を徹底検証!』井上達彦




 取引の図解と四季報記者の解説で注目企業の強みがわかるビジネスモデル大図鑑!ビジネスに投資に就活に役立つ視点が身につきます!

 早稲田大学の井上達彦研究室の取引の図解と四季報記者の解説記事で注目企業の強みが一目瞭然のビジネスモデル大図鑑! 経営者にとっても、ビジネスパーソンにとっても、個人投資家にとっても、就活生や転職を考えている人にとっても、実践の場で役立つ視点が身につきます!

 本書は、早稲田大学の井上達彦教授が考案した9つのモデルをベースに、全ての上場企業約4000社の決算と動向をカバーしている四季報記者が取材で得た最新情報で解説を加え、上場企業404社を体系的に分析した世界的にも類を見ないビジネスモデル図鑑。取引の図解では横軸に「価値の源泉」、つまり「売り上げにつながる価値を、どうやって生み出しているか」を置き、縦軸には「もうけの獲得方法」、売り上げを生み出す仕組み、つまり「どうやって売るか」を置いています。数は少ないですが、売り上げを生み出す構造と企業の取引関係を網羅しており、財務データでは見えない「もうけの仕組み」を可視化した内容は興味深かったです。

【満足度】 ★★★★
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2025年12月02日

『松坂大輔 怪物秘録』石田雄太

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松坂大輔 怪物秘録 [ 石田 雄太 ]
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 栄光の甲子園、イチローとの対決、MLBでの奮闘、そして引退…。「平成の怪物」松坂大輔が、野球人生のすべてを語る。高校野球戦績、プロ野球成績も掲載。『Number』連載を加筆、修正。

 本書は、「平成の怪物」松坂大輔の1998年夏から2021年秋までの足掛け24年を追いかけたスポーツノンフィクション。横浜高校での甲子園を席巻した大活躍、プロ入り裏話と規格外のルーキーシーズン。NPB、五輪、WBC、MLB、そして23年のプロ生活に別れを告げて引退を決めた理由まで、これまで語られなかったエピソードも満載で、読み応えあるスポーツノンフィクションでした。

【満足度】 ★★★★
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2025年12月01日

『宮部みゆきのおすすめ本 2020-2024 in 本よみうり堂』宮部みゆき




 宮部みゆきをワクワクさせた、154冊を一挙公開。2015年〜2024年の「今年の3冊」、読書委員の10年をふり返る「あとがき」エッセイも収録!

 宮部みゆきをワクワクさせた本、154冊を一挙公開!情報量はたっぷりありながら、1冊あたり新書版の見開きで読ませるコンパクトさが魅力の1冊。国内外の話題のミステリから、海外ノンフィクション・社会時評など時代を映す作品、猫や俳句など趣味の本、絵本・イラストのビジュアル本まで―。作家のアンテナで選ばれたラインナップは幅広く、内容を紹介しながら書き手の体温を感じさせる書評は、作品の魅力が伝わると評価が高い。「今年の3冊」十年分の記録(2015年〜2024年)、巻末の書き下ろしエッセイを収録。

 本書は、本よみうり堂で紹介された著者の154冊の書評が収録された一冊。書評が短くまとめられていて、書評の書き方の参考にもなるところも多かったです。

【満足度】 ★★★★
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2025年11月29日

『「話が面白い人」は何をどう読んでいるのか』三宅香帆




 話題のエンタメを面白く語るには、コツがある! 気鋭の文芸評論家が、自ら実践する方法を徹底解説。目からウロコの「鑑賞法」入門!

 「とっさに言葉が出てこない」「アイスブレイク的な雑談が苦手」「飲み会で昔の話ばかりする大人になりたくない」……そんな時、話題の本や漫画、最新の映画やドラマについて魅力的に語れる人は強い。社会や人生の「ネタバレ」が詰まったエンタメは、多くの人の興味も引く。ただ、作品を読み解き、その面白さを伝えるには、実は「コツ」がある。気鋭の文芸評論家が自ら実践する「『鑑賞』の技術」を徹底解説!

 本書は、話が面白い人は、本や映像作品等からどんなインプットを行い、アウトプットするのかを著者の視点でまとめた一冊。比較・抽象・発見・流行・不易の整理がとても分かりやすく、気付きになったところと参考になる部分も多かったです。

【満足度】 ★★★★
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2025年11月28日

『日本で唯一犯罪が許される場所』勝丸円覚

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日本で唯一犯罪が許される場所 [ 勝丸 円覚 ]
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 スパイ、ヤクザ、密輸業者が集う“闇の社交界”とは…。警視庁公安部の「大使館リエゾン(連絡係)」として勤務していた著者が、実体験に基づき、警察も手出しできない「大使館」の実態を明かす。

 本書は、警視庁公安部の「大使館リエゾン(連絡係)」として勤務していた著者が、実体験に基づいて明かす、大使館という特殊な空間の“現実”を克明に綴った一冊です。外交特権に守られ、日本の法律が及ばない「治外法権」の空間で、どのような問題が起き、警察はどのように対応するのか。カジノ運営や偽札密輸、薬物の取引、痴漢や盗撮など、大使館や外交官が関与する数々のスキャンダルを実録形式で紹介。外交の世界に潜む「犯罪が許されてしまう構造」を告発しつつ、警察官であるリエゾンの奮闘を描いたノンフィクションです。

 本書は、『VIVANT』監修者・元公安警察官の著者が明かす、警察も手出しできない大使館のスパイ、ヤクザ、密輸業者が集う“闇の社交界”の実態を描いたノンフィクション。治外法権の内容は衝撃的でもありましたが、大使館の闇の実態は興味深かったです。

【満足度】 ★★★★
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2025年11月27日

『特攻基地 知覧』高木俊朗

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特攻基地 知覧 (角川新書) [ 高木 俊朗 ]
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 南洋に面した知覧で、特攻隊員たちは何を想い飛び立ったのか? 俗説が氾濫する「特攻」の、知られざる証言を掬いあげる戦争ノンフィクションの金字塔。当時の取材写真と新規解説を増補し新書化。

 証言者は少なくなり、俗説が氾濫する特攻作戦。その出撃の現場を陸軍報道班員として目撃し、戦後は元隊員、家族、同胞たちの声を記録した戦争ノンフィクションの白眉、待望の新版。頻発する故障と事故、生還者に強いられた無謀な出撃、将官たちの無責任、女性たちが生きた過酷な占領期…声なき声を拾い、知られざる内幕を照らす。当時の取材写真を増補、入江徳郎氏の解説も再録。

 本書は、戦時中に知覧で報道記者だった著者が、丹念に戦後残された特攻隊員や親族、知覧で特攻を見送った人々の声を集めた一冊。特攻隊員のみならず、彼等やその家族、また宿泊施設の人々や奉仕隊の女学生等、特攻基地・知覧に関わった方々の、戦後しばらく語られるコトのなかった真実が綴られており、隊員とご遺族に配慮しながらも、様々な視点で、かつその事実と共にその責任問題まで美化されることなく描かれています。

【満足度】 ★★★★
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2025年11月26日

『どうせ世界は終わるけど』結城真一郎

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どうせ世界は終わるけど [ 結城 真一郎 ]
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 小惑星衝突! ただし100年後に…。日常が変わらず続く中、悲観や厭世が蔓延っていく。未来なき世界で希望を編む人々の物語。『STORY BOX』掲載に書き下ろしを加え書籍化。

 100年後に小惑星衝突!世界を駆け巡った衝撃ニュースだが、「終末」を意識させるには猶予が長すぎた。日常は変わらず続く一方、将来への悲観や厭世は足元に迫っていた。―これを機に、人類は捨てたりしないのかな。…なにを?…種の存続っていう根源的な本能を。人々のささやかな勇気が少しずつ重なり合い、世界に希望をともしていく奇跡の連作短編集。

 本書は、100年後に直径22キロの小惑星が地球に落下し、世界が滅亡してしまうという状況での約30年を連作で綴った短編集。この状況の中、日々の生活を営んでいく市井の人々が描かれていますが、大人と子どもの受け止め方も違い、それぞれのエピソードが上手く物語になっています。

【満足度】 ★★★★
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2025年11月25日

『妻はりんごを食べない』瀧羽麻子

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妻はりんごを食べない [ 瀧羽 麻子 ]
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 ある日、暁夫の妻が実家に行ったきり戻ってこなくなった。縁のある場所を探るが、彼女は気配だけを残し、姿は見せず…。大切な人の過去を追い、禁断の扉を開け、愛の在り方を問う物語。『小説幻冬』掲載に加筆・修正。

 40代に入った小川暁生は、妻と二人の生活を気に入っている。ところがある日、妻が京都の実家に行ったきり、戻ってこない。彼女に縁のある場所を探る暁生だったが、どこへ行っても、彼女は気配だけ残し、姿はない。見知らぬこの地で妻は何をし、どんな顔を見せていたのか?遠く離れた土地と土地を結ぶ“線”には、どんな秘密があるのか?そもそも彼女は無事なのか?大切な人の過去を追い、禁断の扉を開け、愛の在り方を問う物語。

 本書は、突然居場所が分からなくなった妻を探し求めるミステリ要素があるロードノベル。夫婦間のすれ違いが物語となっていますが、作品としてはイマイチでした。

【満足度】 ★★★
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2025年11月24日

『一九八四+四〇 ウイグル潜行』西谷 格

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一九八四+四〇 ウイグル潜行 [ 西谷 格 ]
価格:2,420円(税込、送料無料) (2025/11/24時点)




 ホストや寿司職人といった中国でのバイト体験や、デモ下の香港ルポを発表してきた著者が次なる潜入先に選んだのは新疆ウイグル。少数民族が暮らす同地には、名著『一九八四年』を凌駕する監視体制が敷かれていた??

 すべての行動が監視され、住民の疑心暗鬼に満ちたネオ監視国家。筆者はその最暗部にスマホ一つで乗り込んだ。イスラム教を信仰するウイグル人とのさりげない会話には緊張感がただよう。宗教に話を向けると、コーランはすべて燃やしたと声をひそめる。当局の”再教育”を受けた男たちは、現在は無気力に地べたに寝そべっていた。言語も文化も破壊し尽くされた地に希望の光を探すが、筆者にも当局の影は近づいていた……。ジョージ・オーウェルが『一九八四年』で予言した世界から40年。それを凌駕する不条理世界に迷い込んだ筆者による決死のルポルタージュ!

 本書は、中国政府の統制が強まる新疆ウイグル自治区の迫真のルポルタージュ。中国当局がもっとも厳戒態勢を敷くウイグルの実情を滞在記としてまとめていますが、街には武装警察官があふれ、至る所に監視カメラが張りめぐらされており、身内すら信用できない監視社会の現状や、現地の人から強制収容所に関する話を何とか聞き出そうとする姿が印象的でした。

【満足度】 ★★★★☆
posted by babiru_22 at 19:32| Comment(0) | TrackBack(0) | 今日の一冊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする