2018年06月13日

『メガネと放蕩娘』山内マリコ

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メガネと放蕩娘 [ 山内 マリコ ]
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 「メガネ」女子の長女タカコと、臨月のお腹を抱えて帰ってきた「放蕩娘」の妹ショーコのもとに、街を変えるキーパーソンが集結し…。地元富山の商店街を徹底取材して描いた社会派エンタメ。『CREA』連載を単行本化。

 とある地方都市で市役所勤めをしているタカコ。彼女の実家は商店街にあるウチダ書店だが、最近、客足は途絶えっぱなし。かつて栄えていたこの商店街は、いまやシャッター街も同然なのだ。そんな瀕死の商店街に、10代で家を出たタカコの妹、ショーコが突然帰ってきた。臨月のお腹を抱えて……。東京でカリスマ店員として働いていたショーコが、商店街再興を目指して動き始める。デイケアと保育所をあわせた施設の企画、商店街をあげてのファッションショー、大学生ステイ受け入れや、マンスリーショップの運営。商店街で生まれたショーコの娘、街子も商店街とともにすくすく育っていく。ショーコの活躍で一時的に賑わいを取り戻したかに見えた商店街だったが、それも束の間。個人の努力ではどうにもならない、思いもよらぬ結末が待ち受けていた。

 本書は、人通りが減り活気を失った富山市の中心商店街を舞台に、まちを活性化させようと奮闘するアラサー姉妹の姿を爽快に描いた作品。物語では、市役所職員、商店街の若手経営者、地元大学の研究者ら多くの人々が街の再生に取り組む様子が熱く描かれますが、理想と現実問題などもリアルに描かれており、地方の特性や人物描写も細かく描写され、地方の商店街の問題も分かりやすく書かれています。

【満足度】 ★★★★
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『武者始め』宮本昌孝

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武者始め [ 宮本昌孝 ]
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 自ら作った薬で家臣団との絆を深めた徳川家康、高貴な身分と偽った豊臣秀吉、容姿を逆手にとった真田幸村…。歴史に名を刻んだ7人の武将たちの知られざる“初陣”を描く。『小説NON』掲載を書籍化。

 出っ歯の透きっ歯で極端な縮れ毛…。上杉家当主・景勝の前に現れた真田家の人質・弁丸(後の幸村)は大変な醜男であった。その上、美男の兄・源三郎(後の信之)では気に入らないだろうと言い放つ。景勝と跡目を争った義兄弟・三郎景虎が美男で名高かったからだ。手討ちになるかと思いきや、その明るい人柄で気難しい景勝に気に入られる。秀吉の出陣命令にも、時勢を読んだ的確な助言をし、武将としての厚い信頼も得る。上杉家中での存在感を増していく中、弁丸は父の名代として秀吉に謁見することになるが…。真田幸村を描いた「ぶさいく弁丸」他、自ら作った薬で家臣団との絆を強めた徳川家康、高貴な身分と偽った豊臣秀吉、北条早雲、武田信玄、上杉謙信、織田信長ら、天下に名を轟かせた七武将の知られざる“初陣”を鮮やかに描く!

 本書は、信長、秀吉らの知られざる「初陣」を描いた7編の時代小説。それぞれに読みやすい内容で、7武将の特徴をうまく活かして描かれます。かなりデフォルメされている部分もあるでしょうが、時代小説を読み慣れていない人でも読みやすい作品だと思います。

【満足度】 ★★★☆
posted by babiru_22 at 05:59| Comment(0) | 今日の一冊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする