![]() Q&A [ 小林大輝 ] |
君に殺される僕は幸せだった…。街の外れにあるアパートで起きた死体遺棄事件。刑事が現場で発見したノートの中で、犯人と被害者は交互に問いかけ合っていた。刑事がノートの内容を紐解き、事件の核心に迫っていく物語。
廃墟で見つかった、幸福そうな表情を浮かべた刺殺体。現場には、犯人と被害者がお互いに語り合うノートが見つかった。刑事のKと鑑識のGは、書かれた3つのQ&Aを通して、法では裁けぬ哀しき犯罪を明らかにする。人生で初めて出来た親友が、自ら命を絶った。親友の父を殺して逃避行を続ける僕は、やがて惨殺されることになる。残酷な世界で生きる決意をした少年がたった一人の大切な存在と巡り会い、手に入れたものは何だったのか?
本書は、第1回ピクシブ文芸大賞受賞作。内容紹介からミステリ要素が強い作品と思っていましたが、サスペンスの純文学風というような感じかな? 殺人現場に残された日記で、被害者と加害者のQ&Aのやりとりが綴られていて、それが物語に繋がっていきますが、登場人物や舞台の詳細が明かされないだけに、消化不良の残る作品でした。
【満足度】 ★★☆