守銭奴の母親。売れっ子イラストレータを自負する姉。そして、超マイナス思考の妹―個性的な玉瀬家の面々が30年ぶりに一つ屋根の下で暮らすことに。果たしてどんな騒動が起きるのか!? 新しい家族小説の傑作誕生!
澪子は41歳、バツイチ。“人並み”の幸せを夢見ていただけなのに、もろく崩れる。家財道具は旦那に持っていかれ、お金もない。そんな中、姉の香波が金の無心にやってくる。香波は澪子の状況を知り、久しぶりに実家で暮らすことを提案する。そして10年ぶりに母親が一人で住む家に戻ったのはいいのだが、娘たちの出戻りを笑い飛ばす始末。がさつな母に傷つく澪子。そしてある日、家で怪しい人影を発見するのだが?!
物語は、72歳の一人暮らしの母親の家に、40代の離婚歴のある娘2人と息子が転がり込んでの4人の奇妙な家族生活を描いた作品。ハチャメチャな家族小説でもあり、家族それぞれの個性があまりにも強烈すぎて、キャラクター設定としては面白いものの、小説としてはまとまりの無さを感じたのが少々残念。
【満足度】 ★★★