2019年10月08日

『熱帯』森見登美彦

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熱帯 [ 森見 登美彦 ]
価格:1870円(税込、送料無料) (2019/10/8時点)




 沈黙読書会で見かけた奇妙な本「熱帯」。それは、どうしても「読み終えられない本」だった…。結末を求めて悶えるメンバーが集結し、世紀の謎に挑む! ウェブ文芸誌『マトグロッソ』掲載に書き下ろしを加えて書籍化。

 沈黙読書会で見かけた『熱帯』は、なんとも奇妙な本だった! 謎の解明に勤しむ「学団」に、神出鬼没の古本屋台「暴夜書房」、鍵を握る飴色のカードボックスと、「部屋の中の部屋」…。東京の片隅で始まった冒険は京都を駆け抜け、満州の夜を潜り、数多の語り手の魂を乗り継いで、いざ謎の源流へ…!

 物語は、作家・森見登美彦が妻と暮らす奈良のマンションの一室から始まり、東京での読書会、京都の街をめぐりながらの謎解き、現実離れした不思議な島での冒険へと話は転がり、京都の街が謎めく世界への導き手となる長編小説。現実と幻想を往復する手法は著者ならではですが、特にファンタジー要素が強くなっていて、異色作ではありますが、幻想的な冒険と魔術の世界が描かれた面白い作品です。

【満足度】 ★★★★
ラベル:森見登美彦 熱帯
posted by babiru_22 at 17:41| Comment(0) | 今日の一冊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年10月07日

『トマト缶の黒い真実』ジャン=バティスト・マレ

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トマト缶の黒い真実 [ ジャン=バティスト・マレ ]
価格:2090円(税込、送料無料) (2019/10/7時点)




 中国、アメリカ、ヨーロッパ、アフリカを舞台に、経営者から生産者、労働者までトマト加工産業に関わる人々に徹底取材。産地偽装、大量の添加物や劣化した原料を使用する生産現場、奴隷的な労働者など、さまざまな問題を暴く。

 トマトは170カ国で生産され、トマト加工業界の年間売上高は100億ドルにのぼる。だがトマト缶がどのように生産・加工されているかはほとんど知られていない。中国、アメリカ、ヨーロッパ、アフリカを舞台に、業界のトップ経営者から生産者、労働者までトマト加工産業に関わる人々に徹底取材。世界中で行われている産地偽装、大量の添加物や劣化した原料による健康被害、奴隷的に働かされる労働者などさまざまな問題を暴く。世界中で身近な食品であるトマト缶の生産と流通の裏側を初めて明らかにし、フランスでも話題沸騰の、衝撃的ノンフィクション。

 本書は、イタリアで出版停止となった一方、フランスの権威あるジャーナリズム賞「アルベール・ロンドル賞」2018・書籍部門賞受賞作。世界中で身近な食品であるトマト缶の生産と流通の裏側を明らかにしたルポですが、トマト缶の背後にある現実は驚きの衝撃です。中国産の劣悪な品質の濃縮トマトがイタリアに輸出され、ナポリ周辺の工場では、水で薄めて塩を加えて缶詰にするだけで、イタリア産としてEUを含めた世界に再輸出されるという構図も明らかになっていますが、食の安全を考えると外国産のトマト缶はとても買う気にはなりませんし、トマト缶の闇があまりにも深すぎます。

【満足度】 ★★★★☆
posted by babiru_22 at 18:09| Comment(0) | 今日の一冊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年10月05日

『「脱使い捨て」でいこう!』瀬口亮子




 リサイクルや植物性素材に変えるだけでは「地球の使いすぎ」は止まらない! 「脱使い捨て」に向けた社会的なしくみづくりに焦点を当て、世界や日本の様々な事例を紹介し、考察する。

 のどが渇けばペットボトル飲料やコンビニコーヒー、忙しい日の晩御飯はデパ地下の惣菜を並べて完了。それほど贅沢しているわけではなくても、私たちの生活は、「地球を使いすぎ」ています。地球を公平に将来にわたって共有していくために、今こそ「持続可能な消費と生産=使い捨て型ライフスタイルからの脱却」にシフトするときです。そして、誰もがそれを選択するためには「社会のしくみ」が必要です。本書は、レジ袋、ペットボトル、使い捨て品、過剰包装、製品の長寿命化、食品ロス、といったアイテム、項目ごとに、国内外の「脱使い捨て」の政策・取り組み事例を豊富に紹介し、日本のしくみづくりに向けた考察を加えています。脱使い捨ての取り組みは、生産者と消費者のコミュニケーションを促し、魅力的なまちづくりにもつながります。ポジティブな気持ちで一歩を踏み出すための一冊です。

 本書は、環境団体で長年、「地球から取り出す資源の最小化」や地球温暖化防止の活動に携わってきた著者が、国内外の法制度や自治体、市民の取り組みを紹介しながら、「持続可能な消費と生産」のあり方をやさしく解説します。海外の目からウロコの数々の事例に、未来への希望のわく一冊です。いま注目のキーワード「使い捨て」「資源」「地球温暖化」「エシカル消費」「SDGs(持続可能な開発目標)」などを具体的に学べます!

【満足度】 ★★★★
posted by babiru_22 at 17:01| Comment(0) | 今日の一冊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年10月04日

『どこにでも神様 知られざる出雲世界をあるく』野村 進




 庭に神様、巨木に神様、膝小僧にも神様がいる…。出雲、石見、境港を旅して出会った、神々と人が織りなす「驚きの暮らし」を紹介する。『波』連載に加筆し単行本化。

 庭に神様、巨木に神様、膝小僧にも神様がいる……。発見と驚きの出会い旅。紅白歌合戦より人気の神楽、「荒神様有」と記された不動産広告、神話を信じて卵を食べない町や、「妖怪さん」のおかげで栄える町。出雲・石見・境港。そこには神様と人が織りなす暮らしがあった……。とっておきの話と出会いから見えてくる縁の不思議、心に沁みる生き方、意外なしたたかさとは。日本人の奥深さに触れる一冊。

 本書は、ノンフィクションライターの著者がも出雲世界(島根県を中心とする古代出雲文化圏)を訪ね歩き、そこに住む人たちや文化から受ける「多幸感」の正体を突き止めようとするルポルタージュ。出雲地方の様々な神社、境港の水木しげるロード、岩見神楽などが考察と共に紹介されていますが、日本人の奥深さについてを改めて考えさせられる一冊です。

【満足度】 ★★★★
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2019年10月03日

『奴隷労働 ベトナム人技能実習生の実態』巣内尚子

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奴隷労働 ベトナム人技能実習生の実態 [ 巣内尚子 ]
価格:2160円(税込、送料無料) (2019/10/3時点)




 仲介ビジネスの横行、渡航前費用の多額の借金、低賃金、長時間労働、暴力、劣悪な住居環境、日本の受け入れ企業での人権侵害…。詳細な聞き取りで、急増するベトナム人技能実習生の驚くべき現状を明らかにする。

 急増するベトナム人技能実習生が見た、もう一つの<日本>。詳細な聞き取りで明らかになる驚くべき実態。仲介ビジネスの横行で、多額の渡航前費用を借金し来日するベトナム人実習生たち。低賃金、長時間労働、暴力、パワハラ、セクハラ、劣悪な住居環境、家賃天引きの二重の搾取、除染などの危険な業務、「逃げる」ことを選ぶ実習生、多くの死者……。広がる実習生支援の市民の輪、動き出す労働組合。日本社会の対応はこれでいいのか? 外国人労働者受け入れ拡大の矛盾から、目をそらしていいのか?

 本書は、タイトルでも分かるように、外国人技能実習生の実態と、利害と差別が絡む日本の実情についてを書いたノンフィクション。中国人に代わり増加しているベトナム人技能実習生について140人もの聞き取り調査から綴ったものでもありますが、全ての外国人技能実習生が本書で書かれるような酷い実情ではないでしょうが、悪質ブローカーの実態や様々な問題など、政治としてもこの現実を見据えた対応をしてほしいものです。

【満足度】 ★★★★☆
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2019年10月02日

『血の雫』相場英雄

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血の雫 [ 相場 英雄 ]
価格:1836円(税込、送料無料) (2019/10/2時点)




 都内で発生した連続殺人事件。難航する捜査に警察への批判が高まる中、犯人がネットメディアに声明を出したことで、事件は劇場型犯罪へと発展し…。SNSの闇を抉る社会派ミステリ。『週刊新潮』連載を改稿し単行本化。

 スマホをタップした瞬間、あなたもターゲットになる……。ネット社会の深層領域に迫る衝撃作。東京都内で連続殺人事件が発生。凶器は一致したものの被害者同士に接点がなく捜査は難航する。やがて事件は、インターネットを使った劇場型犯罪へと発展していく……。前代未聞の「殺人ショー」に隠された犯人の真の目的とは。地道な捜査を続ける刑事たちの執念と、ネット社会に踏みにじられた人々の痛みが胸に迫る社会派ミステリ。

 本書は、ネットとSNSを駆使した劇場型犯罪と、福島の原発事故後の風評被害問題を絡めたミステリ。臨場感ある展開で、描かれる題材も面白かったですが、ネット上での裏アカウントについてなど、仕掛けの部分で少々甘さが気になりましたが、エンタメとしては良かったです。

【満足度】 ★★★☆
ラベル:相場英雄 血の雫
posted by babiru_22 at 18:09| Comment(0) | 今日の一冊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年10月01日

『すぐ「決めつける」バカ、まず「受けとめる」知的な人』安達裕哉




 バカは思い込む。バカは正しさを検証しない。「自分が絶対に正解」と思っている人には要注意! 行動経済学と心理学をもとに「バカな振る舞いをする人」の傾向と対策と、自分がそうならないための方法を説く。

 本書は、「バカな振る舞いをする人の傾向と対策」、そして「自分がそうならないための方法」を行動経済学、心理学をもとに傾向と対策も含めて書かれたもの。「自分が絶対に正解」と思い込んでいる人はどこにでもいますが、「バカな振る舞い」をする人にどう付き合うかは参考になりました。

【満足度】 ★★★★
posted by babiru_22 at 17:26| Comment(0) | 今日の一冊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする