2019年11月08日

『安楽死を遂げた日本人』宮下洋一

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

安楽死を遂げた日本人 [ 宮下 洋一 ]
価格:1760円(税込、送料無料) (2019/11/8時点)




 スイスでの安楽死を希望する難病の女性。それを実現するにはハードルが高かったが、彼女の思いは海を越え、人々を動かしていった…。安楽死を求める人々と関係者を取材したルポルタージュ。「安楽死を遂げるまで」の続編。

 ある日、筆者に一通のメールが届いた。<寝たきりになる前に自分の人生を閉じることを願います> 送り主は、神経の難病を患う女性だった。全身の自由を奪われ、寝たきりになる前に死を遂げたいと切望する。彼女は、筆者が前作『安楽死を遂げた日本人』で取材したスイスの安楽死団体への入会を望んでいた。実際に彼女に面会すると、こう言われた。「死にたくても死ねない私にとって、安楽死は“お守り”のようなものです。安楽死は私に残された最後の希望の光です」 彼女は家族から愛されていた。病床にあっても読書やブログ執筆をしながら、充実した一日を過ごしていた。その姿を見聞きし、筆者は思い悩む。<あの笑顔とユーモア、そして知性があれば、絶望から抜け出せるのではないか> 日本で安楽死は認められていない。日本人がそれを実現するには、スイスに向かうしかない。それにはお金も時間もかかる。四肢の自由もきかない。ハードルはあまりに高かった。しかし、彼女の強い思いは、海を越え、人々を動かしていった……。患者、家族、そして筆者の葛藤までをありのままに描き、日本人の死生観を揺さぶる渾身ドキュメント。

 本書は、理想の死を求めてスイスに渡った日本人に密着したルポルタージュで、安楽死が認められた国で主体的に死を選ぶ人々を訪ね歩いた『安楽死を遂げるまで』の続編。安楽死に向かう人の感情をただ受け止めることはせず、自殺幇助の曖昧さに悩み、それでも目の前で行われた死の意味を問う内容は、改めて安楽死についてを考えさせられる内容で、欧米人と日本人の安楽死についての考え方の違いについてはとても分かりやすかったです。

【満足度】 ★★★★☆
posted by babiru_22 at 16:25| Comment(0) | 今日の一冊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする