2019年12月31日

『平場の月』朝倉かすみ

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

平場の月 [ 朝倉かすみ ]
価格:1760円(税込、送料無料) (2019/12/31時点)




 病院の売店で再会した、元男子の青砥と元女子の須藤。50年生きてきた男と女には、老いた家族や過去もあり…。心のすき間を埋めるような感情のうねりを、求めあう熱情を、生きる哀しみをしみじみと描く、大人の恋愛小説。

 朝霞、新座、志木…。家庭を持ってもこのへんに住む元女子たち。元男子の青砥も、このへんで育ち、働き、老いぼれていく連中のひとりである。須藤とは、病院の売店で再会した。中学時代にコクって振られた、芯の太い元女子だ。50年生きてきた男と女には、老いた家族や過去もあり、危うくて静かな世界が縷々と流れる…。心のすき間を埋めるような感情のうねりを、求めあう熱情を、生きる哀しみを、圧倒的な筆致で描く、大人の恋愛小説。

 本書は、第32回山本周五郎賞受賞作で、50歳の男女の、淡々と穏やかに営まれる“大人の恋愛”を描いた作品。物語での会話やラインのやりとりが、リアル感があり、50歳のバツイチ同士の恋愛と、ガン患者の実情や心情が切なく描かれ、大人だからこその相手に対する想いや、自信の現実問題など切ないけど心の残る物語です。

【満足度】 ★★★★
posted by babiru_22 at 16:12| Comment(0) | 今日の一冊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年12月30日

『ネット予約時代の困ったお客のトリセツ』飯野たから




 ドタキャン客やクレーム客の対処法や防ぎ方、ネット上の悪意ある書き込みへの法的撃退法や反撃法など、「困ったお客の取扱い方法」を、具体例でわかりやすく紹介する。内容証明のサンプルも掲載。

 インターネットによる予約、注文、口コミ評価が当たり前の時代、対面のみの接客にはなかったすれ違いやトラブルも生まれています。「理不尽な客に困っている」「謝罪ばかりしている自分が嫌だ」「お客の要求をすべて受け入れてしまう」「サービス向上」「お客様第一」で働くあなたを傷つける困ったお客さま。その対処と対策を、47の豊富な事例で紹介します。

 本書は、一般民事、刑事、医療、知的財産権、企業法務など、幅広い分野を取り扱っている弁護士による監修のもと、“困ったお客”の対処法と対策を紹介したもの。様々な具体例が紹介されており、自身の業種にあてはめて打開策を見つけ出すことができ、自分自身にも大いに参考になりましたし、“困ったお客”に悩む方は参考になる一冊です。

【満足度】 ★★★★☆
posted by babiru_22 at 21:25| Comment(0) | 今日の一冊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年12月28日

『夏の陰』岩井圭也

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

夏の陰 [ 岩井 圭也 ]
価格:1650円(税込、送料無料) (2019/12/28時点)




 卓越した剣道の実力を持ちながら、世間から隠れるように生きている岳。彼の父はかつて機動隊員を射殺していた。岳は恩人のため、一度だけ全日本剣道選手権に出場するが、決勝の相手は、父が撃ち殺した機動隊員の息子で…。

 運送会社のドライバーとして働く倉内岳は、卓越した剣道の実力を持ちながら、公式戦にはほとんど出場したことがなかった。岳の父である浅寄准吾は、15年前、別居中だった岳と母の住むアパートに立てこもり、実の息子である岳を人質にとった。警察との膠着状態が続いた末、浅寄は機動隊のひとりを拳銃で射殺し、その後自殺する。世間から隠れるように生きる岳だったが、自分を剣道の道に引き入れてくれた恩人の柴田の願いを聞き入れ、一度だけ全日本剣道選手権の京都予選に出場することを決意する。予選会の日、いかんなく実力を発揮し決勝に進出した岳の前に、一人の男が立ちはだかる。辰野和馬、彼こそが岳の父親が撃ち殺した機動隊員の一人息子だった。「死」を抱えて生きてきた者同士、宿命の戦いが始まる……。

 物語は、殺人事件の犯人になった男の息子と、殺された男の息子が15年の時を経て、全日本剣道選手権大会で対峙する作品。どちら共、これまでの人生も辛いもので、剣道の厳しいながらの独特の世界と、主人公の人生背景も印象に残ります。特に緊迫感のある剣道シーンは良かったです。

【満足度】 ★★★★
ラベル:岩井圭也 夏の陰
posted by babiru_22 at 16:15| Comment(0) | 今日の一冊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年12月27日

『日本一の洗濯屋が教える 間違いだらけの洗濯術』洗濯ブラザーズ




 晴れた日は洗濯びより、お風呂の残り湯で洗う、洗濯機にまかせておけばよい…これらはすべてNG! 有名劇団の衣装をクリーニングする洗濯のプロが、アイロンがけの手間が省けて、服が長持ちする正しい洗濯術を紹介する。

 どうして最新の洗剤を使っているのに、服がキレイにならないの!? それは、あなたの洗濯のしかたが間違っているからです。でも、あなたに責任があるわけではありません。誰も正しい洗濯のしかたを教わる機会なんてなかったからです。じつは、「洗濯機に洗濯物を入れてスタートボタンを押す」だけでは、服はキレイにならないのです。この本では、ボクたちクリーニングのプロだから知っている、本当に正しい洗濯のしかたをお伝えします!

 本書は、シルク・ドゥ・ソレイユや、劇団四季、クレイジーケンバンドなどの衣装をクリーニングする洗濯ブラザーズが洗濯のノウハウをまとめたもの。「生乾きの臭い」「黄ばみ」「シワ」「シミ」などの洗濯の悩みは、間違った洗い方で起きているもので、ちょっとした工夫で解消する方法を本書では紹介していますが、洗濯機に入れる順番も、まず洗剤を入れ、次に水を入れて少し撹拌、それから衣類を入れるというだけでも、生活に役立つ情報満載で、読んで得する一冊です。

【満足度】 ★★★★
posted by babiru_22 at 15:03| Comment(0) | 今日の一冊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年12月26日

『円谷幸吉 命の手紙』松下茂典

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

円谷幸吉 命の手紙 [ 松下茂典 ]
価格:1540円(税込、送料無料) (2019/12/26時点)




 オリンピックの重圧、婚約者との破談、最期の日々に付き添った謎の女性…。膨大な数の書簡、親族・関係者への取材から、日本中に衝撃を与えたマラソン銅メダリスト・円谷幸吉の自殺の真相に迫る。

 本書は、「父上様、母上様……」で始まる有名な遺書を残し命を絶った円谷幸吉について、膨大な数の手紙、関係者の証言を元に、自殺の真相を追ったルポルタージュ。著者は幸吉の出身地、福島県須賀川市の親族の元に残されたものなど200通の手紙を読み込み、存命の関係者から話を聞いて、悲劇の真相に迫っていますが、27歳で自ら命絶ったメダリストの悲劇の真相は胸が熱くなります。著者は円谷の最期の日々に付き添った謎の女性がいたことを知り、消息を追い、破談した元婚約者に真意をただそうと試みていますが、人間・円谷幸吉の哀切がにじむ感動のノンフィクション作品です。

【満足度】 ★★★★
posted by babiru_22 at 17:42| Comment(0) | 今日の一冊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年12月25日

『図書室』岸 政彦

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

図書室 [ 岸 政彦 ]
価格:1760円(税込、送料無料) (2019/12/25時点)




 定職も貯金もある。一人暮らしだけど不満はない。思い出されるのは、小学生の頃に通った、あの古い公民館の小さな図書室のこと…。ひとりの女性の追憶を描いた『新潮』掲載の表題作に、書下ろし自伝エッセイ「給水塔」を併録。

 40年前の冬の日、同い年の少年と2人で、私は世界の終わりに立ち会った。定職も貯金もある。一人暮らしだけど不満はない。ただ、近頃は老いを意識することが多い。そして思い出されるのは、小学生の頃に通った、あの古い公民館の小さな図書室……大阪でつましく暮らす中年女性の半生を描いた、温もりと抒情に満ちた三島賞候補作。社会学者の著者が同じ大阪での人生を綴る書下ろしエッセイを併録。

 本書は、小説「図書室」と自伝エッセイ「給水塔」の2編が収録された作品。「図書室」は小さな公民館の図書コーナーでの子供時代の思い出を女性が紡ぐ物語ですが、子どもの頃に妄想した人類滅亡は起こらなかった想い出など、切なさと温かさに満ちた作品です。

【満足度】 ★★★★
ラベル:岸 政彦 図書室
posted by babiru_22 at 17:23| Comment(0) | 今日の一冊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年12月24日

『遠い他国でひょんと死ぬるや』宮内悠介

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

遠い他国でひょんと死ぬるや [ 宮内悠介 ]
価格:1870円(税込、送料無料) (2019/12/24時点)




 単身フィリピンに渡り、激戦地ルソン島で戦死した詩人・竹内浩三の足跡を辿りはじめた須藤。山下財宝、山岳民族、イスラム独立闘争…須藤はそこで何を見たのか。『小説NON』連載を加筆し書籍化。

 ぼくは、ぼくの手で、戰爭を、ぼくの戰爭がかきたい……そう書き残し、激戦地ルソン島で戦死した詩人・竹内浩三。彼は何を見、何を描いたのか? テレビディレクターの職を捨て単身フィリピンに渡った須藤は、その足跡を辿りはじめた。だがその矢先、謎の西洋人男女に襲われ、山岳民族イフガオの娘ナイマに救われる。かつて蹂躙された記憶を引き継ぎ日本人への反感を隠さないナイマだが、昔の恋人ハサンの実家を訪ねる道行きに、付添いとして須藤を伴うことに。ミンダナオ島独立のために闘ったイスラム一族の家で一時の休息を得た須藤だったが、ハサンの家は秘密を抱えていた……。

 本書は、フィリピンを舞台に繰り広げられる冒険SF小説。フィリピン、ルソン島で戦死したとされる詩人・竹内浩三を求めて、元映像ディレクターの主人公がフィリピンを旅する話ですが、現地での歴史的苦難なども含めて物語は様々な形で展開していきます。展開が跳ぶ箇所もあったりと、中途半端に感じる部分があったのが少々残念でしたが、作品としては面白かったです。

【満足度】 ★★★★
posted by babiru_22 at 16:49| Comment(0) | 今日の一冊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年12月23日

『13歳からの「くにまもり」』倉山 満

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

13歳からの「くにまもり」 [ 倉山 満 ]
価格:946円(税込、送料無料) (2019/12/23時点)




 自分が日本を守る責任者ならば、何をするか。そして、何を知っておかなければならないか。国防、政治、経済、歴史、そして天皇と皇室…。「くにまもり」の心得を13歳でもわかるように分かりやすく解説する。

 これから日本は、どうなるのだろう。ぼんやりとした不安を抱いている人は、多いと思います。本書は、「日本を守りたい!」と、強い気持ちを抱いている人のために書きました。もし、「今の自分には何の力も無い」と思っていても構いません。おそらく、そんな力は誰にもありません。私は「これをやれば日本は滅びない」とか、「これが正解だ。言うことを聞いて、その通りにすればバラ色の未来が待っている」などと甘い言葉を撒き散らすつもりはありません。私は本気で日本を守りたいと思っているので、皆さんと一緒に考えたいのです。日本を守る方法を。

 本書は、現在日本が置かれた状況、明治維新の成功例、皇室の話、経済の話などを分かりやすく解説したもの。外交、軍事、憲法、皇室、などの国の根幹となる要素を、平易な文章でまとめています。基本的な日本の問題点も書かれており、タイトルにもあるように中学生にも読んでもらいたい一冊です。

【満足度】 ★★★★☆
posted by babiru_22 at 17:52| Comment(0) | 今日の一冊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年12月21日

『知られざる金属の不思議』齋藤勝裕




 生物や社会の土台を支えている金属。鉄や銅など身近によくある金属の化学・生物学的性質や用途、特殊な金属の驚くべき能力などを、イラストとともに科学的に解説する。

 金属というと、ナイフやスプーンなどのように重くて硬く、燃えなそうなものをすぐ思いつきますが、金属は燃えることもありますし、水より軽かったり、固体ばかりではなく液体の金属や、透けるほど透明な金属もあります。本書は、鉄や銅、亜鉛など私たちの身近によくある古典的な金属の化学・生物学的性質や特殊な金属の驚くべき性質など、知っていそうで意外と知らない金属の特徴をイラスト入りで科学的に解説しています。

【満足度】 ★★★★
posted by babiru_22 at 19:22| Comment(0) | 今日の一冊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年12月20日

『サンズイ』笹本稜平

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

サンズイ [ 笹本稜平 ]
価格:1870円(税込、送料無料) (2019/12/20時点)




 サンズイ(汚職)事案担当の刑事・園崎は、ある大物政治家のあっせん収賄容疑を追及していた。鍵を握る秘書の大久保から司法取引を持ちかけられるが、同時刻に妻と息子が轢き逃げされ…。『小説宝石』連載を書籍化。

 サンズイ(汚職)事案担当の警視庁捜査二課刑事・園崎省吾は、ある大物政治家のあっせん収賄容疑を追及していた。鍵を握る秘書の大久保は、過去に準強制わいせつやストーカー規制法違反を疑われた札付きだった。司法取引を持ちかけられ、大久保と待ち合わせた園崎は、すっぽかされた上、同時刻に妻と息子が何者かに轢き逃げされた。園崎は大久保の関与を疑うが、逆に自らが重要参考人として呼び出され…。警察のなかにも敵がいた。園崎の孤独な戦いが始まった…!

 本書は、警察を敵に回した一人の刑事の孤独な戦いを描いたサスペンス。スリリングな展開も面白く、重厚なサスペンスとして面白かったです。

【満足度】 ★★★★
posted by babiru_22 at 17:11| Comment(0) | 今日の一冊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年12月19日

『警視庁災害対策課ツイッター 防災ヒント110』日本経済新聞出版社編




 10円玉で袋を簡単に開ける方法、ペットボトルで簡単ランタン、かさばらないガムテープ…。災害時やもしものときに役立つ知恵と便利技を110紹介する。警視庁災害対策課のツイッターをもとに書籍化。

 災害対策のプロ中のプロ集団「警視庁警備部災害対策課」の人気ツイートを選りすぐり、110の項目に編んでまとめました。「警視庁警備部災害対策課」は、地震や豪雨などにより災害が発生した際に、警察として必要な対策を行う課です。まさに防災のプロフェッショナル。ツイートはすべて、その災害対策課の皆さんが実際に検証したものばかり。なかでも本書に掲載したツイートは、「いいね」やリツイート数が上位の、人気も有用性もともに高いものばかりです。

 本書は、災害時の対策、日頃の備えを写真とイラストでやさしく紹介したもの。内容を事前に実践しておけば、いざというとき、大切な家族や近所の人たちへの手助けになるはずで、災害対策に役立つのはもちろん、日常生活の知恵袋的にも、アウトドアや海外旅行のお供にも、存分に活用いただける1冊です。

【満足度】 ★★★★☆
posted by babiru_22 at 16:20| Comment(0) | 今日の一冊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年12月18日

『孤絶 家族内事件』読売新聞社会部

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

孤絶 家族内事件 (単行本) [ 読売新聞社会部 ]
価格:1760円(税込、送料無料) (2019/12/18時点)




 介護殺人、ひきこもり、児童虐待…。周囲から孤立した家族の中で起きた悲劇。事件の背景には、限界まで追い込まれた当事者の苦悩があった…。誰もが直面するかもしれない事件を総力取材した『読売新聞』連載をもとに単行本化。

 本書は、読売新聞で連載されていた「孤絶 家庭内事件」を書籍化したもの。介護殺人、病気の子を殺した親、虐待、孤立死といった事件について丹念に現場に足を運び、真摯に関係者の声を聞き取って記事とした内容で、事件の背景を丹念に追ったドキュメントでもあります。いずれも家族内殺人であるだけに重さのあるドキュメントではありますが、家族とは何か?という点も深く掘り下げてほしい。

【満足度】 ★★★★
posted by babiru_22 at 18:20| Comment(0) | 今日の一冊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年12月17日

『カエルの小指』道尾秀介

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

カエルの小指 a murder of crows [ 道尾 秀介 ]
価格:1870円(税込、送料無料) (2019/12/17時点)




 詐欺師から足を洗い、実演販売士として生きる道を選んだ武沢竹夫。しかし謎めいた中学生・キョウがとんでもない依頼とともに現れたことで、ふたたびペテンの世界に戻ることに…。『メフィスト』連載に加筆修正して単行本化。

 「久々に、派手なペテン仕掛けるぞ」…詐欺師から足を洗い、口の上手さを武器に実演販売士として真っ当に生きる道を選んだ武沢竹夫。しかし謎めいた中学生・キョウが「とんでもない依頼」とともに現れたことで彼の生活は一変する。シビアな現実に生きるキョウを目の当たりにした武沢は、ふたたびペテンの世界に戻ることを決意。そしてかつての仲間――まひろ、やひろ、貫太郎らと再集結し、キョウを救うために「超人気テレビ番組」を巻き込んだド派手な大仕掛けを計画するが……。

 本書は、『カラスの親指』の続編で、その『カラスの親指』の15年後を描いた物語。前作内容を覚えていたためスンナリと物語に入ることができましたが、伏線の描写が非常に上手く、独特の表現と心地よいテンポも良かったです。

【満足度】 ★★★★
posted by babiru_22 at 16:49| Comment(0) | 今日の一冊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年12月14日

『ガラスの城壁』神永 学

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

ガラスの城壁 [ 神永 学 ]
価格:1540円(税込、送料無料) (2019/12/14時点)




 中学2年生の悠馬(ゆうま)は、父がネット犯罪に巻き込まれて逮捕されたことがきっかけで、いじめられるようになった。父の無実が明らかになっても、いじめは続き、学校での居場所はない。そんな悠馬の唯一の理解者が、転校生の暁斗(あきと)だった。そして、暁斗は「ハッキングが得意なら、お父さんの事件の真犯人を捕まえることができるんじゃないか」と悠馬に提案する。2人は事件を調べ始める。ところが、悠馬たちの行く先々に謎の男たちが現れる。はたして悠馬は真相にたどり着けるのか!?

 物語はミステリ調ではあるものの、ライトノベル的な作品。少年少女の物語でもあり、大人達が悪者に描かれていますが、展開がご都合主義で、色々と詰め込みすぎていて、折角の重厚なテーマが軽くなりすぎていたのが残念です。

【満足度】 ★★☆
posted by babiru_22 at 18:18| Comment(0) | 今日の一冊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年12月13日

『裏昭和史探検 風俗、未確認生物、UFO…』小泉信一




 額縁ショー、愛人バンク、ヨコハマメリー、薔薇族…。記録に残らない昭和の夜の風俗を、調査と体験で正確に網羅。「大衆文化担当編集委員」の肩書を持つ著者が昭和を裏から覗いた大衆史。『週刊朝日』連載等を単行本化。

 日本で唯一と言われる「大衆文化担当編集委員」の小泉信一・朝日新聞記者が週刊朝日に書き下ろす好評連載に加筆して単行本化。平成が終わるタイミングで、平成以上に郷愁を感じさせる昭和を裏≠ゥら覗いた大衆史。第1部のテーマは風俗。「トルコ」「愛人バンク」「テレクラ」……法規制に抗いながら発展と衰退を繰り返してきた業界模様を史実と証言で綴る。怖い物見たさでページを開けば、おおらかだった時代への郷愁や憧憬の思いに駆られる。がんじがらめに抑制された現代社会と違い、昭和のエロには創意工夫と愛があった。第2部では「UFO伝説」、第3部では「未確認生物」と、やはり正史には記録されない事象を追ったルポも収録。科学では説明できない、しかし現代人の興味をひきつける正体に迫る。

 本書は、昭和の風俗史を中心に、当時の未確認生物やUFOのブームについてルポとしてまとめられていますが、正史には載らない裏昭和史として懐かしさを覚える内容です。飽くなき欲望を感じさせる昭和の大衆文化を、裏から覗き見る一冊です。

【満足度】 ★★★★
posted by babiru_22 at 16:06| Comment(0) | 今日の一冊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年12月12日

『エイリアン 科学者たちが語る地球外生命』ジム・アル=カリーリ




 極限環境微生物か、無機質な知性体か。現実として浮かび上がる「エイリアン」の姿とは? 天文学、宇宙物理学、生化学、遺伝学…。様々な分野の専門家が、地球外生命の定義、存在の条件と可能性、形態、探査方法を検討する。

 天文学、宇宙物理学、生化学、遺伝学、神経科学、心理学などの各分野を代表する20人の科学者や著作家が、地球外生命の定義、存在するための条件と可能性、その姿などを具体的、現実的に検討する。地球上の生命の起源や、太陽系内外の星々の生命居住可能性(ハビタビリティ)を探り、最先端の探査方法を紹介。極限環境に棲む微生物から、人類を超越する無機質な知性体にまで考えをめぐらせ、SF小説や映画も切り口として多角的な視点で地球外生命をとらえる。『生命、エネルギー、進化』のニック・レーンをはじめ、王立協会マイケル・ファラデー賞受賞者6名を含む20名が寄稿! 科学の進歩に驚き、固定観念をくつがえされるポピュラーサイエンス読み物。

 本書は、地球外生命に関わる約20名研究者らによる、地球外生命を科学的に探究したもの。いわゆる映画のエイリアンなどの生命体というよりも、微生物などの生物など、科学と文化の両方から宇宙の生命について検討する一冊です。

【満足度】 ★★★★
posted by babiru_22 at 20:03| Comment(0) | 今日の一冊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年12月11日

『老父よ、帰れ』久坂部羊

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

老父よ、帰れ [ 久坂部 羊 ]
価格:1760円(税込、送料無料) (2019/12/11時点)




 老人ホームから認知症の父を自宅に引き取った、45歳の好太郎。父の介護に懸命に取り組むが…。高齢者医療を知る医師でもある著者が、家族の悲喜劇を描く。『小説トリッパー』連載を改題、加筆修正して書籍化。

 45歳の矢部好太郎は有料老人ホームから認知症の父・茂一を、一念発起して、自宅マンションに引き取ることにした。認知症専門クリニックの宗田医師の講演で、認知症介護の極意に心打たれたからだ。勤めるコンサルタント会社には介護休業を申請した。妻と娘を説得し、大阪にいる弟一家とも折にふれて相談する。好太郎は介護の基本方針をたててはりきって取り組むのだが……。隣人からの認知症に対する過剰な心配、トイレ立て籠もり事件、女性用トイレ侵入騒動、食事、何より過酷な排泄介助……。ついにマンションでは「認知症対策」の臨時総会が開かれることになった。いったい家族と隣人はどのように認知症の人に向き合ったらいいのか。懸命に介護すればするほど空回りする、泣き笑い「認知症介護」小説。

 本書は、高齢者医療を知る医師でもある著者が、在宅での認知症に懸命に取り組むがゆえに空回りする家族の悲喜劇を描いた物語。作品はユーモラスに書かれているものの、リアリティがあり、在宅介護の過酷さも伝わってきます。認知症高齢者の思いがけない行動も見事に描写されており、介護の現実がよく表現された作品です。

【満足度】 ★★★★☆
posted by babiru_22 at 16:59| Comment(0) | 今日の一冊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年12月10日

『名馬を読む 2』江面弘也

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

名馬を読む2 [ 江面弘也 ]
価格:1870円(税込、送料無料) (2019/12/10時点)




 脇役、一発屋、逃げ馬…殿堂馬に負けないヒーロー、ヒロインの記憶…。80年代から90年代を中心に、様々な牧場で生まれ多様な血統をもち、日本競馬が大きく変わっていった時代に活躍した、愛すべき名馬たちを紹介する。

 優等生ばかりじゃない。脇役もいれば、憎まれ役もいる。一発屋もいれば、万年二着の馬もいる。ダートの鬼もいれば、稀代の逃げ馬もいる。『名馬を読む』第2弾、活字でたどる名馬の記憶。

 前作『名馬を読む』は、顕彰馬についての様々なエピソードも含めて書かれた競馬ノンフィクションでしたが、本書は個性的な名馬の数々についてを、レース回顧も含めて、エピソードや様々な視点から書かれています。なお、本書に登場する名馬は、トウメイ・テンメイの母子、タニノムーティエ・タニノチカラの兄弟、ハギノトップレディ、ミホシンザン、タマモクロス、ビワハヤヒデ、セイウンスカイ、シンボリクリスエス、アグネスタキオン、タケホープ、グリーングラス、ホウヨウボーイ、カツラノハイセイコ、モンテプリンス、イナリワン、スーパークリーク、スペシャルウィーク、グラスワンダー、ジャングルポケット、クロフネ、マンハッタンカフェ、ダイナカール、ダイナガリバー、カツラギエース、ニホンピロウイナー、ミホノブルボン、ホクトベガ、ヴィクトワールピサ、サクラスターオー、メジロパーマー、ライスシャワー、レガシーワールド、サイレンススズカ、ステイゴールド、メイショウサムソンの順に登場しますが、それぞれの紹介文は読み応えある文章ですから、競馬ファンにはオススメの一冊です。

【満足度】 ★★★★
posted by babiru_22 at 16:06| Comment(0) | 今日の一冊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年12月09日

『めぐり逢いサンドイッチ』谷 瑞恵

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

めぐり逢いサンドイッチ [ 谷 瑞恵 ]
価格:1540円(税込、送料無料) (2019/12/9時点)




 靱公園にある「ピクニック・バスケット」は、笹子と蕗子の姉妹が営む手作りサンドイッチの専門店。子供のころの記憶に苦しむOLや、父の再婚に悩む少女…迷える人々の心を、絶品サンドイッチが癒やす優しくも愛おしい物語。

 大阪の靱公園にある『ピクニック・バスケット』は、開店して3年を迎える手作りサンドイッチの専門店。蕗子が、姉の笹子……笹ちゃんのこの店を手伝いはじめて、半年になる。笹ちゃんは店を訪れた人たちの、具材への思いや記憶、そして物語をやさしくパンにはさんで、誰が食べてもなつかしいような新しいような、そんなサンドイッチをつくっているのだ……。おっとりした姉としっかり者の妹、店を訪れる個性的な人々……常連客の小野寺さんやパン職人の川端さん……が織りなす、優しくも愛おしい物語。

 本書は、サンドイッチの専門店『ピクニック・バスケット』を舞台とした連作集。心温まる作品が多く、主人公の姉妹の雰囲気も作品から伝わり、思わずサンドイッチが食べたくなる、そんな作品です。

【満足度】 ★★★★
posted by babiru_22 at 17:00| Comment(0) | 今日の一冊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年12月07日

『元騎手 藤田伸二“生涯、やんちゃ主義”』藤田伸二




 元騎手の藤田伸二が、昨今の競馬界の話題から、故郷のこと、交遊関係や近況まで綴る。武論尊、安藤勝己、松本好雄との対談も収録。『財界さっぽろ』連載を単行本化。

 本書は、元中央競馬騎手でフサイチコンコルドでダービージョッキーにもなった著者が、『財界さっぽろ』という月刊誌で書いたコラムをまとめたもの。43歳にして現役を引退し、札幌在住で、新冠町出身の著者ですが、いまだから話せる競馬界の裏事情や、勝負師ならではの人生観などを、独特な筆致で熱く綴っています。

【満足度】 ★★★★
posted by babiru_22 at 15:41| Comment(0) | 今日の一冊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする