2020年01月16日

『ジェインズヴィルの悲劇 ゼネラルモーターズ倒産と企業城下町の崩壊』エイミー・ゴールドスタイン




 ウィスコンシン州南西の街ジェインズヴィルでは、経済のすべてがゼネラルモーターズを中心に回っているといっても過言ではなかった…。工場閉鎖によって引き起こされた企業城下町崩壊の実情を描くノンフィクション。

 世界トップレベルの自動車企業・ゼネラルモーターズ(GM)。その生産工場が閉鎖したとき、企業城下町ジェインズヴィルの分断が始まった……。『ワシントン・ポスト』で30年以上のキャリアを持つ女性ジャーナリストが、一市民のパーソナルな物語を通して「分裂したアメリカ全体の物語」を描き出した、衝撃のノンフィクション!

 本書は、著者が元GM工員、その家族、教育者やソーシャルワーカー、政治家、財界人など、ジェインズヴィルのさまざまな人々に緻密なインタビューを実施し、プラント閉鎖以降の彼らの生活や行動を事実のみならず心理まで克明に描写したノンフィクション。一企業に依存していた自治体がそれを喪った途端、ドミノ倒しのようにあらゆる経済活動が停滞し、人々の人生が坂を転げ落ちていくさまは、決して他人事ではなく、一企業に依存することでの再転換への難しさが書かれ、職を失った3つの家族の苦闘を軸に、ゼネラルモーターズ(GM)の経営破綻後の5年間の企業城下町の変容を追っていますが、ここには厳しい現実が記されています。

【満足度】 ★★★★☆
posted by babiru_22 at 18:55| Comment(0) | 今日の一冊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする