2020年03月07日

『なぜ元公務員はいっぺんにおにぎり35個を万引きしたのか』北尾トロ




 善良な人が罪を犯し、まさかの転落…。ビジネスマンが起こした事件を中心に傍聴してきた著者が、悲喜こもごもの事件と、法廷で垣間見た話術や駆け引きを紹介する。『プレジデントオンライン』連載を加筆修正。

 本書は、公務員、税理士、部長・課長、タクシー運転手、専業主婦…など、善良な人が罪を犯し、まさかの転落した切ない33の実話を紹介した裁判傍聴記。本書で取り上げられる33の裁判実話の犯罪自体は特殊なものではありませんが、被告人の生き方や、彼らがどこで道を踏み外して間違えて犯罪者になってしまったのかに迫っていて、様々な人間模様を見ることができる一冊です。

【満足度】 ★★★★
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2020年03月06日

『ノースライト』横山秀夫

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 一級建築士の青瀬が設計した新築の家。しかし、Y邸に越してきたはずの家族の姿はなく、一脚の「タウトの椅子」だけが浅間山を望むように残されていた。Y邸で何が起きたのか? 一家の行方は…。『旅』連載を単行本化。

 横山ミステリー史上、最も美しい謎。熱く心揺さぶる結末。『64』から6年。平成最後を飾る長編、遂に登場。一級建築士の青瀬は、信濃追分に向かっていた。たっての希望で設計した新築の家。しかし、越してきたはずの家族の姿はなく、ただ一脚の古い椅子だけが浅間山を望むように残されていた。一家はどこへ消えたのか? 伝説の建築家タウトと椅子の関係は? 事務所の命運を懸けたコンペの成り行きは? 待望の新作長編ミステリー。

 物語は、建築士の主人公を通して、住むとは何か、家族とは何かという身近なテーマで三つの家族の心の機微を描いた作品。著者ならではの警察小説ではありませんが、「貴方の住みたいと思う家を建ててください」とクライアントから理想的な注文を受け、思うままに作った北からの採光が特徴である屋敷は「平成の200邸」に選ばれるも、竣工した屋敷には誰も住んでいる気配がなく、その謎に迫る物語ですが、派手さはないものの独特の臨場感で、改めて家とは何か、家族とは何かを考えさせられた作品です。

【満足度】 ★★★★
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2020年03月05日

『ノワールをまとう女』神護かずみ

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 それは破戒の罰なのか? 企業の炎上鎮火請負人・西澤奈美は、医薬品メーカーに対するデモを鎮圧すべく市民団体に潜入した。そこでリーダーから同志として紹介されたのは、恋人の雪江で…。

 日本有数の医薬品メーカー美国堂は、傘下に入れた韓国企業の社長による過去の反日発言の映像がネットに流れ、「美国堂を糺す会」が発足して糾弾される事態に。かつて美国堂がトラブルに巻き込まれた際に事態を収束させた西澤奈美は、コーポレートコミュニケーション部次長の市川から相談を持ちかけられる。新社長の意向を受け、総会屋から転身して企業の危機管理、トラブル処理を請け負っている奈美のボスの原田哲を排除しようとしていたものの、デモの鎮静化のためにやむを得ず原田に仕事を依頼する。早速、林田佳子という偽名で糺す会に潜り込んだ奈美は「エルチェ」というハンドルネームのリーダーに近づくと、ナミという名前の同志を紹介される。彼女は児童養護施設でともに育ち、2年前に再会して恋人となった姫野雪江だった。雪江の思いがけない登場に動揺しつつも取り繕った奈美は、ナンバー2の男の不正を暴いて、糺す会の勢いをくじく。その後、エルチェは美国堂を攻撃する起死回生の爆弾をナミから手に入れたというが、ナミ(=雪江)は奈美と約束した日に現れず、連絡も取れなくなった。起死回生の爆弾とは何なのか?

 本書は、第65回江戸川乱歩賞受賞作。社内の権力争いやトラブル案件を解決する裏稼業の企業の炎上を防ぐ請負人の主人公を通して、裏事情を解明していく作品。江戸川乱歩賞受賞作なだけにミステリ要素が強いかと思いきや、ミステリというよりもハードボイルド作品でしたが、魅力的な登場人物が多く、エンタメとして楽しめました。

【満足度】 ★★★★
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2020年03月04日

『中年女子、ひとりで移住してみました』鈴木みき




 38歳で東京を離れ、山梨県北杜市で8年間暮らした著者。自身の田舎暮らしの体験をもとに、中年独身の女性が移住するための仕事・家探し・ご近所付き合いなどのコツやアドバイスを紹介する。

 ベストセラー『悩んだときは山に行け!』『ひとり登山へようこそ!』の登山コミックが人気の鈴木みきの、「中年独身ならではの田舎暮らし体験談」。38歳で山梨県北杜市に移住した体験をもとに、家、仕事探しなど、リアルなアドバイス満載。若くない、家族もないけど移住はこんなに楽しめる!

 本書は、38歳で東京を離れ、山梨県北杜市で8年間暮らした著者による、オトナ女子的移住案内本。田舎暮らしの良いことだけでなく、リアルな部分も書かれ、自ら体験したエピソードも説得力があります。仕事や家探し、近所付き合いなど田舎暮らしのコツが書かれているだけに、移住を考えている人には参考になる一冊です。

【満足度】 ★★★★
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『拓銀 敗戦の記録 破綻20年後の証言』北海道新聞社編

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 責任の所在はどこに? 1997年11月に経営破綻した北海道拓殖銀行。破綻までの生々しい1年を、内部文書と貴重な証言から追う。『北海道新聞』連載を改題、加筆修正し単行本化。

 日本の金融界を震撼させた拓銀破綻の過程で何が起き、以後20年間の金融行政にどんな影響を与えたのか。長く沈黙を守ってきた拓銀最後の頭取、河谷禎昌氏をはじめとする関係者・識者たちへのインタビューに加え、3千枚に及ぶ拓銀の内部資料から、破綻に向かうまでの生々しい経過を再現。一方、窮地に追いやられた道内企業の経営者たちは、何を教訓とし、どのように乗り越えたのか。地域金融の奮闘と課題、そして、今後は。

 本書は、北海道新聞に連載された「拓銀破綻20年」を書籍化したもの。破綻から20年が過ぎ、今だから語れる貴重な証言と検証の記録がまとめられています。新聞での連載をまとめたものでもあるためか、まとまり感が今一つではありましたが、大蔵省、政権中枢、拓銀破綻に翻弄された道内企業など、数多くの証言により、破綻の真の原因やその影響、北海道経済への教訓を探っています。

【満足度】 ★★★★
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2020年03月02日

『大切な人を守るサバイバルの技術 身近なものを徹底活用して生き延びる』かのよしのり




 自分や家族、大切な人を守るために、サバイバルの技術を身につけよう。「傷病者を救助する」「水と食料を確保する」「テロから生き残る」など、一般の人でも実践できるサバイバルの技術を豊富な写真とイラストで解説する。

 普段の生活で危険を感じることはあまりないかもしれませんが、災害は身近に潜んでいます。2011年に発生した東日本大震災のように、地震は突然起こりますし、毎年、海や山で遭難する人がいます。人生で交通事故に遭う人は「4人に1人」ともいわれています。冷戦後、世界は平和になるかと思いきや、戦争はとどまるところを知らず、身勝手な正義を振りかざす集団による非道なテロは、世界中で相次いでいます。今後、最悪の場合、独裁国家の独裁者が核ミサイルのボタンを押す可能性もゼロではありません。しかし、災害を避けられなくても、備えがあれば多少なりとも被害を減らせます。そこで本書では、一般の方でも実践できる「サバイバルの技術」を豊富な写真とイラストで解説します。自分や家族、大切な人を守るための技術を身につけ、いざというときに役立ててください。

 本書は「サバイバルの技術」として全11章として、「サバイバルとは何か?」「身の回りの危険から生き残る」「傷病者を救助する」「海で生き残る」「水と食料を確保する」「火をおこして料理する」「道具や武器をつくる」「宿営する、住居をつくる」「安全・確実に移動する」「テロから生き残る」「核攻撃から生き残る」…と、それぞれに写真やイラストで分かりやすく解説したもの。知識や技術を身に付けることで被害を最小限に減らすために、身近なものを活用しながら生き延びる技術を解説しています。自然災害が続くだけに一家に一冊用意してもいい内容で、これは非常に役立つ内容です!

【満足度】 ★★★★☆
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