2020年03月05日

『ノワールをまとう女』神護かずみ

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ノワールをまとう女 [ 神護 かずみ ]
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 それは破戒の罰なのか? 企業の炎上鎮火請負人・西澤奈美は、医薬品メーカーに対するデモを鎮圧すべく市民団体に潜入した。そこでリーダーから同志として紹介されたのは、恋人の雪江で…。

 日本有数の医薬品メーカー美国堂は、傘下に入れた韓国企業の社長による過去の反日発言の映像がネットに流れ、「美国堂を糺す会」が発足して糾弾される事態に。かつて美国堂がトラブルに巻き込まれた際に事態を収束させた西澤奈美は、コーポレートコミュニケーション部次長の市川から相談を持ちかけられる。新社長の意向を受け、総会屋から転身して企業の危機管理、トラブル処理を請け負っている奈美のボスの原田哲を排除しようとしていたものの、デモの鎮静化のためにやむを得ず原田に仕事を依頼する。早速、林田佳子という偽名で糺す会に潜り込んだ奈美は「エルチェ」というハンドルネームのリーダーに近づくと、ナミという名前の同志を紹介される。彼女は児童養護施設でともに育ち、2年前に再会して恋人となった姫野雪江だった。雪江の思いがけない登場に動揺しつつも取り繕った奈美は、ナンバー2の男の不正を暴いて、糺す会の勢いをくじく。その後、エルチェは美国堂を攻撃する起死回生の爆弾をナミから手に入れたというが、ナミ(=雪江)は奈美と約束した日に現れず、連絡も取れなくなった。起死回生の爆弾とは何なのか?

 本書は、第65回江戸川乱歩賞受賞作。社内の権力争いやトラブル案件を解決する裏稼業の企業の炎上を防ぐ請負人の主人公を通して、裏事情を解明していく作品。江戸川乱歩賞受賞作なだけにミステリ要素が強いかと思いきや、ミステリというよりもハードボイルド作品でしたが、魅力的な登場人物が多く、エンタメとして楽しめました。

【満足度】 ★★★★
posted by babiru_22 at 17:43| Comment(0) | 今日の一冊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする