2020年03月11日

『日本の地方議会 都市のジレンマ、消滅危機の町村』辻 陽




 地方ではなり手不足に苦しみ、都市では「抵抗勢力」あるいは「追認機関」と批判され、住民との距離が広がるばかりの地方議会。その仕組みやカネ、選挙の実態、職責までを丁寧に描き、日本の地方議会にいま必要な改革を示す。

 我々に最も身近な政治である地方議会と地方議員。だが、平成の大合併により議員数が半減した一方、政務活動費をめぐる不祥事は後を絶たない。都市部では、強い権限をもつ首長を支えれば単なる「追認機関」と批判され、首長と対立すれば「抵抗勢力」と見なされがちだ。一方、過疎が進む地方では、議員のなり手不足が深刻である。基本的な制度からカネ、選挙、仕事ぶりまで厳しい現状を明らかにし、改革の道を考える。

 本書は、今の日本の地方議会の仕組み、地方議員の現実生活、そして課題についてを簡潔にまとめたもの。地方行政の基本的な仕組みから、議員の仕事やお金、改革の行方について示しており、様々な問題と課題についても指摘しています。どの地方議会もそれぞれの問題や課題を抱えていますが、その問題や課題に対して、果たして議員それぞれが自らの立場をもって全うしているかというと、殆どの議員に対してはノーを突きつけたいのが今の現状であるとも思います。改革案を真摯に取り組む地方議会もある反面、全くやる気が見えず、事なかれ主義が横行し、本来議会が果たすべき役割すら機能していない議会も見られますが、地方議会のあるべき姿を提言しているだけに、地方議員こそ、本書を読んで自らで改革を行動で示してほしいものです。

【満足度】 ★★★★☆
posted by babiru_22 at 18:51| Comment(0) | 今日の一冊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする