2020年05月30日

『50代からの疲れをためない小さな習慣』岸本葉子

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50代からの疲れをためない小さな習慣 [ 岸本葉子 ]
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 50代を無理せず、ゆる〜く生きるコツとは? 不安を解消する方法やお金の使い方など、人気エッセイストがエイジングと上手に付き合う暮らし術を紹介。小さな習慣で疲れをリセットし、今がもっと楽しくなるヒントが満載。

 女性にとって、50歳は大きな節目。その前後は更年期とも重なり、心身の不調が増えると言われます。「疲れやすい」「風邪を引いてばかり」「気持ちが落ち込む」……などなど変化を感じる方も多いかもしれません。人生百年とも言われる人生の後半を、どうやって乗り切ればいいのでしょうか? 本書では、人気エッセイストの著者が自らの経験を通してつかんだ、50代を無理せず、ゆる〜く生きるコツを具体的に伝えます。小さな習慣で心と体の疲れをリセット! 楽しく年を重ねるヒントが満載です。

 本書は、著者が心身ともに疲れをためないために、日々実践されている事柄について書かれたエッセイ集。40代と50代のハッキリした違いについてや、さまざまな不調とどう付き合うかなど、疲れをためないためのコツが示されています。

【満足度】 ★★★★
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2020年05月29日

『黒鳥の湖』宇佐美まこと

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黒鳥の湖 [ 宇佐美まこと ]
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 不動産会社を経営する財前は、妻と娘と幸せに暮らしていた。だが、世間を騒がす女性拉致事件により、その暮らしに不穏が兆す。それは18年前、財前が娘の復讐を願う老人から捜索依頼を受けた拉致監禁犯のやり口と瓜二つで…。

 拉致した女性の体の一部を家族に送り付け楽しむ、醜悪な殺人者。突然、様子のおかしくなった高校生のひとり娘。全ては自らが過去に犯した罪の報いなのか…!? 推理作家協会賞受賞作家が、人間の悪を描き切った驚愕のミステリ!

 本書は、絶対に打ち明けられぬ秘密を抱えてきた夫婦、反抗期では済まされぬほどの変異を見せる娘、壊れ行く家族の真実とは一体何なのかを主軸に描かれるミステリ。物語の設定が複雑でもあるため、説明が難しい作品でもありますが、点と線をうまくミステリとして描いた作品でもあり、展開も面白かったです。

【満足度】 ★★★★
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2020年05月28日

『お殿様の人事異動』安藤優一郎




 御家騒動から色恋沙汰まで多岐に渡る理由、多大な苦労、ただならぬ費用負担…。将軍が大名に行使した国替えという人事権、殿様と呼ばれた大名や旗本を対象とする人事異動の泣き笑いを通し、江戸時代の知られざる裏側に迫る。

 本書は、将軍が大名に行使した国替えという人事権、そして幕府要職者にまつわる人事異動の泣き笑いを通して、江戸時代を読み解く歴史読み物。権力の象徴としての人事とそれをめぐる悲喜こもごものドラマは、江戸期の政策や各地の国づくりを浮き彫りにすると共に、嫉妬、忖度、ごますり、足の引っ張り合いなど、お殿様たちの様々なエピソードが興味深く書かれています。

【満足度】 ★★★★
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2020年05月27日

『あれもこれも地理学 文化・社会・経済を地理学で読み解く』富田啓介




 「場所」や「地域」をキーワードに、あらゆることを分析する地理学。「遠距離恋愛はなぜ生まれる?」といった身近な出来事や現象を読み解きながら、地理学の考え方や知識を解説する。「はじめて地理学」の姉妹書。

 「遠距離恋愛はなぜ生まれるのか?」…それが本書の地理学と何の関係があるのか。そう思われた方がいらっしゃるかもしれません。じつは関係があります。地理学は空間の科学です。「場所」や「地域」をキーワードにあらゆることを分析します。自然環境はもちろん、人が作り上げた文化や社会にまつわる出来事や現象についても「どこで起こっているか」「なぜそこで起こっているか」を明らかにしていきます。冒頭の「遠距離恋愛」も場所と人の空間の移動が関わってくるので、当然、地理学的な見地から分析することができるのです(詳しくは本文で)。本書は、他にも「近郊の街はなぜ若い人が多い?」「ビール工場はなぜ街の中にある?」など、社会や文化、経済に関わる、いわゆる「人文地理学」の基本的な考え方や知識を紹介し、具体的で身近な事例を通してわかりやすく解説しました。

 本書は、本書は、わたしたちの生活に関わる文化・社会・経済のカラクリを地理学で解き明かした一冊。「遠距離恋愛はなぜ生まれるのか」「近郊の街にはなぜ若い人が多いのか」「ビール工場はなぜ街中にあるのか」…など、身近な事柄を、地理学的見地から説明しており、雑学的かつ文化・社会に関わる地理学の考え方や知識が学べ、興味深い地理学でした。

【満足度】 ★★★★
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2020年05月26日

『エベレストには登らない』角幡唯介

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 ウンコを食料にできる動物は、究極のリサイクル動物である、白夜では毎日朝寝坊しても全然困らない…。極北旅行家になりたいと語るカクハタが、探検の裏側にある日常を綴ったエッセイ。『ビーパル』連載を加筆し書籍化。

 本書は、著者が探検の合間に書かれた短編エッセイをまとめたもの。エッセイとして非常に読みやすいですが、探検家としての著者なりの考えや、日常の様子は興味深く、世間を騒がせたニュース、何気ない日常のひとコマ、自らの恥部など、深い考察も加え、著者の魅力をより感じる一冊です。

【満足度】 ★★★★
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2020年05月25日

『女たちのシベリア抑留』小柳ちひろ




 従軍看護婦、電話交換手、民間人…。1000人近い日本人女性がシベリアに抑留されていた! 70年以上の沈黙を破り、捕虜だった女性たちが初めて証言したノンフィクション。NHK・BS1スペシャルをもとに書籍化。

 終戦直後、満洲や樺太などにいた軍人や民間人など60万人近い日本人がソ連によって連行された「シベリア抑留」。その中に数百人から千人近い女性捕虜が存在したことは、長く歴史の影に埋もれていた。関東軍の陸軍病院で勤務していた従軍看護婦や軍属として働いていたタイピスト、電話交換手、開拓団の民間女性、そして受刑者たちが、極北の地シベリアに送られていたのである。その中には「女囚」として10年を超える抑留生活を送った女性や、日本に帰る場所もなく異国の地で人生を全うした者もいる。帰国を果たした女性たちにとっても、故国の人々のまなざしは決して温かいものではなかった。戦後70年以上、長く沈黙を守ってきた女性たちをインタビューすることに成功し、2014年にNHK・BS1スペシャルで放送されたドキュメンタリー「女たちのシベリア抑留」は、文化庁芸術祭賞優秀賞、放送文化基金賞奨励賞、ATP賞テレビグランプリ優秀賞、ギャラクシー賞奨励賞、NHK放送総局長特賞など、その年のドキュメンタリー部門の賞を総なめにした。その番組を担当した女性ディレクターが綴る本格ノンフィクション。ロシア側から初めて提出された女性抑留者の記録「登録簿」の内容も明らかになる。

 本書は、日本赤十字、日本軍に所属していた従軍看護婦たちと、プロではないが看護婦として勤務していて女性たち(菊水隊)約150名の記録がまとめられたノンフィクション。女性ならではの被害、男性兵士とは違った苦しみ、極寒の地での捕虜の強制労働という過酷な状況……など、シベリア抑留の過酷な捕虜生活は胸が締め付けられる内容でもありましたが、著者の綿密な取材から、非常に読み応えのある本格的なノンフィクションとなっています。

【満足度】 ★★★★☆
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2020年05月23日

『うたかた姫』原 宏一

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 代表が金を持ち逃げし、消滅した「劇団ゆうまぐれ」。自暴自棄の劇団員たちは「ただの女の子を天才に仕立てて熱狂を巻き起こす」という舞台の脚本をリアルな世界で実行し、金儲けを企むが…。『小説NON』連載を単行本化。

 才能のかけらもない素人娘を天才歌姫に仕立て上げ、前代未聞の熱狂を巻き起こす―代表が金を持ち逃げし、消滅した『劇団ゆうまぐれ』。自暴自棄の劇団員たちは、舞台の脚本をリアルな世界で実行して、金儲けを企んだ。船橋駅前で歌っていた女の子をスカウトし、天才シンガー“姫花”を売り出すフェイクプロジェクトが始動する。音楽担当の亮太は素人娘を天才に見せかける作業に苦心していたが、最初の路上ライブで彼女が見せたパフォーマンスに言葉を失った…。船橋から香港へ、姫花はスターの階段を昇っていくが…。

 本書は、フェイクプロジェクトで一攫千金の目論む劇団員たちの物語。展開も面白く、著者らしい作品で読み応えもありましたが、金に群がる登場人物が多かったことから、どうしても冷めた目で見てしまい、やや物足りなさもありました。

【満足度】 ★★★☆
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2020年05月22日

『甘夏とオリオン』増山 実

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 大阪・玉出で、失踪した師匠を待ちながら肩を寄せ合い生き抜く落語一門。駆け出しの落語家・甘夏は、深夜の銭湯で寄席を開催することを思いつく。そこはどこか心に穴を抱える人々が集まる場所となり…。

 大阪の下町、玉出の銭湯に居候する駆け出しの落語家・甘夏。彼女の師匠はある日、一切の連絡を絶って失踪した。師匠不在の中、一門を守り、師匠を待つことを決めた甘夏と二人の兄弟子。一門のゴシップを楽しむ野次馬、女性落語家への偏見……。苦境を打開するため、甘夏は自身が住んでいる銭湯で、深夜に「師匠、死んじゃったかもしれない寄席」を行うことを思いつく。寄席にはそれぞれに事情を抱える人々が集まってきて……。

 本書は、女性落語家・甘夏と彼女を取り巻く人々の喜怒哀楽を描いた物語。師匠や兄弟子との会話のテンポが良く、女性落語家の成長物語でもあり、落語の魅力が上手く表現されている作品です。

【満足度】 ★★★★
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2020年05月21日

『イマジン?』有川ひろ

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 憧れていた映像制作の現場に飛び込んだ、良井良助。専門用語が飛び交う慣れない現場であたふたする良助だったが、作品と向き合う仲間たちの熱気に、焦がれるような思いを募らせ…。『小説幻冬』連載を加筆・修正。

 本書は、「図書館戦争」シリーズを筆頭に『空飛ぶ広報室』や『植物図鑑』など数々のヒット作を世に送り出してきた有川ひろ(「有川浩」より改名)の3年半ぶりとなる新作。物語は、映像制作の現場が活き活きと描かれた作品で、映画やドラマの製作現場や舞台裏が物語として上手く表現されています。著者らしい物語でもあり、願わくば続編もぜひ読んでみたいです。

【満足度】 ★★★★
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2020年05月20日

『レスキューナースが教えるプチプラ防災』辻 直美




 防災グッズを揃えるだけでは助からない。必要なのは代用テクと正しい知識。シンプルに暮らしながら災害に備えるテクニックを紹介する。災害発生から72時間を生き延びる方法や、被災後を生き抜く知恵、備蓄量の目安等も収録。

 本書は、阪神・淡路大震災で実家が全壊したことを機に、災害救助に目覚めたレスキューナースでもある著者が実践する「お金をかけずに命を守る防災テクニック」をまとめたもの。100円ショップで買えるものや、家にあるものでできる限り防災グッズを代用し、災害に強い家の作り方や、非常用持ち出し袋のアレンジ法を解説しています。代用テクと正しい知識について、シンプルに暮らしながら災害に備えるテクニックが満載で、備えだけでなく防災に役立つ情報が非常に多く、読んで得する内容の防災本です。

【満足度】 ★★★★☆
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2020年05月19日

『野食ハンターの七転八倒日記』茸本 朗

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野食ハンターの七転八倒日記 [ 茸本 朗 ]
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 野外で採取してきた食材を普段の食卓に活用する「野食」をライフワークとする著者が、失敗体験エピソードを紹介しつつ、野食材や食べ方などを紹介する。ウェブメディア『cakes』掲載に書き下ろしを加えて書籍化。

 野外で採った食材を調理する「野食」を実践する著者による爆笑必至の失敗談。身近で採れる意外とおいしいいきもの情報、安全な野食の実践方法も満載。ウェブメディア「cakes」の30万PVを超え大人気連載を書籍化!

 本書は、野食家を名乗り、自然にある草やキノコ、両生類から爬虫類そして昆虫まで、毒でないなら食べてみようというスタンスの著者の失敗体験エピソードを中心に、安全な野食の実践方法を書いた食エッセイ。チャレンジャーという紹介が相応しい著者で、とても興味深い野食ハンターぶりですが、さすがに試そうとは思わないものの、読み物としてはとても面白かったたです。

【満足度】 ★★★★
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2020年05月18日

『まぁるい死 鳥取・ホスピス診療所の看取り』徳永 進




 日本人の看取るちからも捨てたもんじゃない…。医師になって45年、在宅ホスピスも行う有床診療所「野の花診療所」で18年。長年見つめてきた家族たちの姿を描く。『朝日新聞』中国地方版連載他を書籍化。

 人ひとりがこの世からいなくなるときの戸惑いや寂しさに向き合ういのちの底力…。医師になって45年、在宅ホスピスも行う有床診療所「野の花診療所」で18年。長年見つめてきた家族たちの姿を描いた涙あふれるエッセイ。

 本書は、在宅ホスピス医でもある著者のエッセイ集。様々なエピソードが淡々と書かれていますが、死との向かい方、看取りへの向き合い方など、長年見つめてきた患者や家族たちの姿について情感が込められています。

【満足度】 ★★★★
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2020年05月16日

『野守虫』柴田哲孝

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野守虫 [ 柴田哲孝 ]
価格:1870円(税込、送料無料) (2020/5/16時点)




 強盗容疑で勾留されていた竹迫和也が弁護士と接見中に脱走。彼は、“乗り鉄”刑事・片倉康孝が6年前に逮捕した男だった。片倉は休暇を使い、秘境のローカル線・飯田線で天龍峡に赴くが…。『小説宝石』連載を単行本化。

 強盗容疑で勾留されていた竹迫和也が弁護士と接見中に脱走。彼は、定年間近の“乗り鉄”刑事・片倉康孝が、6年前に逮捕した男だった。休暇を使い、秘境のローカル線・飯田線で天龍峡に赴く片倉。道中で竹迫の生家を訪ね、近隣住民から、彼の幼い頃、祖母が強盗に殺されていたことを聞く。一方、犯罪を重ねて逃げる竹迫もまた天龍峡へ。彼にとって拭えぬ過去の眠る地で惨劇の幕が上がる。片倉は凶悪犯・竹迫の暴走を食い止められるか。そして衝撃の結末!

 物語は、長野県南部の天竜峡を舞台にした殺人事件が描かれる作品ですが、2時間ドラマを見ている感じで、非常に読みやすかったものの、展開が淡々としすぎていて、ミステリ部分が物足りなかったのが少々残念。

【満足度】 ★★★
ラベル:野守虫 柴田哲孝
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2020年05月15日

『眠りの神』犬塚理人

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眠りの神 [ 犬塚 理人 ]
価格:1870円(税込、送料無料) (2020/5/15時点)




 スイスで認められている安楽死=自殺幇助を行う団体のスタッフである若き医師・絵里香は、東京で起こった自殺幇助事件の真相を確かめるために日本に渡る。だが、〈ミトリ〉を名乗る人物による連続自殺幇助事件が発生し…。

 耐えがたい苦痛と絶望に苦しむ終末期の患者に尊厳ある死を迎えさせる…。積極的安楽死が認められているスイスで、若き医師、絵里香・シュタイナーは、自殺幇助団体“ヒュプノス”のメンバーとして活動していた。絵里香は東京で、高齢の癌患者が何者かに青酸カリでの自殺幇助を受けて亡くなったというニュースを目にする。この事件にかつて“ヒュプノス”にいた日本人医師・神永が関わっている可能性があると聞いた絵里香は、その真相を確かめるため、日本へ渡る。だが、“ミトリ”を名乗る人物による連続自殺幇助事件が発生し…。読む者の倫理と感情を揺さぶる究極のミステリサスペンス。

 物語は、安楽死や尊厳死についてをミステリサスペンスとして描いた作品。自殺幇助、安楽死、自発死、看取り……についてを主題としていますが、これらのテーマが展開で上手く活かされていない印象を受け、個人的にはイマイチ感が強いです。

【満足度】 ★★☆
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2020年05月14日

『できる人は必ず持っている一流の気くばり力』安田 正




 定義が曖昧で、個々人の資質によるものとされることが多かった「ビジネスシーンで求められている気くばり」を体系化。気くばりに必要なアンテナの感度の高め方を具体的に紹介する。チェックリストあり。

 仕事も人生もうまくいく秘訣は、つまるところ―人と人との間の“見えない空気”を、気持ちのよいものにすること。それが、仕事の枠を広げ、成果と評価を高め、お金も幸せも運んできてくれる。相手のことを考えた「気くばり」が、自分自身に大きなメリットを連れて帰ってくる…そんな実践法があるのです。

 本書は、ビジネスにおける気配りや心構えについてが書かれたもの。俯瞰・共感・論理・サービス精神・尊重という5つの観点から気配りについてが紹介されていますが、心配りの所作についてなど、自然に身につけて実践していきたいと思いますが、参考になる一冊です。

【満足度】 ★★★★
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2020年05月13日

『脱プラスチックへの挑戦 持続可能な地球と世界ビジネスの潮流』堅達京子

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脱プラスチックへの挑戦
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 なぜ世界は脱プラスチックに積極的なのか。日本企業の動きは? 持続可能な地球と世界のビジネスの潮流を、数々の貴重な証言や驚きの事実と共に伝える。NHKBS1スペシャル「“脱プラスチック”への挑戦」を単行本化。

 2050年、海の中のプラスチックごみの量は魚の量を超える! 空気や水、食べ物にもマイクロプラスチックが含まれ、その脅威は私たちの暮らしに迫りくる。石油という化石燃料から作られるプラスチックは、大量生産・大量消費の現代文明の象徴だった。いま、私たちの文明そのものを、急速に“循環型”で“脱炭素”の経済に作り変えていかなければ、温暖化が加速し“地球の限界”に達すると科学者は警告する。気候危機の回避に必要なのは、パラダイムシフト。日本企業は、この大転換をビジネスチャンスに変えられるのか。そして私たちにできることは? NHKBS1スペシャル『“脱プラスチック”への挑戦』のプロデューサーが、映像化されなかった数々の貴重な証言や驚きの事実とともに伝える警鐘ドキュメント!

 本書は、「なぜストローは紙に変わったのか」という小さなきっかけから始まり、地球規模の海洋プラスチックごみ問題と、気候変動の危機との深い関係、そして政府と企業を巻き込んだ世界の大きな潮流や、日本企業のビジネスとしての取り組みについて紹介したもの。海洋プラスチックによる環境や生態系への悪影響と考えられるものの殆どは推定の域を出ていないだけに、ソース不足に感じるところもありますが、消費者意識と環境問題についてを改めて考えさせられる一冊です。

【満足度】 ★★★★
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2020年05月12日

『タイガー理髪店心中』小暮夕紀子




 穏やかだった妻の目に殺意が兆し、夫はつかの間、妻の死を思う。のどかな田舎町で変転する老夫婦の過去と行く末とは? 表題作ほか全2編を収録する。『小説トリッパー』掲載を単行本化。

 穏やかだった妻の目に殺意が兆し、夫はつかの間、妻の死を思う。のどかな田舎町で変転する老夫婦の過去と行く末。「これでお互いの老老介護が終わるのだな。楽になる。そうだ、楽になるのだ」伸びやかでスリリングな視線、独自の土着性とユーモア。老いた妻の発作的な豹変に戸惑う夫の緊張感を描き、井上荒野氏、角田光代氏、川上未映子氏の選考委員諸氏に絶賛された第4回林芙美子文学賞受賞の表題作。幼少時に亡くした母親の記憶を繰り返し反芻する老女の感慨を描く「残暑のゆくえ」を収録。

 本書は、第4回林芙美子文学賞を受賞した表題作を含む2作品が収められた作品集。表題作の「タイガー理髪店心中」、そして「残暑のゆくえ」と共に老夫婦を描いた物語でもありますが、老々介護や夫婦の歴史というものを考えさせられる作品で、老いとは何かを考えさせられました。

【満足度】 ★★★★
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2020年05月11日

『東京、はじまる』門井慶喜

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東京、はじまる [ 門井 慶喜 ]
価格:1980円(税込、送料無料) (2020/5/11時点)




 江戸を壊し“東京”を建てねば、この国はほろびる…。江戸から東京へ、急速に近代化する街の形を決定づけた建築家・辰野金吾。今日につながる景色を創った男の野心と葛藤を描く。『別冊文藝春秋』連載を改題し単行本化。

 この男がいなければ、今日の東京の風景は、なかったかもしれない。日本銀行、東京駅、国会議事堂……経済、交通、そして民主政治という近代国家を象徴する建物を次々と設計した明治の建築家・辰野金吾。理想の首都「東京」を作り上げようとする辰野はまさに維新期ならではの超人だった。しかし、超人であるがゆえの破天荒さは周囲を振り回し……。下級武士から身を立てるべく学問に励み、洋行して列強諸国と日本の差に焦り、恩師ジョサイア・コンドルを蹴落としてでも日本人建築家による首都作りを目指した男の一代記は、今日の風景が生まれるに至った「東京のはじまり」の物語でもあった。今日誰もが見慣れた建築物の向こう側に秘められたドラマを知ると、東京を歩くのが楽しくなること間違いなし!『家康、江戸を建てる』の著者だからこそ書けた、「江戸」を壊して近代「東京」の街づくりを志した日本人初の建築家・辰野金吾の熱い生涯。

 本書は、東京駅駅舎や日本銀行本店を設計した日本を代表する建築家・辰野金吾の破天荒な生涯を描いた作品。高い志とほとばしる情熱で近代国家の形が作り上げられてゆく様子が非常に興味深く、師弟・ライバル・家族関係を織り交ぜながら、分かりやすく物語が進行していて、主人公の魅力も含めた人間ドラマとして面白かったです。

【満足度】 ★★★★☆
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2020年05月09日

『太平洋食堂』柳 広司

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太平洋食堂/柳広司【合計3000円以上で送料無料】
価格:1980円(税込、送料別) (2020/5/9時点)




 明治37年、紀州・新宮に洋食屋「太平洋食堂」が開店した。店の主人は地元で慕われていた医師・大石誠之助。常に貧しき人の側に立って行動する誠之助は、国家から監視されるようになり…。『週刊ポスト』連載に加筆・修正。

 1904年(明治37年)、紀州・新宮に西洋の王様がかぶる王冠のような看板を掲げた一軒の食堂が開店した。「太平洋食堂」と名付けられたその食堂の主人は、「ドクトル(毒取る)さん」と呼ばれ、地元の人たちから慕われていた医師・大石誠之助。アメリカやシンガポール、インドなどに留学した経験を持つ誠之助は、戦争と差別を嫌い、常に貧しき人の側に立って行動する人だった。やがて幸徳秋水、堺利彦、森近運平らと交流を深めた誠之助は、“主義者”として国家から監視されるようになっていく……。

 本書は、明治時代の大逆事件に連座して刑死した医師の大石誠之助を主人公に、埋もれた歴史や現代日本にも通じる国家権力の危うさについてを描いた作品。事実に基づいた物語でもありますが、明治を生きた社会主義者にして医師で、大逆事件の首謀者の一人として散った大石誠之助の半生を描いた歴史小説ですが、現在の政治に警鐘を鳴らす作品でもあります。

【満足度】 ★★★★
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2020年05月08日

『深夜高速バスに100回ぐらい乗ってわかったこと』スズキナオ




 考え方次第で、なんでもない日々を少しぐらいは楽しいものにすることができる…。若手飲酒シーンの大本命、スズキナオの初単著となるエッセイ集。「銭湯の鏡に広告を出した話」「大人の休日、動物園飲み」など全29編収録。

 本書は、大阪〜東京間を片道2千円台という破格で往復しながらいろいろな地に赴き、フリーライターの著者が体験したエピソードを集録したもの。第一章の最初こそ深夜高速バスがテーマだが、その他は高速バスのことにはまったく触れられておらず、著者の生活ぶりがエッセイとして面白おかしく書かれています。退屈な日常も視点を変えると面白い日々になることが再確認できる一冊です。

【満足度】 ★★★★
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