2020年06月26日

『流浪の月』凪良ゆう

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流浪の月 [ 凪良 ゆう ]
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 愛ではない。けれどそばにいたい…。再会すべきではなかったかもしれない男女がもう一度出会ったとき、運命は周囲の人を巻き込みながら疾走を始める。新しい人間関係への旅立ちを描いた長編小説。

 あなたと共にいることを、世界中の誰もが反対し、批判するはずだ。わたしを心配するからこそ、誰もがわたしの話に耳を傾けないだろう。それでも文、わたしはあなたのそばにいたい…。再会すべきではなかったかもしれない男女がもう一度出会ったとき、運命は周囲の人を巻き込みながら疾走を始める。新しい人間関係への旅立ちを描き、実力派作家が遺憾なく本領を発揮した、息をのむ傑作小説。

 本書は、「2020年本屋大賞大賞受賞作」。物語は、誘拐された少女と、誘拐した大学生の2人を軸に、恋愛とも友情ともとれない複雑な関係性を描いた作品で、ある誘拐事件を巡り、加害者の青年と被害者の少女という、公表された情報では語り尽くせない人間関係を描写し、ネット社会における情報拡散の痛ましさにも切り込んでいます。世間の理解を得られない二人は、別の街で暮らし始め、離れたところに住む、若い一人の理解者と交流を続けていきますが、それぞれの心理、真実と事実、そしてマイノリティ…など、メディアの一方通行な報道と世論で本質が見えなくなることの怖さも物語として上手く表現しており、非常に印象に残る作品です。

【満足度】 ★★★★☆
posted by babiru_22 at 20:39| Comment(0) | 今日の一冊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする