2020年08月31日

『ルポ技能実習生』澤田晃宏




 技能実習生の最大の供給国となったベトナム。政府の後押しもあり、日本を目指す農村部の若者たち。彼らの夢は「300万貯金する」こと。日越の関係機関、実習生、支援団体を取材。国際的な労働力移動の舞台裏を全部書く。

 中国にかわり技能実習生の最大の供給国となったベトナム。「労働力輸出」を掲げる政府の後押しもあり、日本を目指す農村部の若者たち。多額の借金を背負ってまで来日した彼らの夢は「300万円貯金する」こと。故郷に錦を飾る者もいれば、悪徳ブローカーの餌食となる者もいる。劣悪な企業から逃げ出す失踪者は後を絶たない。日越の関係機関、実習生、支援団体を取材し、単純労働者の受け入れ先進国・韓国にも飛んだ。国際的な労働力移動の舞台裏を全部書く。

 本書は、技能実習生の現実に迫ったルポルタージュ。技能実習生と特定技能外国人、特にベトナム人に絞って、現地での送り出し企業、監理団体、受け入れ企業、失踪者、実習生の家族など様々な人へのインタビューから、その実態と舞台裏が書かれています。貨幣価値のギャップと、そこに付け込むブローカー。安い労働力として扱われる現実や、追い込まれたうえの失踪についての他にも制度上の問題点についても、制度に関わる様々な立場の人達の声を集めており、日本の制度の脆さにも触れています。

【満足度】 ★★★★
posted by babiru_22 at 21:11| Comment(0) | 今日の一冊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする