2020年11月06日

『ルポ不機嫌な老人たち』林美保子




 かつて経験したことのないような急激な社会変化の中で戸惑い、傷つき、苛立つ老人たち。社会問題として取り上げられる彼らの本当の胸の内とは。その被害と実情を、被害者、専門家、高齢者への丹念な取材から読み解く。

 定年後は、年金でのんびりとした老後を、というのはもはや過去のこと。長すぎる老後、敬老意識の希薄化、早すぎる技術革新、コミュニティー・家庭の崩壊、経済的不安定……、かつて経験したことのないような急激な社会変化の中で戸惑い、傷つき、苛立つ老人たち。当たり前としてきた価値観がことごとく否定され、「暴走老人」、「困った高齢者」、「わがまま老人」といった言葉で揶揄され、社会問題としてセンセーショナルに取り上げられる、彼らの本当の胸の内とは。その被害と実情を、被害者、専門家、高齢者への丹念な取材から読み解く。

 本書は、タイトルそのままに「不機嫌な老人たち」の被害と実情をまとめたルポルタージュ。大きく6つの章の分かれており、「従業員を悩ますシルバークレーマーたち なぜ、高齢者の客はイラついているのか」「ネットに呑み込まれる人々 デジタルシニアの落とし穴」「場違いの現役感をまき散らす元管理職たち なぜ、普通のお年寄りになれないのか」「寂しいお年寄りたち 口をつぐむ男性、しゃべり続ける女性」「老成しない老人たち 元気と機能低下の狭間で」「長い老後を機嫌よく生きるには」として、その実情が紹介されます。

【満足度】 ★★★★
posted by babiru_22 at 16:46| Comment(0) | 今日の一冊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする