2020年11月17日

『カケラ』湊かなえ

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カケラ [ 湊 かなえ ]
価格:1650円(税込、送料無料) (2020/11/17時点)




 あの子は死んだ。大量のドーナツに囲まれて。他人の視線と自分の理想。少女の心を追いつめたものとは? 「美容整形」をテーマに、容姿をめぐる固定観念をあぶりだす心理ミステリ。『小説すばる』連載を加筆修正し、単行本化。

 美容クリニックに勤める医師の橘久乃は、久しぶりに訪ねてきた幼なじみから「やせたい」という相談を受ける。カウンセリングをしていると、小学校時代の同級生・横網八重子の思い出話になった。幼なじみいわく、八重子には娘がいて、その娘は、高校二年から徐々に学校に行かなくなり、卒業後、ドーナツがばらまかれた部屋で亡くなっているのが見つかったという。母が揚げるドーナツが大好物で、それが激太りの原因とも言われていた。もともと明るく運動神経もよかったというその少女は、なぜ死を選んだのか……? 「美容整形」をテーマに、外見にまつわる自意識や、人の幸せのありかを見つめる、心理ミステリ長編。

 本書は、美容整形をテーマに、人の心に潜む容姿への思い込みを描きだし、一人の少女の自殺の謎を追う心理ミステリ。美容整形をテーマに人間、特に女性の容姿をめぐる固定観念を炙りだした、著者らしい作品です。

【満足度】 ★★★★
ラベル:湊かなえ カケラ
posted by babiru_22 at 18:16| Comment(0) | 今日の一冊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『食っちゃ寝て書いて』小野寺史宜

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食っちゃ寝て書いて [ 小野寺 史宜 ]
価格:1870円(税込、送料無料) (2020/11/16時点)




 作家の横尾成吾はここ数年、鳴かず飛ばずの状態が続いていた。ずっと一人で生きてきた横尾は、今後の身の振り方を考えはじめる。一方、横尾の新しい担当・井草菜種は、自身同様長く停滞中の横尾と本気で向き合いはじめ…。

 作家の横尾成吾はここ数年、鳴かず飛ばずの状態が続いていた。50を前にそろそろ出版社から声がかからなくなるのでは、との不安を感じていた矢先、担当編集者からボツを食らわされ、不安に拍車がかかる。書くことを何よりも優先し、ずっと一人で生きてきた横尾。友人・弓子の思わぬ告白もあり、今後の自分の身の振り方を考えはじめる。一方、横尾の新しい担当になった井草菜種は、これまでヒット作を出したことがなく、もう後はないと気は焦るばかり。菜種は、自身同様長く停滞中の横尾と本気で向き合いはじめる……。

 本書は、50歳の売れない作家・横尾成吾の担当になった編集者の井草菜種が、新たな小説を生み出すまでの1年を交互の視点で描いた物語。展開は淡々としていますが、作家や編集者の仕事の一端が詳しく描かれ、作家と編集者の関係性もわかって面白かったです。

【満足度】 ★★★★
posted by babiru_22 at 18:12| Comment(0) | 今日の一冊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする