2021年02月08日

『やばいデジタル “現実”が飲み込まれる日』NHKスペシャル取材班




 「フェイク」は私たち一人ひとりに対して、どのような影響をもたらしているのか。NHKスペシャル「デジタルVSリアル」シリーズでは伝えきれなかった取材内容をふんだんに盛り込み、現代のデジタル世界を紐解く。

 デジタルは、私たちの社会をさらに自由に、豊かにしてくれる……。しかし、それが実にはかない願望であったことを、私たちはいま実感させられている。SNSの広がりは「真実」と「フェイク」の境界をあいまいにし、私たちは「フェイク」に踊らされるようになった。文脈を失い、断片化された情報は、それがデマであってもまるで真実であるかのように、「いいね」がつけられ、世界中に拡散されていく。ビッグデータに蓄えられた検索履歴は、私たち以上に私たちのことを知り尽くしたデータ=「デジタルツイン」となり、私たちのプライバシーを丸裸になりつつある。にもかかわらず、私たちは、デジタルの恩恵から逃れられない。フェイクが横行し、プライバシーが剥奪され、リアルはデジタルに侵食される……。不自由で非民主主義的な世界を、私たちはどう生きるべきか?

 本書は、NHKスペシャル「デジタルVSリアル」で放送されたものを新書に編集したもの。デジタルツインやフェイクニュースなど、身近にあるデジタルの問題点を様々な取材から浮き彫りにした内容で、人によっては本書で書かれるデジタル世界の様々な問題点からは目を背けたくなるものが多いでしょう。個人のデーターはグーグルやアマゾンにビッグデータとして蓄積され、そこから本人に成りすます偽物が登場し、様々なセキュリティ問題を引き起こし、フェイクも横行。デジタルには多くの恩恵がある一方で、フェイクが横行し、プライバシーが剥奪される現代のデジタル世界を紐解く一冊です。

【満足度】 ★★★★☆
posted by babiru_22 at 17:43| Comment(0) | 今日の一冊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする