2023年09月30日

『人間ドックの作法』森 勇磨




 年に1度の健康チェックを完璧に使いこなそう。人間ドックに対する心構え、受けるべき検査、検査結果の見方などを解説し、生活習慣を改善する方法を紹介する。検査項目別チェックポイント一覧付き。

 「あなたは何のために人間ドックを受けていますか?」……人間ドックを「ただ受けただけ」で終わらせてしまわないために、年に一度の健康チェックを完璧に使いこなすワザ、満載です。現役医師YouTuberによる「人間ドックの正しい使い方」。『予防医学ch/内科医監修』の管理人であり、ベストセラー『40歳からの予防医学』著者でもある森勇磨氏の最新書下ろし。

 本書は、ベストセラー「40歳からの予防医学」の著者が、人間ドックについて「わからない」ことを、一つ一つ丁寧に解説し、人間ドックを「ただ受けただけ」で終わらせてしまわないために、年に一度の健康チェックを完璧に使いこなすワザをまとめた一冊。結果の見方についてもわかりやすく丁寧に解説されており、目から鱗の知らない内容も多く、参考になる内容でした。

【満足度】 ★★★★
posted by babiru_22 at 20:15| Comment(0) | TrackBack(0) | 今日の一冊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年09月29日

『特撮家族』高見澤俊彦

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

特撮家族 [ 高見澤 俊彦 ]
価格:1,980円(税込、送料無料) (2023/9/29時点)




 レキジョの田川美咲。兄は特撮映画オタクで、妹は変身ヒーローが大好き。神道学者の父は怪獣フィギュアの収集家で、田川家にはフィギュアが溢れている。美咲に恋のチャンスが到来と思いきや…。『オール讀物』掲載を単行本化。

 戦国武将を愛する“レキジョ”の田川美咲。兄は特撮映画オタクで、妹は変身ヒーロが大好き。神道学者の父は怪獣フィギュアの収集家で、田川家にはフィギュアが溢れている。美咲に恋のチャンスが到来かと思いきや、父が急逝し……。恋×特撮×神様(?)THE ALFEE高見沢俊彦が贈る前代未聞のホームコメディ!

 本書は、THE ALFEEの高見沢俊彦さん(※筆名は見澤俊彦)による『音叉』『秘める恋、守る愛』に続く小説第三弾。本書は、家族全員がオタクの「田川家」を舞台に、父が急逝したことで残された大量の怪獣フィギュアをめぐるホームコメディーとして描かれています。特撮映画、歴史、日本神話…など、エンタメとして家族愛を面白く表現しています。

【満足度】 ★★★★
posted by babiru_22 at 19:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 今日の一冊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年09月28日

『時を追う者』佐々木譲

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

時を追う者 [ 佐々木譲 ]
価格:1,980円(税込、送料無料) (2023/9/28時点)




 1949年、東京。陸軍中野学校出身でかつて破壊工作員だった藤堂は、歴史学者の守屋と物理学者の和久田から過去に時間を遡る手段を発見したと聞かされる。目指すは満州事変の阻止…。『小説宝石』連載を単行本化。

 1949年、終戦から4年が経った東京。陸軍中野学校出身でかつて破壊工作員だった藤堂直樹は、歴史学者の守屋淳一郎と物理学者の和久田元から過去に時間を遡る手段を発見したと聞かされる。さらに二人は直樹に思いがけない依頼をしてきた…「過去に戻って、戦争を始めた者たちを排除して欲しい」。…目指すは満州事変の阻止。未来は、本当に変わるのか?

 本書は、第二次大戦後に、戦争を回避するためにタイムスリップして歴史を変えようとする物語。いわゆるタイムスリップものですが、ユニークな設定でエンタメとしては面白かったですが、ご都合主義的な場面が多く、著者の作品としては異質でやや物足りなかったです。

【満足度】 ★★★☆
posted by babiru_22 at 16:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 今日の一冊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年09月27日

『図書館のお夜食』原田ひ香

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

図書館のお夜食 (一般書 428) [ 原田 ひ香 ]
価格:1,760円(税込、送料無料) (2023/9/27時点)




 亡くなった作家の蔵書が集められた「夜の図書館」をSNSで知った乙葉。実在の本に登場する料理がまかないとして出てくる夜の図書館で、本好きの同僚に囲まれながら働きはじめるが…。『WEB asta*』連載を加筆修正。

 東北地方の書店に勤めるものの、うまくいかず、仕事を辞めようかと思っていた樋口乙葉は、SNSで知った、東京の郊外にある「夜の図書館」で働くことになる。そこは普通の図書館と異なり、亡くなった作家の蔵書が集められた、“本の博物館”のような図書館だった。開館時間は夜7時から12時まで、まかないとして“実在の本に登場する料理”が出てくる「夜の図書館」で、本好きの同僚に囲まれながら働き始める乙葉だったが…。

 本書は、「夜だけ開いている」不思議な図書館を舞台に、大好きな本に携わる仕事がうまくいかずに悩んでいた主人公が、個性豊かな本好きの同僚たちと仕事に奮闘したり、実在の本に登場する料理のまかないでほっこりしながら、だんだん「働くこと」「生きること」に向き合っていく物語。ラストが中途半端な印象も受け、著者の作品としてはやや物足りなさも感じました。

【満足度】 ★★★
posted by babiru_22 at 18:42| Comment(0) | TrackBack(0) | 今日の一冊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年09月26日

『数字で示せ 3秒でイメージさせて相手を動かす技術』定居美徳




 「いつ・いくら・何%」をおさえれば相手は動く。選ばれたければ“1”を使って話せ。数字で話さないと「達成できない・伝わらない・評価されない」。世界トップの企業で成果を出し続けた著者が、数字で話す技を伝授する。

 ミスなく、ムダなく、すぐに伝わり、仕事が早く終わる。元数字オンチが外資系CFOになるまでに叩き込まれた「数字でうまく話す方法」。

 本書は、シンプルな数字を使って話すコツや、社内外で信頼されたりチャンスをモノにするための実践例をまとめた一冊。もともと数字オンチの商社マンだった著者が、世界トップのグローバル企業で数字に囲まれながら成果を出し続けられた理由や、誰にでもわかる数字を使って話すコミュニケーションの方法について書かれており、ビジネスとして参考になる内容でした。

【満足度】 ★★★★
posted by babiru_22 at 20:08| Comment(0) | TrackBack(0) | 今日の一冊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年09月25日

『魚ビジネス 食べるのが好きな人から専門家まで楽しく読める魚の教養』ながさき一生

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

魚ビジネス [ ながさき一生 ]
価格:1,738円(税込、送料無料) (2023/9/25時点)




 世界のセレブは、なぜ日本に魚を食べに来るのか? これまであまり多くを語られてこなかった魚にまつわるビジネスを全体的に取り上げ、その世界観や考え方、ちょっとした話題、豆知識などを紹介する。

 オバマ元大統領も、レディー・ガガも、デビッド・ベッカムも…海外セレブが日本の魚に魅了されている! おさかなコーディネータが教える、ビジネスパーソンが知っておきたい「魚の教養」。食として魚の魅力をわかりやすく解説し、日本テレビ系ドラマ「ファーストペンギン!」の漁業監修も手がけた著者による、世界に誇るべき日本の魚文化について紹介します。

 本書は、漁師の家庭に生まれ、「おさかなコーディネータ」として魚の魅力をわかりやすく解説するほか、日本テレビ系ドラマ「ファーストペンギン!」の漁業監修も手がけた著者による、世界に誇るべき日本の魚文化と魚を取り巻くビジネスについて紹介した一冊。寿司の歴史からはじまり、漁業、養殖、水産加工、流通、小売店、最新技術など、ビジネスとしてだけでなく、魚を食べる、楽しむためのコンテンツが詰まっています。

【満足度】 ★★★★☆
posted by babiru_22 at 18:15| Comment(0) | TrackBack(0) | 今日の一冊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年09月23日

『先生が足りない』氏岡真弓

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

先生が足りない [ 氏岡 真弓 ]
価格:1,980円(税込、送料無料) (2023/9/23時点)




 いまや教員不足は全国的に広がり、学校制度自体が揺らいでいる。公教育を維持できなくなりつつある背景には何があるのか。教員不足問題を10年以上追い続けてきた記者が、その実態と教育制度を探る。

 「授業ができる人がいない」「どれだけ探しても見つからない」「代わりがいないから休めない」……全国的に発生している教員不足は、すでに子どもたちや教育現場へ深刻な影響を及ぼしている。朝日新聞紙面上でこの問題を10年以上追い続けてきた記者が、厳しい実態と正規/非正規教員をめぐる教育制度の実情を書き下ろす。

 本著は、教員不足の問題を長期にわたって取材してきた朝日新聞編集委員の著者によって、教員不足が生み出された社会的背景が丁寧に考察された一冊。教育不足が起きてきた背景、教員不足による様々な現場の事例が挙げられており、公教育の崩壊過程の一端を指摘した内容です。

【満足度】 ★★★★
posted by babiru_22 at 16:17| Comment(0) | TrackBack(0) | 今日の一冊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年09月22日

『戦略物資の未来地図 地政学から読み解く!』小山 堅

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

地政学から読み解く!戦略物資の未来地図 [ 小山堅 ]
価格:1,760円(税込、送料無料) (2023/9/22時点)




 脱ロシアとLNG争奪戦、中東の脱・石油依存…。大国による資源確保の動きが新たな局面を迎えるなか、国家の盛衰を懸けて各国の思惑が激しく交錯する。分断する世界の未来を、“最新の資源情勢”から読み解く。

 大国による資源確保の動きが新たな局面を迎えるなか、国家の盛衰を懸けて各国の思惑が激しく交錯する。分断する世界の未来を“最新の資源情勢”から読み解く。

 本書は、戦略物資の現在地と未来の状況を地政学的な観点から読み解いた上で、それが国際情勢や各国の利害にどのような影響を与えるのかまでを丁寧に紐解き、戦略物資から世界を俯瞰することで、国家の盛衰までもが理解できるようになる一冊です。現在と未来の状況を地政学的な観点から読み解き、国際情勢や各国の利害の影響を考察し、激変する情勢の中で石油、石炭、天然ガス、再生可能エネルギー、クリティカルミネラル、原子力、水素などがどのように動ていて、アメリカ、中国、ロシア、EU、中東、第三国はどう考えているのかについて、それぞれを解説した上で、脱炭素化での戦略物資の位置づけ、化石燃料の価値、南北問題、太陽光&風力発電などとても興味深く読めました。

【満足度】 ★★★★☆
posted by babiru_22 at 19:18| Comment(0) | TrackBack(0) | 今日の一冊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年09月21日

『上海灯蛾』上田早夕里

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

上海灯蛾 [ 上田早夕里 ]
価格:2,200円(税込、送料無料) (2023/9/21時点)




 1934年上海。成功を夢見る日本人青年・吾郷次郎は、謎めいた女が持ち込んだ阿片と芥子の種をきっかけに、阿片ビジネスへ引き摺り込まれてしまう。やがて、第二次上海事変が勃発し…。『小説推理』連載に加筆・修正。

 1934年上海。「魔都」と呼ばれるほど繁栄と悪徳を誇ったこの地に成功を夢見て渡ってきた日本人の青年・吾郷次郎。彼の許を謎めいた日本人女性が訪ねる。ユキヱと名乗るその女が持ちこんだのは、熱河省産の極上の阿片と芥子の種。次郎は阿片の売買を通じて上海の裏社会を支配する青幇の知己を得て、上海の裏社会に深く踏み入っていく。栄光か。破滅か。夜に生きる男たちを描いた、上海ピカレスク。

 本書は、1930年代の上海を舞台に、阿片を巡る日本軍と中国裏社会の駆け引き、それに関わる男達のそれぞれの闘いを描いた物語。阿片の利に群がり、魑魅魍魎が蠢く上海の裏社会、そして関東軍の暗躍、派手なアクションと復讐劇がエンタメとして読み応えがあり面白かったです。

【満足度】 ★★★★
posted by babiru_22 at 16:36| Comment(0) | TrackBack(0) | 今日の一冊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年09月20日

『言語の本質 ことばはどう生まれ、進化したか』今井むつみ/秋田喜美




 なぜヒトはことばを持つのか? 子どもはいかにしてことばを覚えるのか? オノマトペとアブダクション(仮説形成)推論という人間特有の学ぶ力を鍵に、言語の誕生と進化の謎を紐解き、ヒトの根源に迫る。

 日常生活の必需品であり、知性や芸術の源である言語。なぜヒトはことばを持つのか? 子どもはいかにしてことばを覚えるのか? 巨大システムの言語の起源とは? ヒトとAIや動物の違いは? 言語の本質を問うことは、人間とは何かを考えることである。鍵は、オノマトペと、アブダクション(仮説形成)推論という人間特有の学ぶ力だ。認知科学者と言語学者が力を合わせ、言語の誕生と進化の謎を紐解き、ヒトの根源に迫る。

 本書は、何気なく普段思っていた言葉の謎を、オノマトペをキーワードに解き明かし、言語がまさにどこから生まれてきたのかについて、言語学の本流とは違う水脈から辿ろうとする一冊。オノマトペから言語や言語習得の本質に迫る内容は興味深く、子どもが言葉を学んでいく過程も掘り下げていて、オノマトペが果たす役割の大きさについても面白かったです。

【満足度】 ★★★★
ラベル:言語の本質
posted by babiru_22 at 18:54| Comment(0) | TrackBack(0) | 今日の一冊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年09月19日

『ゲーセン戦記 ミカド店長が見たアーケードゲームの半世紀』池田 稔




 「ゲーマーの聖地」として国内外で名を知られる「ゲーセンミカド」。同店の店長が、シューティングゲームの流行から対戦格闘ゲームの隆盛、経営の試行錯誤や業界への提言まで、ゲームセンターの歴史と未来を語る。

 80年代の全盛期から85%以上減少したゲームセンター。一方で高田馬場にある「ゲーセンミカド」は多彩なタイトルライナップと連日のイベント配信で「伝説のゲームセンター」として名を馳せ、国内外からゲーマーが訪れる聖地となっている。シューティングゲームブームからコロナ禍での生き残り戦略まで、人生の殆どをゲーセンの現場で過ごしてきた同店の池田店長が、数々の名作タイトルと共に現場からみたゲーセンの趨勢を語る、ゲーセンの歴史と未来を描いた一冊。

 本書は、ゲームセンター「高田馬場ゲーセンミカド(以下ゲーセンミカド)」店長の著者が、小学生の頃にゲームセンターに通い始め、青春を過ごし、業界で仕事をし、ゲーセンミカドを立ち上げて現在に至るまでをゲームセンター経営者の視点で描き、1974年から現在までを5つの章に分け、それぞれの時代に登場し、一世を風靡したアーケードゲーム機を紹介し、ゲームセンターを取り巻く環境の変化も紹介しています。

【満足度】 ★★★★
posted by babiru_22 at 18:07| Comment(0) | TrackBack(0) | 今日の一冊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年09月18日

『勝ち馬がわかる 血統の教科書2.0』亀谷敬正

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

勝ち馬がわかる 血統の教科書2.0 [ 亀谷 敬正 ]
価格:1,760円(税込、送料無料) (2023/9/18時点)




 大種牡馬ディープインパクトの後継馬は? 血統予想の入門書の最新版。今後注目される種牡馬を徹底分析し、新世代の有力種牡馬を読み解く。主要種牡馬事典には、新種牡馬の解説を多数追加。

 2019年、ディープインパクトとキングカメハメハがこの世を去りました。種牡馬2強体制が崩れたサラブレッドの歴史はどのように変化するのか? 2強の後継馬、今後注目される種牡馬を徹底分析。

 本書は、著者が手掛ける血統入門書、最新版で、馬の才能を予測し、激走馬を見抜くのに欠かせない究極ツール「血統」について、基礎知識から実践的な予想法までをまとめたもの。血統分析・予想に必要な基礎知識を競馬初心者にも分かりやすく解説しており、コンパクトに「血統」の見方について書かれており、競馬ファンとしては種牡馬解説は非常に興味深かったです。

【満足度】 ★★★★
posted by babiru_22 at 20:07| Comment(0) | TrackBack(0) | 今日の一冊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年09月16日

『北関東の異界 エスニック国道354号線 絶品メシとリアル日本』室橋裕和




 群馬県高崎市から茨城県鉾田市まで北関東を横断する一本の道、誰が呼んだか「エスニック国道」は知る人ぞ知る異国飯の本場だ。急速に「移民社会」化が進む日本の縮図、国道354号線を旅するノンフィクション。

 ウマすぎる異国飯と人情を辿るやみつきロードムービー・ノンフィクション! 群馬県高崎市から茨城県鉾田市まで北関東を横断する一本の道、誰が呼んだか「エスニック国道」は知る人ぞ知る異国飯の本場だ。外国人労働者が集まるレストランやモスク、ときには彼らの自宅で著者がふるまわれるのは、湯気立ち上る皿、皿、皿。舌鼓を打ちつつ目撃したのは日本の屋台骨を支える「見えない人々」の姿だった。この国道はひと味違うぜ!

 本書は、北関東を貫く国道354号線の周囲に集中している外国人が多く住む地域を巡りながら、その町のあり方についてつづったルポルタージュ。異国文化溢れる料理の話を中心に、日本で働いてきた外国籍の人々の群像を描き出しており、北関東に、日本の製造業や農業の現場を支える外国人労働者が集まっている実態や北関東に広がる異国の文化についてまとめられています。

【満足度】 ★★★★
posted by babiru_22 at 20:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 今日の一冊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年09月15日

『暮らしの図鑑 筆記具』監修:高木芳紀/ふじいなおみ/他故壁氏




 文字や絵を書くためのツールとして、私たちの暮らしには欠かせない「筆記具」。手書きや筆記具コレクションを楽しんでいる人の話や、知っておきたい基礎知識、カラフルな筆記具を紹介する。

 私たちの暮らしを形作る、さまざまなモノやコト。自分で選んだものは、日々をより豊かにしてくれます。「暮らしの図鑑」シリーズは、本当にいいものを取り入れ、自分らしい暮らしを送りたい人に向けた本です。使い方のアイデアや、選ぶことが楽しくなる基礎知識をグラフィカルにまとめました。お仕着せではない、私らしいモノ・コトの見つけ方のヒントが詰まった一冊です。

 本書は、手書き・手描きを楽しんでいるクリエイターや筆記具コレクター14人に、手書き・手描きの楽しみや愛用の筆記具などについてインタビューし、ガラスペンやつけペン、万年筆インクをはじめ、シャープペン、ボールペン、マーカー、さらにはクレヨン、色鉛筆、絵の具などの画材まで、手書きがもっと楽しくなるカラフル文具100点を一堂に紹介した一冊。この他、筆記具の基礎知識や工場・工房見学などのコラムも充実しており、ディープな筆記具の世界が堪能できます。

【満足度】 ★★★★
posted by babiru_22 at 20:23| Comment(0) | TrackBack(0) | 今日の一冊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年09月14日

『歌舞伎町アンダーグラウンド』本橋信宏

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

歌舞伎町アンダーグラウンド [ 本橋 信宏 ]
価格:1,760円(税込、送料無料) (2023/9/14時点)




 すべての欲望を飲み込む歌舞伎町で“かぶく”者たちの群像劇がはじまる…。ぼったくりの帝王、ヒットマン、伝説のヤクザ、ナンバーワンキャバ嬢…。それぞれの半生を綴る。

 すべての欲望を飲み込むこの街で“かぶく”者たちの群像劇がはじまる。ぼったくりの帝王、ヒットマン、伝説のヤクザ、ナンバー1キャバ嬢、歌舞伎町最大の悲劇の裏側を知る人物など…それぞれの半生が街の形を描き出す。そして、13歳だった著者は雑居ビルの谷間で何を見たのか?

 本書は、現役のホストやキャバ嬢から、ヤクザや「ぼったくりの帝王」など、歌舞伎町で生きる人々を追い、夜の世界の裏事情や、波乱の人生の数々をおさめたノンフィクション。現地にどっぷり浸かった人間でなければ分からない独特な店の作法や人の特徴、闇の世界の雑学や歴史が書き連ねられており、アンダーグラウンドとしての歌舞伎町の実像をルポとしてスポットを当てています。

【満足度】 ★★★★☆
posted by babiru_22 at 20:34| Comment(0) | TrackBack(0) | 今日の一冊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年09月13日

『危険なふたり』樋口卓治

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

危険なふたり [ 樋口 卓治 ]
価格:1,760円(税込、送料無料) (2023/9/13時点)




 売れない脚本家・三林草生介は、人気大物監督に頼まれ、内田裕也・樹木希林夫妻を主人公にしたホームドラマの脚本を書くことに。執筆は難渋し、失意の中さまよう草生介が希林の旧宅にたどりつくと、なんと希林が現れて…。

 売れない脚本家・三林草生介は、人気大物監督に頼まれ、内田裕也・樹木希林夫妻を主人公にしたホームドラマの脚本を書くことになった。執筆は難渋。なんとか書き上げるも監督からはダメ出しが。失意の底に沈み街中をさまよう草生介がたどりついたのは、希林の旧宅。誰もいないはずの家からは、なんと希林が現れる。「あんたが私たちのホームドラマを書くのに協力してあげる。代わりに手伝ってほしいことがあるの」その日から、希林と草生介の不思議な共同生活が始まった…。

 本書は、樹木希林・内田裕也夫婦を主役に「ホームドラマ」を書く、脚本家の受難を描いた笑いと涙のエンタメ長編。実在の樹木希林・内田裕也夫婦のエピソードも交え、フィクションではあるものの、それぞれの世界観や脚本家の苦労などもうまくエンタメとして描かれています。

【満足度】 ★★★★
posted by babiru_22 at 23:11| Comment(0) | TrackBack(0) | 今日の一冊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年09月12日

『英雄たちの経営力』伊東 潤

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

英雄たちの経営力 [ 伊東 潤 ]
価格:1,760円(税込、送料無料) (2023/9/12時点)




 蘇我馬子、平清盛、織田信長、徳川家康、大隈重信など、歴史上に傑出した業績を残した政治家や官僚たち12人を取り上げ、〈経営力〉の観点から読み解く。WEB『PIVOT』配信、『デパート新聞』掲載を加筆し単行本化。

 家康、信長から蘇我馬子、大隈重信まで…日本の英雄=トップリーダー12人を採点!史上最強の“経営者”は誰だ!?ビジネス映像メディアPIVOT社長CEO佐々木紀彦氏との対談特別収録!

 本書は、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康といった有名どころから蘇我馬子、大隈重信といった日本史に大きな影響を与えた英雄=トップリーダー12人を取り上げ、歴史小説作家の著者が独自の視点で「経営力」を採点するという一冊。経営力という観点の視点は面白く、興味深い内容でした。

【満足度】 ★★★★
posted by babiru_22 at 21:55| Comment(0) | TrackBack(0) | 今日の一冊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年09月11日

『裏切りの王国 ルポ・英国のナショナリズム』服部正法




 ブレグジット(英国のEU離脱)の混乱で見えてきたナショナリズムのうねりを、多方面にわたるインタビューと精緻な歴史検証により描いた渾身のルポ。『毎日新聞』など掲載の記事をもとに大幅に加筆。

 「裏切られた」という感情の淵源を探る旅。ブレグジット(英国のEU離脱)の混乱で見えてきたナショナリズムのうねりを、多方面にわたるインタビューと精緻な歴史検証で描いた渾身のルポ。

 本書は、EU離脱で揺れた英国を舞台に、世界の政治を駆動する大きな潮流となったナショナリズムの発露を現場から報告する試みで、著者は毎日新聞の前欧州総局長。「ブレグジット以前」と「ブレグジット以後」の二部構成で、EUに「裏切られた」という庶民の声、イングランドに「裏切られた」と感じるスコットランドなど、ネイションに息づく思いや歴史観を描きながら、EUを「裏切った」英国のナショナリズムの動態を、多方面にわたるインタビューと精緻な歴史検証で描いた渾身のルポルタージュです。

【満足度】 ★★★★
posted by babiru_22 at 19:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 今日の一冊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年09月09日

『エピタフ 幻の島、ユルリの光跡』岡田 敦

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

エピタフ  幻の島、ユルリの光跡 [ 岡田 敦 ]
価格:2,970円(税込、送料無料) (2023/9/9時点)




 根室半島沖に浮かぶユルリ島では、半世紀前に漁師が島を去り、残された家畜の馬が野性化し…。固有の自然を守るために上陸することが厳しく制限され、馬だけが暮らすこの島の風景を、関係者との対話とともに伝える。

 深い記憶の霧の中に、霞みゆく馬たちの島。住人ゼロ、上陸禁止、馬だけが暮らす現代のロスト・ワールド。木村伊兵衛賞写真家による“ユルリ島をめぐる冒険”の記録。

 本書は、北海道の根室半島沖に浮かぶユルリ島を10年以上にわたって取材を続ける写真家の著者の写真と文章で幻の島と呼ばれる、ユルリの歴史と今を紹介した一冊。北海道本島の東端、オホーツク海と太平洋に面した根室半島・昆布盛から距離にして約2.6キロの海面上に円盤の形をした横に平べったい島影がユルリ島で、かつては昆布を採集する漁師の住居や番屋が建っていましたが、家畜の馬を残して最後の島民がユルリを離れたのが半世紀前。その後、近親交配の乱れをなくすために、5年程度ごとに種馬が島に運ばれ、最盛期には30頭もの馬が暮らしていましたが、その数は減り続け、今では数頭だけが暮らすだけになっています。この土地の固有の自然を守るために上陸することが厳しく制限された島の情景、なぜ島民は去り、馬だけが残されたのかを元島民の方やその関係者へのインタビューを元にユルリ島の歴史と馬を巡る物語を紐解いた一冊です。

【満足度】 ★★★★☆
posted by babiru_22 at 20:26| Comment(0) | TrackBack(0) | 今日の一冊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年09月08日

『ラブカは静かに弓を持つ』安壇美緒

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

ラブカは静かに弓を持つ [ 安壇 美緒 ]
価格:1,760円(税込、送料無料) (2023/9/8時点)




 少年時代、チェロ教室の帰りにある事件に遭遇し、以来、深海の夢に苛まれながら生きてきた橘。ある日、上司の塩坪から呼び出され、音楽教室への潜入調査を命じられる。目的は著作権法の演奏権を侵害している証拠をつかむこと。橘は身分を偽り、チェロ講師・浅葉のもとに通い始める。師と仲間との出会いが、奏でる歓びが、橘の凍っていた心を溶かしだすが、法廷に立つ時間が迫り……。

 少年時代、チェロ教室の帰りにある事件に遭遇。以来、深海の悪夢に苦しみながら生きてきた橘樹は勤務先の全日本音楽著作権連盟の上司・塩坪から呼び出され、音楽教室への潜入調査を命じられる。目的は著作権法の演奏権を侵害している証拠を掴むこと。身分を偽り、チェロ講師・浅葉桜太郎のもとに通い始めるが…少年時代のトラウマを抱える潜入調査員の孤独な闘いが今、始まる。『金木犀とメテオラ』で注目の新鋭が想像を超えた感動へと読者を誘う、心震える“スパイ×音楽”小説!

 本書は、実際の裁判をベースに描かれた音楽教室へのスパイ小説。心に傷を負った青年が、上司の指示で音楽教室に「著作権法侵害を調査するスパイ」として潜入し、そこでのチェロ教師や仲間との時間が彼の傷を癒していくが、裁判で法廷に立つ日が迫る…というストーリーは読み応えがあり、著作権問題をうまく作品に活かした物語でもあり、音楽を通して癒される主人公の再生ドラマとしても良かったです。

【満足度】 ★★★★
posted by babiru_22 at 20:26| Comment(0) | TrackBack(0) | 今日の一冊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする