2人の女児が惨殺された「飯塚事件」。死刑執行された男は本当に犯人だったのか? 殺人事件に巻き込まれた当事者たちの正義をめぐるノンフィクション。NHK BS1スペシャルと2024年4月公開映画を書籍化。
本書は、福岡県飯塚市で1992年、2人の女児が殺害された「飯塚事件」を、当事者である警察官、弁護士、新聞記者の3者の視点から捉えたドキュメンタリー。事件はDNA型鑑定が大きな決め手となり、死刑判決から、わずか2年後に死刑が執行されましたが、後に警察のDNA型鑑定は証拠能力を事実上失わせることになり、それぞれの正義の行方を追ったノンフィクションとなっています。死刑執行後も冤罪議論が続く飯塚事件について、改めて考えさせられる一冊です。
【満足度】 ★★★★