2008年07月14日

『夜に目醒めよ』梁 石日


夜に目醒めよ

 学英も鉄治も一か八か、のるかそるかの出たとこ勝負に賭けてきた。2人に共通しているのはつねにゼロからの出発であった。在日コリアンはゼロからの出発なのだ…。破天荒な青春譜。『本の時間』連載に加筆修正し単行本化。

 在日コリアンである李学英は、大久保のクラブ「女王蜂」の経営者。店は毎月赤字が続きで、経営が悪化。更にホステスの売春行為が発覚し、店は1ヶ月の営業停止となった。万事休すとなった学英は、「女王蜂」を売って六本木でカフェバーを開くことを思い立つ。女王蜂の買い手として名乗り出たのは、かつて新宿で激しい抗争を繰り広げた高奉桂。彼の差し向けた刺客に、学英の仲間・金鉄治ともども襲われたこともあり、鉄治は猛反対するが学英は聞き入れない。学英は資金をつくり、六本木の家主に会いに行き、そこで家主は自分も在日だと打ち明けた。店のオープニングパーティーの日、学英は家主の姪を名乗る知美という女性に出会うが、彼女との出会いが運命を大きく変えてしまうことに……。

 物語は、在日同士の複雑な人間関係を織り交ぜながらの命がけの勝負が描かれ、いかにも梁石日らしい作品です。夜の六本木を舞台とした破天荒な生き様は、読んでいても非常に刺激的で、約400ページとボリュームがありますが、一気に読めました。

【満足度】 ★★★★☆
posted by babiru_22 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 今日の一冊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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