2008年08月09日

『シグナル』関口 尚


シグナル

 地方都市の映画館でアルバイトを始めた恵介。そこで出会った映写技師の杉本ルカは、外へ一歩も出ることなく生活しているらしい。バイト採用の条件は、不可解な三つの約束を守ることだった。1、ルカの過去については質問してはいけない。2、ルカは月曜日になると神経質になるから、そっとしておくこと。3、ルカとの恋愛は禁止。散らばったジグソーパズルのピースを拾い集めながら、恵介は固く閉ざされた扉を押し開いていくが…。

 映画館でアルバイトを始めた主人公が、映写技師の仕事に厳しく、仕事を愛しているルカという女性と一緒に仕事をするにつれて、彼女のことが気になり、外に出られない彼女の事情を探ろうとする物語ではありますが、青春小説と恋愛小説とミステリが合わせられた作品ともいえるでしょう。舞台が映画館なだけに、映画の話も多く、その映画の話題も中々興味深かったです。ただ、ルカの過去の謎の部分に関しては、中途半端なところがあり、それがミステリとして評価を下げざるをえません。素材的には、いい作品ではあるものの、物足りなさも幾つか感じた作品でもありました。

【満足度】 ★★★☆
posted by babiru_22 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 今日の一冊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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