2008年12月23日

『喜の行列 悲の行列』藤田宜永


喜の行列悲の行列

 福袋の行列に並ぶ事で始まった運命の連鎖。定年を間近に控えた男が列の先で手に入れるのは、喜びか、悲しみか。エンターテインメント長編。『サンデー毎日』連載に加筆修正し単行本化。

 福袋の行列に並ぶことで始まった、運命の連鎖……。定年を間近に控えた男・宝福喜朗は、自宅での喫煙を家族に許してもらうために、福袋を求めて大晦日からの二日間を路上で過ごすことになった。列にはどこかワケアリの老若男女が集まり、喜朗の周りでは次々と不可解な出来事が起こる。そんな中、列に並ぶ若い女と喜朗は急接近するが…喜朗が列の先で手に入れるのは、喜びか?悲しみか?

 物語は、福袋を求めて並ぶ人達の、年末から年始にかけての2日間の出来事が描かれ、行列に並ぶ人々に、それぞれ秘密があり、実は人間関係がすべて繋がっていたというファンタジー。運命の連鎖によって、浮気や誘拐、はたまた殺人事件なども様々な出来事が起こるも、その元でもある福袋を求めて並んでいた主人公が、何も知らずに妻と娘に福袋を買って帰宅するまでが描かれますが、単なる福袋の行列を、運命の連鎖に描いたアイデアは良かったですし、登場人物の人間模様が実に良かったです。

【満足度】 ★★★★☆
posted by babiru_22 at 07:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 今日の一冊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス: [必須入力]

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]


この記事へのトラックバック