わが夕張わがエトロフ
窮地にある自らの生地・夕張の再生の途を探るエッセイほか、択捉島にソ連崩壊直前、日本人作家として初めて足を踏み入れた歴史的ルポルタージュ等を収録。著者の原点が明らかになるルポ・エッセイ集。
本書は、著者初のルポルタージュ・エッセイ集で、自らの生地・夕張の再生の途を探る「夕張への想い」と、かつて祖父や父が生きた択捉島にソ連崩壊直前に訪れた「遥かなる故郷エトロフへ」など、佐々木譲の創作の原点を明かにしたもの。北海道中標津町在住の作家でもあるだけに、北海道に対する熱い思いも、本書に込められており、特にソ連崩壊直前の択捉島に渡った時のルポは圧巻で、著者の北方列島への共存の思いが非常な強く伝わってきます。また、夕張についても、炭鉱撤退後に行政が、安易ともいえる観光での拡大路線を取ったことを強く指摘しており、共感できるところも非常に多かったです。
【満足度】 ★★★★☆
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