2010年02月24日

『チッチと子』石田衣良


チッチと子

 3年前に妻が不思議な事故で死んで以来、小学生の息子とふたり暮らしを続ける万年初版作家・青田耕平。ついに直本賞の候補に選ばれるが…。寂しさから逃れられない父と子の愛情を描く。『毎日新聞』連載を単行本化。

 青田耕平は小説を書き始めてから10年経ったが、デビュー作以外どの作品も初版で終わってしまうという中堅作家で、3年前に妻の久栄を交通事故で亡くしてからは、カケルという小学校5年生の息子と2人で暮らし、毎日家事をこなすかたわら、黙々と小説の執筆に没頭している。その耕平が、直本賞受賞の騒ぎに巻き込まれ、そして身辺の女性との関係に振り回されるも、妻の死因についての疑念は心から消えない。しかし、ある偶然の機会で事件の真相を知り、彼はようやく新たな一歩を踏み出すことに……。

 物語は、売れない小説家と息子の慎ましくも愛おしい日常と、変わりゆく親子の変わらない愛情を描く家族小説。石田衣良としては、父子物語というのは非常に珍しい作品ではありますが、家族の愛情、親子の触れ合いの日常が軽やかに描かれており、何気ない日常の様子ですが、この様子が実に感動的で、涙あり、笑いありの家族物語となっています。

【満足度】 ★★★★☆
posted by babiru_22 at 14:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 今日の一冊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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