2010年02月24日

『追想五断章』米澤穂信


追想五断章

 結末の伏せられた5つの小説についての調査を請け負った古書店アルバイトの芳光は、未解決のままに終わった事件「アントワープの銃声」の存在を知る。幾重にも隠された真相とは? 精緻の限りを尽くした本格ミステリ長編。

 物語は、伯父の古書店で店番をしている青年が、客に頼まれて、依頼人の父親が生前に書いた5つの短編小説を探し出すという奇妙なアルバイトを引き受けるところから始まり、そのうちの4編は古い同人雑誌などに載っているのが見つかったものの、なぜかいずれも結末の一行を伏せたリドル・ストーリーになっており、調査を続けるうちに、彼は未解決のままに終わった「アントワープの銃声」事件に行き当たった。22年前のその夜、依頼人の両親の間にいったい何があったのか、そしてその真相とは……。

 本書は、小説の中に別の小説を組み入れ、異なった時制の物語を同時進行させるという物語ですが、その物語を組み合わせて一つの物語を構成するというのは非常に珍しいミステリで、その謎の仕掛けも本格的で、ミステリ好きとして読みごたえのある作品でした。

【満足度】 ★★★★
posted by babiru_22 at 14:44| Comment(0) | TrackBack(0) | 今日の一冊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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