2015年08月15日

『ご破算で願いましては』梶よう子



 事故で両親を失ったお瑛。兄とふたり、ようやく店を開いたものの、能天気な兄が仕入れてくる困った品々に、てんてこまい…。しっかり者のお瑛と頼りない兄が活躍する下町よろず屋繁盛記。『小説新潮』等掲載を単行本化。

 小間物屋を営んでいた両親を永代橋の崩落事故で失ったお瑛。兄と2人、ようやく16歳の細腕で店を開いたものの、能天気な兄が仕入れてくる困った品々に、てんてこまい。山ほどの数の算盤に、不気味な守り刀、恋歌が書かれた5枚の不思議な絵皿まで…。ふだんは健気で臆病なお瑛も、いざ舟を操れば男顔負けの腕前を発揮する。いわくありげな品々をめぐる謎が、思わぬ人間模様を浮かびあがらせ、いつしか亡き父の秘密まで明らかに。しっかり者の看板娘お瑛と若旦那気質の頼りない兄。凸凹コンビが活躍する下町よろず屋繁盛記。ちょっと切なくて、でも心が晴れやかになる時代小説。

 物語は、江戸を舞台にした連作での「よろずや繁盛記」。連作小説でもあるためか、小気味良いテンポの時代小説で、登場人物も個性的です。もう少し展開に起伏があればとは思いましたが、時代小説としては軽く読むことができて面白かったです。

【満足度】 ★★★☆
posted by babiru_22 at 14:28| Comment(0) | TrackBack(0) | 今日の一冊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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