2016年09月09日

『半席』青山文平



 若き徒目付の直人が上役から振られたのは、腑に落ちぬ事件にひそむ「真の動機」を探り当てる御用だった。分別ある侍たちがなぜ、武家の一線を越えたのか。直人が折れた心の真相に迫る。『小説新潮』掲載ほかを単行本化。

 分別ある侍たちが、なぜ武家の一線を越えたのか。直木賞受賞後、待望の第一作! 若き徒目付の片岡直人に振られたのは、腑に落ちぬ事件にひそむ「真の動機」を探り当てることだった。精勤していた老年の侍がなぜ刃傷沙汰を起こしたのか。歴とした家筋の侍が堪えきれなかった積年の思いとは。語るに語れぬ胸奥の鬱屈を直人が見抜くとき、男たちの「人生始末」が鮮明に照らし出される。本格武家小説の名品6篇。

 本書は、6つの短編連作で紡がれた作品で、戦のない文化年間を舞台に、武家の貧富の格差や転換期の封建制の歪みによる悲劇などを、江戸知識と推理小説的作風として描いています。タイトルにもなっている「半席」は、旗本になりきれていない家柄のことですが、物語は地味な時代小説ではあるものの、斬新な作品でした。

【満足度】 ★★★★
ラベル:青山文平 半席
posted by babiru_22 at 15:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 今日の一冊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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