2017年06月05日

『がん消滅の罠 完全寛解の謎』岩木一麻

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がん消滅の罠 完全寛解の謎 [ 岩木一麻 ]
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 余命半年の宣告を受けたがん患者が、生命保険の生前給付金を受け取ると、その直後、病巣がきれいに消え去ってしまう…。連続して起きるがん消失事件は奇跡か、陰謀か。医師・夏目とがん研究者・羽島が謎に挑む!

 日本がんセンター呼吸器内科の医師・夏目は、生命保険会社に勤務する森川から、不正受給の可能性があると指摘を受けた。夏目から余命半年の宣告を受けた肺腺がん患者が、リビングニーズ特約で生前給付金3千万円を受け取った後も生存しており、それどころか、その後に病巣が綺麗に消え去っているというのだ。同様の保険支払いが4例立て続けに起きている。不審を抱いた夏目は、変わり者の友人で、同じくがんセンター勤務の羽島とともに、調査を始める。一方、がんを患った有力者たちから支持を受けていたのは、夏目の恩師・西條が理事長を務める湾岸医療センター病院だった。その病院は、がんの早期発見・治療を得意とし、もし再発した場合もがんを完全寛解に導くという病院。がんが完全に消失完治するのか? いったい、がん治療の世界で何が起こっているのだろうか…。

 本書は、第15回『このミステリーがすごい! 』大賞受賞作。著者は、国立がん研究センターと放射線医学総合研究所で、計約6年間がんの研究に従事し、現在も医療系出版社で最新の医学情報に接していることもあり、科学的な知識に裏打ちされた医療トリックと、謎が明かされる過程は見事です。富裕層や官僚など社会的影響力の大きい人々に高度医療を提供する病院の存在や、障害のある子供を抱えた母子家庭の母親のガンなど、ガン治療の現場と患者らの状況も描かれ、様々な伏線が真相へ収束していく展開も良かったです。

【満足度】 ★★★★☆
posted by babiru_22 at 13:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 今日の一冊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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