2018年08月14日

『合成生物学の衝撃』須田桃子

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

合成生物学の衝撃 [ 須田 桃子 ]
価格:1620円(税込、送料無料) (2018/8/14時点)




 コンピュータ上でDNAを設計した人工生命体が誕生。カズオ・イシグロの代表的小説「わたしを離さないで」の世界が現実になる科学に人間の感情はついていけるか? 合成生物学の取材・研究に基づく科学ノンフィクション。

 2000年代初頭、マサチューセッツ工科大学に集まった科学者たちは、生物学を工学化することを思いつく。コンピュータ上でDNAを設計し、その生物を実際につくってみるのだ。「合成生物学」と呼ばれるようになるその学問はビル・ゲイツをして「もっともホット」な分野と呼ばれるようになる。企業が血眼になり、軍の研究機関が莫大な予算を投じる。そうした中、孤高の天才科学者が20年かけてついに人工生命体を作ることに成功する。ヒトまでも人工的につくる時代が来るのだろうか? 『捏造の科学者 STAP細胞事件』で新たな科学ノンフィクションの地平を開いた著者が放つ大宅賞受賞後第一作!

 本書は、合成生物学で何が行われているか?についてのノンフィクション。合成生物学は、生命の設計図であるDNAを改変したり、実験室で一から合成して、自然界にいない新たな生物を作るという試みですが、著者が米国での合成生物学の最前線を追ってまとめたもの。合成生物学は人類にとって有用な生物をつくり出したりする一方、軍事目的などに悪用される恐れもあり、著者はこの点を危惧していますが、ある研究所では、さまざまなDNAの断片を作製し、多様な組み合わせで結合させて細菌などの遺伝子に組み込み、自然界に存在しない新しい病原体をつくり出していたと言い、合成生物学的な手法が生物兵器開発に実際に使われていたようで、非常に衝撃的な一冊です。

【満足度】 ★★★★
posted by babiru_22 at 19:24| Comment(0) | 今日の一冊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス: [必須入力]

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]