2018年10月12日

『特権キャリア警察官 日本を支配する600人の野望』時任兼作




 日本社会に巨大な情報力と実行部隊を抱える「警察庁」が今変容し、劣化しつつある。有能、かつ万能とされる警察キャリアの「出世の階段」、人事をめぐる暗闘、都道府県警察の罪と罰、伝説と栄光のキャリア官僚などを紹介する。

 全国47都道府県、30万人の警察官を指揮する「頂点の600人」=警察キャリア官僚。「踊る大捜査線」シリーズで言えば柳葉敏郎演じる室井慎次だ。東大、京大など超一流大学を卒業し、難関の「国家公務員総合職」試験を突破し、選び抜かれた十数名だけが採用されるエリート中のエリート。都道府県警の捜査二課長など要職を歴任し、県警トップなどを経て、一握りの者が警視総監、警察庁長官のポストにたどり着く。そのエリートたちの仕事ぶり、年収、待遇、天下り先、出世の階段など赤裸々な実態を初めて明かす。さらに、ここ数年続発する警察キャリアの女性問題、株取引、大量に流布された怪文書など、目を覆うような不祥事。「実働部隊」となる全国30万人の現場警察官から吸い上げる膨大な情報をもとに、首相官邸など政府中枢でますます大きな権力を握り、「日本を支配する」とまで言われる警察官僚はいま、どこへ向かっているのか。

 本書は、警察組織において特権的な存在である「警察庁キャリア」の実像を詳述したノンフィクション。人事に関することが中心で、組織の図式は分かりやすいものの、もう少し警察官僚の実情を掘り下げてほしかったです。

【満足度】 ★★★
posted by babiru_22 at 17:54| Comment(0) | 今日の一冊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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