2019年04月23日

『芙蓉の干城』松井今朝子

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芙蓉の干城 [ 松井 今朝子 ]
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 日中戦争の足音迫る、昭和8年東京。歌舞伎の殿堂に現われた右翼結社の大幹部と芸妓が惨殺。江戸歌舞伎作者の末裔で、切れ者の大学講師・桜木治郎が、怪事件の謎に挑む! 『小説すばる』連載を加筆・修正し単行本化。

 昭和8年、東京。江戸歌舞伎の大作者、三代目桜木治助の孫でありながら現在は早稲田大学に奉職する桜木治郎は、その知識と確かな審美眼で歌舞伎役者や裏方から厚い信頼を集めていた。4月。築地小劇場で女優となった親戚の娘・澪子の行く末を案じる実家からの懇願により、木挽座で陸軍軍人・磯田との見合いの席が設けられる。舞台では歌舞伎界の「女帝」荻野沢之丞が見事に舞う中、澪子は真向いの席の男女に、ある違和感を抱いた。翌日、木挽座そばで男女の惨殺死体が発見される。遺体は右翼結社「征西会」大幹部・小宮山正憲と芸妓の照世美だった。2人が最後に目撃された木挽座を捜索するため、治郎は警察から協力を要請され、事件に巻き込まれていく。澪子もまた、自身が目撃した2人の奇妙な様子を治郎と磯田に打ち明け、それぞれの立場から事件の真相に迫っていくことに……。戦争へと歴史の歯車が大きく動いた昭和8年を鮮烈に描き出す、圧巻の歌舞伎ミステリー!

 物語は、昭和8年の東京を舞台に、江戸歌舞伎の大作者の孫である桜木治郎を探偵役に、梨園での不可解な殺人事件が描かれるミステリ。ミステリとしてはやや弱いとは思うものの、血盟団事件、五・一五事件が発生し、満州国の承認が認められなかったため国際連盟からも脱退と、戦前の時代背景が非常に丁寧で、その時代背景を展開に活かした作品です。

【満足度】 ★★★★
posted by babiru_22 at 18:49| Comment(0) | 今日の一冊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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