2019年08月07日

『不死鳥少年 アンディ・タケシの東京大空襲』石田衣良




 <アンダイング=不死身<とあだ名をつけられた日系二世の少年・時田武14歳。父の国の大空襲から母と家族を守り、炎そのものとなった街を駆ける…。3.10東京大空襲の物語。『毎日新聞』連載を単行本化。

 14歳の少年タケシはハーフである。家族で米国に住んでいたが、日米開戦を機に日本人の母親とともに、東京・錦糸町の母の実家に身を寄せた。時は太平洋戦争末期、町工場を継いだ伯父は2度目の召集で戦地に。残されたのは伯母、いとこの姉弟、お手伝いさんと年老いた工員のみ。タケシが仲間らと束の間の憩いを満喫した1945年3月10日未明、東京の下町をB29が襲う。のちの東京大空襲である。家族らを守るために、タケシの長い夜が始まった…。

 本書は、アメリカ人の父と日本人の母を持つ少年が、東京大空襲を経験するまでの4日間を綴った物語。東京大空襲を主人公である14歳の視点で描かれた作品で、東京大空襲の描写は、その悲惨さや緊迫感が伝わってきます。SF的要素も含まれるため、読み手によって好みが分かれるとは思いますが、著者にしては異色ともいえる作品は読み応えがありました。

【満足度】 ★★★★
posted by babiru_22 at 19:00| Comment(0) | 今日の一冊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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