2019年09月07日

『ナチスから図書館を守った人たち 囚われの司書、詩人、学者の闘い』デイヴィッド・E・フィッシュマン




 見つかれば命はない。それでも服の下に隠して守ったのは、食料でも宝石でもなく、本だった。最も激しいホロコーストの地で図書館を運営し、ナチスから本と文化を守ったユダヤ人たちの激闘を描くノンフィクション。

 ナチスは迫害行為を正当化するため、ヨーロッパ全土のユダヤ人から蔵書や文化的財産を略奪し、ドイツ国内のユダヤ民族図書館へと移送した。しかし、ドイツに送られるのはほんの一部。残りの大半は焼却され、神聖なトーラーの巻物はナチス兵の革靴に再利用された。最も激しいホロコーストがあったリトアニアの首都ヴィルナ(現在のヴィリニュス)で、自分たちの文化が踏みにじられるのを許すまいとした通称「紙部隊」…知識人ら40名のユダヤ人たちが命を懸けて闘った、知られざる歴史の記録。

 本書は、2017年全米ユダヤ図書賞ホロコースト部門受賞作。ナチス・ドイツに占領されたリトアニアの首都ヴィルナ(現在のヴィリニュス)で、ナチスに迫害されたユダヤ人たちが、ユダヤ民族の文化を守り、次世代に継承していこうとして命懸けで奮闘する姿を描いたノンフィクションですが、ユダヤ民族の文化を守るべく図書館を守る人達の激闘の記録に胸が熱くなりましたし、戦争の苛酷な運命に翻弄されたそれぞれの人生の末路が、胸に沁みました。

【満足度】 ★★★★☆
posted by babiru_22 at 19:38| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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