2019年09月25日

『会計と犯罪 郵便不正から日産ゴーン事件まで』細野祐二




 粉飾決算事件における共謀容疑で、有罪確定した著者。同じ頃、郵便不正事件で無罪となった厚労省の村木元局長。2人の判決の差は何か。未踏の犯罪会計学を切り開いた著者が、日産ゴーン事件をも鋭く抉り、特捜検察の闇を問う。

 粉飾決算事件における共謀容疑で、一貫して無実を主張したが有罪確定した著者。同じ頃、郵便不正事件で厚労省の村木厚子元局長が無罪となった。二人の判決の差は何か。著者は郵便不正事件の研究から未踏の犯罪会計学を切り開き、日産ゴーン事件をも鋭く抉っていく。その核心は、経済事件における特捜検察の捜査思想と冤罪構造にあった。

 著者は、2004年に株価操縦事件に絡み有価証券報告書虚偽記載罪の共同正犯として逮捕・起訴され、無罪を主張したが、10年に有罪が確定した経験を持ち、この経験を通じて抱いた公認会計士監査と特捜検察による経済司法への疑問を書いたのが本書。厚生労働省の村木厚子氏が逮捕された郵便不正事件の分析から始まり、日産ゴーン事件への考察が書かれていますが、経済犯罪の裁判の難しさ、冤罪を生む構造は読み応えがありました。

【満足度】 ★★★★
posted by babiru_22 at 17:55| Comment(0) | 今日の一冊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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