2019年11月27日

『サリエルの命題』楡 周平

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サリエルの命題 [ 楡 周平 ]
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 突然発生した新型インフルエンザで、離島の住民が瞬く間に全員死亡。そしてとうとう本州にも感染者が。頼みの治療薬も全国民にはとうてい行き渡らず…。命の重さを問う長編。『小説現代』掲載を加筆し単行本化。

 悪魔のウイルスの名は「サリエル」。医療に通じ、癒す者とされる一方で、一瞥で相手を死に至らしめる強大な魔力、『邪視』の力を持つ堕天使……。日本海に浮かぶ孤島で強毒性の新型インフルエンザが発生し、瞬く間に島民全員が死亡した。それはアメリカの極秘の研究データが流出して人工的に作られたという疑いが。テロの可能性が囁かれるうちに、本州でさらに変異したウイルスの罹患者が現れる。ワクチンもなく、副作用が懸念される治療薬が政府の判断で緊急製造されるが、感染が拡大しても全国民にはとうてい行き渡らない。刻々と事態が変化していくなか、果たしてパンデミックは回避できるのか?

 本書は、突然変異のインフルエンザウィルスであるサリエルを背景に、日本の国民健康保険問題を追求した社会派サスペンス。政治家の本音と建前や、現在の医療制度の問題点も浮き彫りにしており、現実問題として考えさせられる作品です。

【満足度】 ★★★★
posted by babiru_22 at 14:44| Comment(0) | 今日の一冊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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