友達のいない少年が目撃した殺人現場は本物か? 偽物か? 各章の最終ページを捲ると現れる地図や写真の意味が解った瞬間、物語の別の顔が見えてくる…。驚愕ミステリー。『オール讀物』他掲載に書き下ろしを加え単行本化。
本書は、架空の街で起きる事件が3つの章に織り込まれ、終章は全体をくくる大きな謎解きへと繋がる連作ミステリ。3つの物語が絡み合い、ラストの1ページで真相が暴かれるミステリでもありますが、伏線も多く、著者ならではの独特の世界観が印象的で、思わず二度読みしたくなる面白い手法のミステリです。
【満足度】 ★★★★