2020年04月06日

『展望塔のラプンツェル』宇佐美まこと

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展望塔のラプンツェル [ 宇佐美まこと ]
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 多摩川市は労働者相手の娯楽の街として栄え、貧困、暴力、行きつく先は家庭崩壊。寄り添って暮らすフィリピン人の息子カイと崩壊した家庭から逃げてきたナギサは、街をふらつく幼児の面倒を見ることにするが…。

 多摩川市は労働者相手の娯楽の街として栄え、貧困、暴力、行きつく先は家庭崩壊など、児童相談所は休む暇もない。児相に勤務する松本悠一は、市の「こども家庭支援センター」の前園志穂と連携して、問題のある家庭を訪問する。石井家の次男壮太が虐待されていると通報が入るが、どうやら五歳児の彼は、家を出てふらふらと徘徊しているらしい。この荒んだ地域に寄り添って暮らす、フィリピン人の息子カイと崩壊した家庭から逃げてきたナギサは、街をふらつく幼児にハレと名付け、面倒を見ることにする。居場所も逃げ場もない子供たち。彼らの幸せはいったいどこにあるのだろうか…。

 本書は、多摩川市の児童相談所の職員たち、フィリピン人の母親を持つ男の子と虐待を受け続ける家から逃げた女の子、不妊治療を続ける夫婦…と、3つの物語が並行する作品。ネグレスト、不妊治療、人種差別と、テーマは重い内容ではありますが、様々な伏線がラストで見事にまとまっており、印象に残る作品です。

【満足度】 ★★★★
posted by babiru_22 at 17:00| Comment(0) | 今日の一冊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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