2020年08月29日

『ルポ 老人受刑者』斎藤充功

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ルポ 老人受刑者 (単行本) [ 斎藤 充功 ]
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 増加する高齢の受刑者たち、福祉施設化する刑務所。彼らは刑務所を安住の地としなければならないのか。受刑者・出所者の生の声、刑務所・更生保護施設への現場取材を通して、漂流する老人たちの現実をさぐったルポルタージュ。

 著者はこれまで300人を超える元受刑者を取材してきた。そのなかで、近年顕著になってきたのは、高齢の受刑者たちである。塀の外の孤独で不安定な生活より、安全な刑務所を志願する老人たちが増加しているという。受刑者に占める65歳以上の割合は18.1%、数にして20年前の10倍となった。これは、刑務所の老人ホーム化なのか。再犯者率の増加、社会復帰・更正への対策は、ようやく進められているところだが、それだけでは解決できない、高齢化社会ならではの問題と言える。人生100年時代と呼ばれ、後半戦を健康で豊かに過ごそうという多くの高齢者がいる反面、社会から見捨てられ、置き去りにされる老人受刑者たち。刑務所、更生保護施設、支援組織を取材、高齢受刑者本人へのインタビューを行い、漂流する老人たちの現実に迫ったルポルタージュ。

 本書は、増え続ける高齢の受刑者、福祉施設化する刑務所…受刑者・出所者の生の声、刑務所・更生保護施設への現場取材を通し、塀の内と外のリアルに迫るルポルタージュで、高齢受刑者の抱える諸問題を紹介しています。貧困に陥った一部の高齢者にとって、「衣食住」を保証してくれる「刑務所」が唯一の「安全圏」となっている現実がありますが、刑の執行が刑務所の役割であるということをもっと強く訴えてほしいとも思います。

【満足度】 ★★★★
posted by babiru_22 at 18:09| Comment(0) | 今日の一冊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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