2020年10月29日

『パラリンピックと日本 知られざる60年史』田中圭太郎

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パラリンピックと日本 知られざる60年史 [ 田中 圭太郎 ]
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 パラリンピックの発展に、日本という国が深く関わっていることを、ほとんどの日本人は知らない。パラリンピック60年の歴史を紐解きながら、障害者スポーツの発展に寄与した知られざる日本人たちの姿を描く。

 パラリンピックがいつどこで始まったか、知る人は少ない。そして、パラリンピックの発展に、日本という国が深く関わっていることも、ほとんどの日本人は知らない。「パラリンピック」の名を冠した初めての国際スポーツ大会は、1964年の東京パラリンピックである。イギリスの医師ルードウィッヒ・グットマンがロンドン郊外のストーク・マンデビル村の病院で始めた障害者スポーツ大会を始まりとして、この病院で研修した医師中村裕を中心とした人々の尽力により東京大会が実現したのが、現在に至るパラリンピックの源流である。その源流は、日本の障害者福祉や医療に一大変革をもたらし、アジア・南太平洋地域の国々にも障害者スポーツを普及させる役割を担った。そしてリハビリスポーツからアスリートスポーツへと競技が進化していく過程でも、多くの人々の活躍と苦闘があった。また、パラリンピックと障害者スポーツの支援には、皇室メンバーも深く関わっていたのだ。いよいよ東京で二度目のパラリンピックが開催されようとしている。今やパラリンピックはオリンピックに劣らぬ規模に発展した。パラリンピック60年の歴史を紐解きながら、それに関わった多くの人々の知られざるドラマを描く、障害者スポーツ史の決定版である。

 パラリンピックがいつどこで始まったのか、知る人は少ないでしょうし、そのパラリンピックの発展に、日本という国が深く関わっていることも、ほとんどの日本人は知らないと思いますが、本書はパラリンピック60年の歴史をひも解きながら、これに関わった多くの人々のドラマを描いたノンフィクション。特筆すべきは「第3章 皇室と障害者スポーツ」で、上皇と上皇后が皇太子・皇太子妃時代からどれほど障害者スポーツに関わられ、具体的な言動を起こされてきたかを知って感動を覚えましたし、最終章に出てくる、秋篠宮家の手話の話も感銘を受けました。長野オリンピックでの金メダル獲得から終了後のサポートの打ち切り、障がい者の雇用率の低さ、日常的なスポーツの環境の欠如などの問題点も指摘しており、パラリンピックの60年史と共に課題と問題点もしっかりと取り上げた良書です。

【満足度】 ★★★★☆
posted by babiru_22 at 18:16| Comment(0) | 今日の一冊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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