2020年07月25日

『もしも桃太郎が少年ジャンプの連載だったら』スエヒロ




 昔話のあの人が現代のツールを使っていたら? 童話のあのストーリーが現代を舞台に繰り広げられていたら? パロディ画像の名手がおくる、懐かしくて新しすぎる昔話。Twitter投稿を書籍化。

 桃太郎が、シンデレラが、走れメロスが…ツイッターやインスタを駆使して大活躍! もしも金太郎がユーチューバーだったら? 花咲かじいさんがインスタをやっていたら? かぐや姫が引退発表をFAXで流したら? 浦島太郎の玉手箱のトリセツは? 白雪姫のLINEスタンプってどんなの? 少年ジャンプの目次が昔話だらけだったら……?? ツイッターフォロワー数10万人超えのパロディ画像の名手・スエヒロがおくる、懐かしいのに新しすぎる昔話集!

 本書は、浦島太郎、シンデレラ、白雪姫など、誰もが知っている昔話の登場人物が、SNSなど現代ツールを使いこなしていたらどうなるか……を描いた作品。桃太郎がサルやキジなどの仲間を集める様子をサークル風のポスターにしたり、浦島太郎のツイッタープロフィールを再現したり、など様々な昔話を今風にアレンジしているのがとにかく面白く、クスリと笑える画像も満載で、発想が実にユニークです。小ネタも多く、息抜きでちょっと笑ってみたい時にはぜひともオススメで、気楽に読んで笑える一冊です。

【満足度】 ★★★★
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2020年07月24日

『本を売る技術』矢部潤子

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本を売る技術 [ 矢部潤子 ]
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 取引や流通のことから、売場作り、平積みの仕方、平台の考え方、掃除やPOPの付け方にいたるまで、1冊でも多く本を売るための技術と考察を具体的・論理的に語る。WEB『本の雑誌』連載に書き下ろしを加えて書籍化。

 なぜ売れる本を左端に積むのか。本を売る人はもちろん買う人も面白い。ますます本屋が好きになる書店員の知恵と工夫。

 本書は、元書店員の著者が、常に店内を動き回り、棚や平台を手入れし続けてきた36年間の書店員経験をまとめた一冊。売り場での本の並べ方や見せ方から発注の心得、売れそうな本は平台のどこに置くか、同じ著者の本をどの順番で並べるか、どのタイミングで追加発注をかけるか……など、読書好きとしてとても興味ある書店の裏側の部分が面白く、本に対する沢山の愛情が感じられます。書店に行った際には、本の並べ方にも更に注目したいです。

【満足度】 ★★★★
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2020年07月23日

『箱とキツネと、パイナップル』村木美涼

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箱とキツネと、パイナップル [ 村木 美涼 ]
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 大学を卒業したばかりの僕の新居は、一見普通のアパート・カスミ荘。でも住人は揃って個性豊かだし、怪現象も続く。この土地はキツネに祟られているという噂まであるらしい。一体ここはどうなってるの!?

 大学を卒業したばかりの僕の新居は、一見普通のアパート・カスミ荘。でも、住人は揃って個性豊かだし、怪現象も続くし…。この土地はキツネに祟られているという噂まであるらしい。一体ここはどうなってるの!? ようこそ、カスミ荘へ。楽しい隣人とたっぷりの不思議があなたを待っています。

 本書は、新潮ミステリー大賞優秀賞受賞作品。物語は、大学を卒業した主人公が、就職を機に引っ越した「カスミ荘」というアパートでの個性的な住民達たちとの交流が描かれた作品ですが、ミステリではあるものの、人間の脳の不可思議さを描いた作品で、新潮ミステリー大賞優秀賞受賞作ということで、本格ミステリを期待していただけに、やや期待ハズレでした。

【満足度】 ★★★
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2020年07月22日

『たおやかに輪をえがいて』窪 美澄

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たおやかに輪をえがいて (単行本) [ 窪 美澄 ]
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 風俗に通う夫、不実を隠した父、危険な恋愛に耽る娘。主婦・絵里子の穏やかな人生は、大切な人の〈秘め事〉で一変する。大きな虚無を抱えた彼女に再び命を吹き込むのは…? 『婦人公論』連載を単行本化。

 風俗に通う夫、不実を隠した父、危険な恋愛に耽る娘…夫の心も、娘の顔も、今は見たくない。結婚20年、主婦・絵里子の人生は穏やかに収束するはずだった。次々つきつけられる思いがけない家族の“真実”。大きな虚無を抱えた絵里子に、再び命を吹き込むのは整形した親友、乳癌を患った老婦、美しい風俗嬢…。人生の中盤、妻でも母でもない新たな道が輝き出す傑作長編。

 本書は、主人公である主婦・絵里子が、夫の風俗店通いと娘の危ない恋愛を知り、自身の生き方を考え始め、家庭から新たな世界に踏み出す物語。主人公目線だけで描かれるため、登場人物の背景事情が薄く、物語の設定が良かっただけに展開に活かしきれていないように感じたのが少々残念です。

【満足度】 ★★☆
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2020年07月21日

『途中下車はできません』山本巧次

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途中下車はできません [ 山本 巧次 ]
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 黒歴史を持つ紅茶専門カフェの美人オーナー、行方不明になった祖母を探す大学生、偽装自殺を企てて落石岬の崖っぷちをさまよう男…。北海道の5つの駅をめぐる出会いと別れと謎解き。ハートフル・北海道トレイン・ミステリー。

 北海道の各地を結ぶ鉄道のローカル駅。出会い、別れ、そして謎解きが、人々を数奇に絡み合わせる……。<美馬牛駅>オープンしたての紅茶専門カフェ。オーナーの美和は美人だが、どこかワケありの雰囲気である。民宿「ドゥマン」に集う人々が推理をめぐらすが、そこには誰も知らない黒歴史があった。<北浜駅>大学生の康生は行方不明になった祖母を探し、わずかな手がかりからこの地を訪れた。だが突然見知らぬ男にあらぬ疑いをかけられる。<音威子府駅>札幌の建築会社で横領事件が発生。社長命令を受けた尾崎は音威子府を訪ねる。犯人の酒井は4千万円を元手に蕎麦屋を開こうとしている?<落石駅>罠に嵌まり、振り込め詐欺グループに追われている荒川は、落石岬から投身自殺した、と見せかけ行方をくらますつもりだった。だが次々と邪魔が入って……。<札幌駅>ライラック36号に乗る尾崎と酒井、康生。スーパーおおぞら8号に乗る荒川。地下鉄南北線でやってきた美和。多くの乗客が旅立ち、帰郷し、あるいは通り過ぎてゆく札幌駅のコンコースで、さらなる奇跡が巻き起こる! 現役鉄道マンで北海道フリークの著者が紡ぎ出す、人生大逆転ミステリー。

 本書は、北海道のローカル線を舞台としたトレインミステリー短編集。ミステリ部分とハートウォーミングが中途半端な感じだったのがちょっと残念でしたが、北海道の鉄道や駅が舞台でもあるだけに、道民としては想像しながら読むこともでき、それなりに楽しめました。

【満足度】 ★★★
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2020年07月20日

『茶聖』伊東 潤

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 茶の湯という一大文化を完成させ、天下人・豊臣秀吉の側近くに仕えた千利休。利休は何を目指し、何を企んでいたのか。その謎めいた心根と切腹の真相に迫る歴史大河ロマン。『山口新聞』等掲載を加筆・修正。

 真の芸術家か、戦国最大のフィクサーか…。「茶の湯」という一大文化を完成させ、天下人・豊臣秀吉の側近くに仕えた千利休。その謎めいた心根と切腹の真相に迫る歴史大河ロマン。

 本書は、「茶の湯」という安土桃山時代を代表する一大文化を完成させ、天下人・豊臣秀吉に仕えた千利休を描いた作品。利休の茶の湯は、なぜ戦国武将たちを魅了したのか。一時は秀吉と蜜月関係を築きながらも、なぜ利休は切腹を命じられたのか…など、利休の謎多き人生を、フィクサーという視座から描き出しているのはとても新鮮で、著者ならではのユニークな茶の湯理解も読み応えがあり、秀吉と利休の心理戦も非常に良かったです。

【満足度】 ★★★★☆
ラベル:伊東 潤 茶聖
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2020年07月18日

『人生を豊かにしてくれる「お金」と「仕事」の育て方』松浦弥太郎




 大きな夢を叶えるためには、お金や時間、自分の持っているものを投資して待つことが大切。著者が自由に楽しく生きていくために大事にしてきたことを紹介する。『GOLDPRESS』連載に加筆・修正・編集。

 本書は、古書販売からキャリアをスタートし、「暮しの手帖」の編集長を務めた後、IT業界を経験したエッセイストの著者が、仕事や資産に必要な情報と経験をどのように手にしてきたのかについて綴った一冊。「人脈」の育て方、「資産」の考え方、「お金」の使い方など、著者が仕事をする上で学んできたこと、確かめてきたことが詰まっていて、とても参考になる内容です。

【満足度】 ★★★★
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2020年07月17日

『じつは食べられるいきもの事典』松原始/伊勢優史

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じつは食べられるいきもの事典 [ 松原 始 ]
価格:1320円(税込、送料無料) (2020/7/17時点)




 スズメやクジャク、セミやアリも実は食べられるいきもの。どんな味がするのか、どの地域で、なぜ食べられているのかといった知識、雑学を、環境的・文化的背景も踏まえながらわかりやすく解説する。料理例も掲載。

 本書は、ラクダ、マンボウ、カラスなど“じつは食べられる”生き物60種を紹介した生物事典。「ヤドカリはタラバガニの親戚だから美味しい」「ネズミザメの心臓は貴重な珍味」など、味や食べ方はもちろん、生物学や文化人類学的な観点も踏まえて、生き物たちが紹介されています。全ページ・フルカラーでもあり、子どもでも読みやすい一冊です。

【満足度】 ★★★★
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2020年07月16日

『空の声』堂場瞬一

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 戦後初めて日本が参加する夏季オリンピック、ヘルシンキ五輪に派遣された人気アナウンサー和田信賢は、長年の無理がたたって心身共にボロボロの状態だった。現地から「日本」を鼓舞する中継を懸命に続けるも…。

 ヘルシンキ五輪(1952年)に派遣された無頼派の人気アナウンサー和田信賢は、長年の無理がたたって心身ともにボロボロの状態だった。現地から「日本」を鼓舞する中継を懸命に続けるも、次第に目も見えなくなり…。

 本書は、ヘルシンキ五輪に派遣され、パリで亡くなられた当時の人気アナウンサー・和田信賢氏についての史実をもとに描いた作品。主人公の体調不良の描写が最初から最後まで続いており、それが読んでいても苦しく感じられ、想像していた内容とも違っていて、個人的にはイマイチでした。

【満足度】 ★★☆
ラベル:堂場瞬一 空の声
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2020年07月15日

『線は、僕を描く』砥上裕將

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 両親を事故で失い、喪失感の中にあった大学生の霜介は、バイト先で水墨画の巨匠・篠田湖山と出逢った。なぜか湖山に気に入られた彼はその場で内弟子にされてしまうが、湖山の孫・千瑛は、それに反発し…。

 両親を交通事故で失い、喪失感の中にあった大学生の青山霜介は、アルバイト先の展覧会場で水墨画の巨匠・篠田湖山と出会う。なぜか湖山に気にいられ、その場で内弟子にされてしまう霜介。反発した湖山の孫・千瑛は、翌年の「湖山賞」をかけての勝負を宣言する。水墨画とは筆先から生み出される「線」の芸術。描くのは「命」。はじめての水墨画に戸惑いながらも魅了されていく霜介は、線を描くことで回復していく。そして1年後、千瑛との勝負の行方は。

 本書は、第59回メフィスト賞受賞作。物語は、大学一年生の青山霜介が、アルバイト先でたまたま遭遇した水墨画の巨匠・篠田湖山に見初められ、内弟子となるところからスタートしますが、水墨画の世界と奥深さが見事に表現されていて、主人公の成長物語でもありますが、展開を読み進むにつれて、水墨画の奥深さに触れることができます。水墨画の魅力が主人公の繊細さと相まってとても素敵な作品でした。

【満足度】 ★★★★☆
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2020年07月14日

『時空旅行者の砂時計』方丈貴恵

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時空旅行者の砂時計 [ 方丈 貴恵 ]
価格:1870円(税込、送料無料) (2020/7/14時点)




 妻の先祖・竜泉家の人々が殺害され、その後の土砂崩れで一族のほとんどが亡くなった「死野の惨劇」の真相の解明が、瀕死の妻の命を救う。1960年にタイムトラベルした加茂は、閉ざされた館の中で起こる犯罪を暴けるのか!?

 瀕死の妻のために謎の声に従い、2018年から1960年にタイムトラベルした主人公・加茂。妻の先祖・竜泉家の人々が殺害され、後に起こった土砂崩れで一族のほとんどが亡くなった「死野の惨劇」の真相の解明が、彼女の命を救うことに繋がるという。タイムリミットは、土砂崩れがすべてを呑み込むまでの4日間。閉ざされた館の中で起こる不可能犯罪の真犯人を暴き、加茂は2018年に戻ることができるのか!? “令和のアルフレッド・ベスター”による、SF設定を本格ミステリに盛り込んだ、第29回鮎川哲也賞受賞作。

 本書は、SF設定をうまく活かした本格ミステリ。物語は、タイムスリップをして妻の死因につながる一族の悲劇を阻止しにいくというSFミステリで、特に中盤からラストにかけての展開は非常に良かったです。

【満足度】 ★★★★
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2020年07月13日

『早朝始発の殺風景』青崎有吾

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早朝始発の殺風景 [ 青崎 有吾 ]
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 始発の電車で、放課後のファミレスで、観覧車のゴンドラの中で。不器用な高校生たちの関係が、小さな謎と会話を通じて、少しずつ変わってゆき…。短編5編を収録。『小説すばる』掲載にエピローグを書き下ろして書籍化。

 始発の電車で、放課後のファミレスで、観覧車のゴンドラの中で。不器用な高校生たちの関係が、小さな謎と会話を通じて、少しずつ変わってゆく……。ワンシチュエーション(場面転換なし)&リアルタイム進行でまっすぐあなたにお届けする、5つの“青春密室劇”。書き下ろしエピローグ付き。

 本書は、密室劇と3つのテーマで統一された連作短編集。日常の謎がミステリとして描かれますが、高校生たちの日常会話によって展開されるミステリというのは面白かったです。

【満足度】 ★★★★
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2020年07月11日

『潮首岬に郭公の鳴く』平石貴樹

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潮首岬に郭公の鳴く [ 平石貴樹 ]
価格:1980円(税込、送料無料) (2020/7/11時点)




 函館で有名な岩倉家の美人三姉妹の三女が行方不明になった。遺留品のそばには、血糊のついた鷹のブロンズ像。祖父は家にある芭蕉の短冊額「鷹ひとつ見つけてうれし伊良湖崎」を思い出す。そして事件は新たな展開を見せ…。

 函館で有名な岩倉家の美人三姉妹の三女が行方不明になった。海岸で見つかった遺留品のそばに、血糊のついた鷹のブロンズ像。凶器と思われたこの置き物は、姉妹の家にあったものだった。祖父は家にある芭蕉の短冊額のことを思い出す。一つ家に 遊女も寝たり 萩と月。旅に病んで 夢は枯野を 駆け廻る。鷹ひとつ 見つけてうれし 伊良湖崎。米買ひに 雪の袋や 投頭巾。俳句に見立てた殺人事件なのか? 三女の遺体が見つかっても、犯人の手掛かりは得られないまま、事件は新たな展開をみせる…。三女が行方不明になったときから、謎は始まった。

 本書は、函館を舞台としたミステリ。愛憎入り混じる人間関係、事件解明のロジックは読み応えあるものの、ラノベ風の軽いタッチのため、それなりには楽しめたものの個人的にはイマイチでもありました。獄門島のオマージュ作品でもありますが、展開も平坦だったのが少々残念です。

【満足度】 ★★★
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2020年07月10日

『この素晴らしき世界』東野幸治




 毒舌を吐き続けても絶対に嫌われない男・東野幸治が、容赦なくイジり倒される、アクの強いお笑い芸人たちの知られざる伝説を紹介する。キングコング西野による“東野幸治論”も収録。『週刊新潮』連載を加筆修正して再構成。

 容赦なくイジり倒される、アクの強いお笑い芸人たちの知られざる伝説!! 毒舌を吐き続けても絶対に嫌われない男による「吉本バイブル」ここに誕生!

 本書は、芸能界屈指のゴシップ好きである芸人の著者が、アクの強い吉本芸人たちを容赦なくイジり倒すエッセイ集。「週刊新潮」の連載をまとめたもので、31人の吉本芸人評は面白かったです。

【満足度】 ★★★★
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2020年07月09日

『海底の支配者 底生生物』清家弘治




 地球の表面の7割を占める海底に穴を掘って暮らす底生生物。波乗りして移動する底生生物とは? 東日本大震災前後で三陸の海底生態系に何が起きた? 巣穴研究の最前線に立つ著者が、底生生物の生態と海底の神秘を綴る。

 地表の7割を占める海底に穴を掘って暮らすのがゴカイやユムシなどの底生生物だ。そして近年まで謎につつまれてきた彼らの生態を「巣穴」を解析することで明らかにしてきたのが著者である。サーフィンのごとく波乗りして移動する底生生物とは? 水深1000mを超える海底の巣穴に樹脂を流し込んで判明した事実とは? 東日本大震災前後で三陸の海底生態系に何が起きた? 世界初となる発見を重ね、文部科学大臣表彰・若手科学者賞を受賞した著者が驚くべき、そしてどこかユーモラスな底生生物の生態と海底の神秘を綴る。この世界は、彼らの巣穴で満ちている!

 本書は、海底生物の研究者による、波打ち際から深海まで、海の底の更に下で暮らす、カニ、エビ、ウニなどの海底に生息している底生生物のユニークな生態を紹介した一冊。海底生物と海底地質学を専門とし、巣穴研究の最前線に立つ著者が、自身の研究の成果、研究の過程で経験したことなどと共に、底生生物の謎と魅力に迫っています。

【満足度】 ★★★★
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2020年07月08日

『喫茶店の時代 あのときこんな店があった』林 哲夫




 作家・芸術家たちが集った喫茶店。そのはじまりから、明治、大正、昭和の変遷と、時代を彩ったカフェーを、さまざまな資料とともにふり返る。時代と喫茶店文化のコレクション。

 本書は、カフェー、ミルクホール、喫茶店……時代の片隅で、つねに芸術家や作家たちを魅了してきたそうした店々の記憶を、小説や随想、詩のなかにみつけては丹念につなぎあわせた、時空を超えた喫茶店コレクション。喫茶店文化の歴史と、その歴史を作った数々の店が語られますが、喫茶店文化の歴史は興味深かったです。

【満足度】 ★★★★
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2020年07月07日

『古関裕而の昭和史 国民を背負った作曲家』辻田真佐憲




 日本人の欲望に応え続けた昭和のヒットメーカー・古関裕而。彼はいかなる人物だったのか、その作品は昭和史にいかなる役割を果たしたのか。古関裕而の生涯と激動の昭和を気鋭のメディア研究者が描きつくす。

 軍歌「露営の歌」、早稲田大学の「紺碧の空」、読売ジャイアンツの「闘魂こめて」、怪獣映画の「モスラの歌」、原爆鎮魂の歌「長崎の鐘」―ジャンルを超えていまも愛唱される5000曲はどのようにして生まれたのか。日本人の欲望に応え続けたヒットメーカー。連続テレビ小説「エール」のモデルになった80年の生涯。

 本書は、NHK連続テレビ小説「エール」の主人公のモデルとなった、昭和を代表する大作曲家である古関裕而氏の評伝本。古関裕而氏を通して、昭和史としても書かれており、「六甲おろし」「モスラの歌」「オリンピック・マーチ」などはもちろん、社歌や校歌など、その団体に所属する人たち以外にはほぼ知られることのない曲を手がけていた事実にもちゃんとページを割いていて、興味深い一冊です。

【満足度】 ★★★★
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2020年07月06日

『クスノキの番人』東野圭吾

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クスノキの番人 [ 東野 圭吾 ]
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 解雇された職場に盗みに入り逮捕された直井玲斗は、弁護士費用を支払ってくれた伯母から、クスノキの番人をするように命じられる。そのクスノキに祈れば、願いが叶うと言われていて…。

 本書は、クスノキを巡る家族愛、そして認知症が縦糸として描かれる作品。工場の非正規労働者だった主人公・玲斗が、クビになった工場に盗みに入るも逮捕され、会ったこともない伯母・千舟に引き取られ、玲斗は千舟から「願い事が叶う」と言われているパワースポット・月郷神社の「クスノキ」の番人をしろと命じられる。どうもこのクスノキには隠された秘密、超常的な力が本当にあるようで、新月と満月の夜を中心に、夜な夜な人が「予約制」で訪れる。クスノキの持つ力とはいったいどんなものなのか、なぜ玲斗はクスノキの番人を託されたのか、フラフラと生きてきた玲斗は自分の生きる道を見つけることができるのだろうか……。クスノキの前で交錯する様々な人生は読み応えある作品で、個人的には映画化しても面白いと思う物語でした。

【満足度】 ★★★★☆
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2020年07月04日

『告解』薬丸 岳

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告解 [ 薬丸 岳 ]
価格:1815円(税込、送料無料) (2020/7/4時点)




 飲酒運転中、1人の老女の命を奪ってしまった大学生の籬翔太。懲役4年を超える実刑を下された翔太を、被害者の夫は「ある思い」を胸に待ち続け…。贖罪の在り方を問う物語。『小説現代』掲載を大幅に加筆・修正し単行本化。

 飲酒運転中、何かに乗り上げた衝撃を受けるも、恐怖のあまり走り去ってしまった大学生の籬翔太。翌日、一人の老女の命を奪ってしまったことを知る。自分の未来、家族の幸せ、恋人の笑顔…。失うものの大きさに、罪から目をそらし続ける翔太に下されたのは、懲役4年を超える実刑だった。一方、被害者の夫である法輪二三久は、“ある思い”を胸に翔太の出所を待ち続けていた。贖罪の在り方を問う、慟哭の傑作長編。

 本書は、罪を犯した青年の葛藤と再生の物語。交通事故によってある日突然加害者となってしまった青年と、突然大切な人の命を奪われた被害者家族についてが描かれ、現代社会特有ともいえるSNSの問題や認知症も絡み、リアルで読み応えがありました。著者らしい作品です。

【満足度】 ★★★★
ラベル:薬丸 岳 告解
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2020年07月03日

『紅蓮館の殺人』阿津川辰海

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紅蓮館の殺人 (講談社タイガ) [ 阿津川 辰海 ]
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 高校の合宿をぬけ出し、隠棲した文豪の館を訪れた田所と葛城。館で仲良くなった少女が死体で発見され、葛城は真相を推理しようとするが、館には山火事が迫る。タイムリミットは35時間。生存と真実、選ぶべきはどっちだ。

 山中に隠棲した文豪に会うため、高松の合宿をぬけ出した僕と友人の葛城は、落雷による山火事に遭遇。救助を待つうち、館に住むつばさと仲良くなる。だが翌朝、吊り天井で圧死した彼女が発見された。これは事故か、殺人か。葛城は真相を推理しようとするが、住人と他の避難者は脱出を優先するべきだと語り…。タイムリミットは35時間。生存と真実、選ぶべきはどっちだ。

 物語は、山奥の推理作家の館を目指し山を登り始めた高校生2人組が山火事に会い、逃げ込んだ館には昏睡状態の作家と息子家族、そして同じく逃げてきた数名が集まり、殺人事件が起こる…というストーリー。謎解きは論理的かつ伏線も良かったですが、様々な要素が詰め込まれすぎていて、それが逆にマイナスとなっていたのがもったいないと感じるミステリでした。

【満足度】 ★★★
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