2025年11月11日

『記念日』青山七恵

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記念日 [ 青山 七恵 ]
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 他者との交わりが日常にささやかな灯をともす。代わり映えしない生活を寿ぐ、小さなハレの日の物語。

 「ちゃんと年を取る」って、どういうことだろう。皆いつのまに、「おばさん」に、「おばあさん」になるんだろう。「早く年を取りたい」と願う23歳のミナイ/ガタがきた肉体に翻弄される42歳のソメヤ/キャリーを押して歩く76歳の乙部さん。ひょんなことから始まったソメヤとミナイのルームシェア生活。ある日突然、ミナイからソメヤに向けて不思議な提案がなされる。…「明日から、おばあさんになってみませんか?」やがて本物の「お年寄り」である乙部さんも加わり、3人の日常は少しずつ形を変え…。他者との交わりが、人生にささやかな灯をともす。代わり映えしない日常を寿ぐ、小さなハレの日の物語。

 本書は、身体と住まいにまつわる悩みを抱えた20代・40代・70代の3世代の女性たちが、他者とつながり、交流することで自らを奮い立たせる物語。展開もイマイチで、登場人物それぞれもうまく着地できておらず、全体的にも今一つでした。

【満足度】 ★★
ラベル:青山七恵 記念日
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2025年11月10日

『源家物語』真保裕一

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源家物語 [ 真保裕一 ]
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 「多くの罪なき者を殺す」と世に怖れられた源義家。源氏の棟梁として、奥州の厳しい戦いを2度乗り越え、武者としての名声と武功を高めていく。一方、京では義家一門を陥れる謀略が進み…。新たな源平時代を描き出す歴史巨篇。

 本書は、源義家という歴史的な武者に焦点を当てており、彼の生涯を通じて日本の武士の起源とその後の歴史に迫る作品。源義家を頂点とする源氏勢力、京都の公家勢力、安倍一族、清原一族と登場人物が多く、物語の全体像を把握するのが大変でしたが、歴史小説として面白かったです。

【満足度】 ★★★★
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2025年11月08日

『あなたはもう遭難している』羽根田治




 山は、甘くない。遭難は山に入る前にはじまっている!疲れて遭難、足が攣って遭難、ごはん食べてなくて遭難、ネットで調べて遭難…こんな“入山前遭難”を起こさないために知っておきたい30のこと。

 山は、甘くない。遭難は山に入る前にはじまっている!近年、「入山前遭難」と呼ばれる山岳遭難事例が増えています。これは、体力や経験、装備が不十分な登山者が増え、携帯電話による安易な救助要請も相まって、「登山を開始する前にもう遭難しているも同然」というものを指す言葉です。近年では、各地の遭難救助要請の大半がそのような事例になったそうです。本書では、実際にあった「入山前遭難」の事例をあげ、そもそもどんな知識や経験が必要だったかを解説する「登山入門書」です。

 本書は、実際にあった「入山前遭難」の事例を30ケースあげ、遭難の概略とそもそもそうならないためにどんな知識や経験が必要だったかを解説した一冊。計画不足、認識不足による遭難、防げたであろう遭難の事例に対しピンポイントで紹介しており、登山初心者ほど読んでほしい一冊です。

【満足度】 ★★★★
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2025年11月07日

『アフターブルー』朝宮 夕

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 愛する人が突然この世を去った時、どうすれば立ち上がれるのか。あの人はなぜ命を絶ったのか。遺された者はどう生きればいいのか。それぞれに「喪失」を抱えた納棺師たちもまた、明日を生きる微かな光を見出していく。

 納棺師、遺品整理士、生花装飾技能士…葬儀関係のプロ集団「株式会社C・F・C」。事故、事件、自殺など、損傷の激しい遺体を専門に扱う「二課」は、無残な状態から生前の面影を復元するのがミッション。二課には毎日のように遺体が運ばれてくる。入学式を明後日に控え線路に正座していた少年、ごみ屋敷で餓死した男性、幼い二人の子を残し交通事故に遭った母親、飛び降りる瞬間をSNS配信していた少女―二課の納棺師たちはその手で、失われた生前の面影を復元していく。愛する人が突然この世を去った時、どうすれば立ち上がれるのか。あの人はなぜ命を絶ったのか。遺された者はどう生きればいいのか。それぞれに“喪失”を抱えた納棺師たちもまた、明日を生きる微かな光を見出していく。小説初執筆。慟哭必至の大型新人デビュー作。

 本書は、第19回小説現代長編新人賞受賞作。損傷の激しい遺体を専門に扱う部門(二課)の納棺師たちを描いた作品で、損傷の激しい遺体専門の5人の納棺師の葛藤と変化を描いた物語でしたが、納棺師が故人と向き合う姿や、葬儀の裏方の知らざる仕事内容などが上手く物語として表現されています。

【満足度】 ★★★★

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2025年11月06日

『エレガンス』石川智健

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 東京大空襲×洋装女性連続不審死。実在した警視庁の写真室所属巡査と“吉川線”を考案した鑑識第一人者による傑作ミステリー!

 戦争で、空襲でどうせ死ぬ。それなのに、どうして殺人事件を追うのか? 東京大空襲の中で起こった洋装女性連続不審死。実在した警視庁の写真家と、“吉川線”を考案した鑑識第一人者が自殺と思われた事件に挑むミステリ。

 本書は、第二次世界大戦末期の東京を舞台に、実在した二人の主人公、東京大空襲の惨状を撮影した33枚の写真でも知られる警視庁所属の写真家・石川光陽と、自殺・他殺の判断基準とされる防御創“吉川線”を考案した鑑識捜査の第一人者・吉川澄一が、洋装女性が連続して不審死を遂げた事件「釣鐘草の衝動」の謎を追うミステリ。理不尽な権力に対する怒りを表現した作品でもありました。

【満足度】 ★★★★
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2025年11月05日

『踊りつかれて』塩田武士

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踊りつかれて [ 塩田 武士 ]
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 不倫を報じられて苛烈な誹謗中傷を受け、自ら死を選んだお笑い芸人。一方、伝説の歌姫は写真週刊誌のデタラメに踊らされ、人前から姿を消した。彼らが目にした絶望とは…。『週刊文春』連載を改稿し単行本化。

 首相暗殺テロが相次いだあの頃、インターネット上にももう一つの爆弾が落とされていた。ブログに突如書き込まれた【宣戦布告】。そこでは、SNSで誹謗中傷をくり返す人々の名前や年齢、住所、職場、学校……あらゆる個人情報が晒された。 ひっそりと、音を立てずに爆発したその爆弾は時を経るごとに威力を増し、やがて83人の人生を次々と壊していった。言葉が異次元の暴力になるこの時代。不倫を報じられ、SNSで苛烈な誹謗中傷にあったお笑い芸人・天童ショージは自ら死を選んだ。ほんの少し時を遡れば、伝説の歌姫・奥田美月は週刊誌のデタラメに踊らされ、人前から姿を消した。彼らを追いつめたもの、それは……。

 本書は、ハンドル名「枯葉」と名乗る人物が、特定の人々をSNSで誹謗中傷した人たち83人に報復として彼らの個人情報をブログで公開し始める物語。誹謗中傷や週刊誌の報道に追い詰められた人々の姿を描いた作品ですが、巷に蔓延る誹謗中傷の嵐に警鐘を鳴らす作品でもあり、衝撃的な作品でもありました。

【満足度】 ★★★★
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2025年11月04日

『ありか』瀬尾まいこ

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ありか [ 瀬尾まいこ ]
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 母親との関係に悩みながら、一人娘のひかりを慈しむシングルマザーの美空。義弟で同性のことが好きな颯斗は、兄と美空が離婚した後も何かと二人の世話を焼こうとするが…。

 本書は、一人娘を育てるシングルマザーの主人公が、自身の母親との関係に悩みながらも、娘のひかりとの日常を過ごすなかで、大切な“ありか=居場所”をみつけていく物語。母子家庭と、それを支える同性愛者の義弟という、ちょっと変則的な家族の日々を描いた作品ですが、周りの皆に支えられて親子共に成長していく姿は良かったです。

【満足度】 ★★★★
posted by babiru_22 at 21:28| Comment(0) | TrackBack(0) | 今日の一冊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年11月03日

『乱歩と千畝』青柳碧人

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乱歩と千畝 RAMPOとSEMPO [ 青柳 碧人 ]
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 巨匠・江戸川乱歩と、ユダヤ人を救った外交官・杉原千畝。まだ何者でもなかったふたりは希望と不安を抱え、浅草の猥雑な路地を歩き語り合い…。斬新な発想で描く波瀾万丈の物語。『yomyom』連載を単行本化。

 探偵作家と外交官。若き二人が友となり……斬新な発想で描く波瀾万丈の物語。大学の先輩後輩、江戸川乱歩と杉原千畝。まだ何者でもない青年だったが、夢だけはあった。希望と不安を抱え、浅草の猥雑な路地を歩き語り合い、それぞれの道へ別れていく……。若き横溝正史や巨頭松岡洋右と出会い、新しい歴史を作り、互いの人生が交差しつつ感動の最終章へ。

 本書は、江戸川乱歩と杉原千畝が、同じ高校大学に通い、同じ時代を生きたふたりが、もしも学生時代に出会い友人となっていたら…という斬新で大胆な発想で描かれる波瀾万丈の友情物語。時にコミカルに職を転々とする自由奔放な乱歩と、堅実な努力家の千畝が対照的で、大正・昭和の時代の変化を盛り込みながら、それぞれの紆余曲折がテンポよく描かれています。同じ愛知五中出身で早稲田の学生だったという二人に親交があった設定も新鮮で、二人の史実に基づきながら人道主義とミステリを上手く融合させ、読ませる作品で実に面白かったです!

【満足度】 ★★★★☆
posted by babiru_22 at 17:39| Comment(0) | TrackBack(0) | 今日の一冊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年11月01日

『昭和(レトロ)探偵物語 平和村殺人事件』天童荒太

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昭和探偵物語 平和村殺人事件 [ 天童 荒太 ]
価格:1,980円(税込、送料無料) (2025/11/1時点)




 昭和四一年。日本の片隅で、或るおぞましい事件が起きた。

 ビートルズが日本を訪れてコンサートを開いた1966年。昭和41年。日本の片隅で、或るおぞましい事件が起きた。私にとっては、忘れがたい……というより、いまなお当時の光景といい、匂いといい、感触といい、生々しい記憶で胸が焼かれるような想いがする事件である。加えて、あの悲しみに満ちた出来事には、表向き解決した内容……すなわち、裁判になったり、新聞記事になったりした事実とは、また別の驚くべき真相がある。たとえば被害者の数は、公表された数よりも、はるかに多かった。

 本書は、横溝正史の金田一耕助へのオマージュ的な作品で、昭和41年を舞台に流しのギター弾きでもある探偵が、旧弊な村で過去に起こったある出来事と殺人事件を推理していく物語。松本清張シリーズほどの重厚感はないものの、ライトな金田一シリーズを読んでいるような感じで楽しめました。

【満足度】 ★★★★
posted by babiru_22 at 16:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 今日の一冊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年10月31日

『楽園の瑕』相場英雄

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楽園の瑕 [ 相場 英雄 ]
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 北海道警から山梨県警に異動した樫山順子は、大規模農場開発に怪しい動きを嗅ぎつけた。地元政治家らの間で暗躍するのは、かつて規制緩和の名のもと経済を壊した男。中国の強欲投資家も加わった資本主義の魔手から、樫山は山岳の楽園を守れるか。『震える牛』『ガラパゴス』に連なる樫山順子シリーズ第3弾。

 本書は、山梨県を舞台に地方創生に纏わる陰謀を暴いてゆくサスペンス。地方創生に名を借りた補助金の流れと背景を、読み応えある社会派サスペンスとして描かれており、地方創生の難しさ、補助金へ群がる企業など現実問題の闇をうまく物語としています。

【満足度】 ★★★★
posted by babiru_22 at 20:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 今日の一冊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする