シングルマザーとして息子と生きてきた看護師は、緩和ケア病棟で幸せに生ききる最期を模索する日々を送る。親子の夢の行方は…。『満天のゴール』続編。
旅立つ人が最期まで幸せを感じてくれたなら、残される人も未来に希望が持てる。奈緒(40歳)はシングルマザーの看護師として一人息子の涼介と寄り添い生きてきた。そんな折、大きな転機が訪れ、東京の緩和ケア病棟で働くことに。死を間近に見つめ、幸せに生ききる最期を模索し続ける日々。一方、強く抱く母子の夢の行方、そして二人のこれからは…。緩和ケア病棟を舞台に、綿密な取材と圧倒的リアリティ、温かな視線で人々の生き様を丁寧に紡ぐ。
本書は、現役看護師でもある著者ならではのリアルな終末期医療の現場を舞台に、主人公とその家族、そして関わる人々との深い人間愛を描いた感動作。前作『満天のゴール』の続編で、前作同様にホスピス(緩和ケア病棟)を舞台に、看護師である主人公と、そこで出会う人々との交流を通して、命の輝きと死の迎え方を描いた物語でもありますが、「生」と「死」の隣り合わせにある日常、親子の絆、終末期医療…と重いデーマではありますが、温かく尊い死生観が貫かれており、人が人を想う気持ちを見事に表現した作品です。
【満足度】 ★★★★

