1974年に起きた一家殺傷事件。未解決のまま50年経ち、この事件の容疑者の一人が変死体で発見された。真相への手がかりは、刑事の捜査ノート。3つの時代、4人の刑事。時を超えて結びついた、執念の捜査が始まる…。
嵐の夜、夫婦とその娘が殺された。現場には4人の実行犯がいたと思われるが、捕まったのは、たった一人。謀略、テロ、宗教問題…警察は犯人グループを追い詰めながらも、罠や時代的な要因に阻まれて、決定的な証拠を掴み切れずにいた。50年後、この事件の容疑者の一人が、変死体で発見される。現場に臨場した藤森菜摘は、半世紀にも及ぶ捜査資料を託されることに。上層部から許された捜査期間は1年。2025年、昭和が始まって百年にあたるこの年までに犯人を捕らえることはできるのか?真相解明に足りない最後の一ピースとは何か?頭脳派の鑑識志望、敵の多いマル暴、閑職に追いやられた捜査員、新米の女性刑事。昭和、平成、令和。四人の警察官が三つの時代で捜査を繋ぎ、一つの真実を追い求める。
本書は、昭和、平成、令和の三時代にわたる壮大なスケールで未解決事件を追い続ける、骨太な警察小説。昭和49年、東京・佃島で発生した一家惨殺事件の主犯は逮捕されたものの、現場から示唆される共犯者は見つからず、時効が止まったまま、長きにわたり未解決の闇に包まれます。事件発生時から令和の現代に至るまで、4人の個性的な刑事が、手書きの捜査ノートをバトンとして受け継ぎ、執念深く真相を追い続け、単なる殺人事件の謎解きに留まらず、動機には戦前・戦中・戦後の厳しい時代背景、満州国での出来事、ヤクザ、銀行、そして戦後の孤児たちの境遇などが複雑に絡み合い、物語に重厚な深みを与えています。複雑に絡み合った人間関係や事件の謎が、刑事たちの地道な捜査によって丁寧に解きほぐされていく過程は、読み応えがありました。
【満足度】 ★★★★
posted by babiru_22 at 19:36|
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